どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年10月21日(月)新発売、日清食品のカップ麺「銀座 篝 濃厚鶏白湯Soba」(328円+税)の実食レビューです。
「銀座 篝」監修シリーズ初、人気No.1メニューをカップラーメンとカップメシで表現した “麺と米で楽しむ至福の鶏白湯 堪能セット„ 新登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
銀座 篝 濃厚鶏白湯Soba 2024
篝(かがり)とは、2013年(平成25年)3月1日に東京都中央区銀座4丁目の路地裏で開業し、現在は銀座6丁目に「本店」を構えている「鶏白湯Soba」の名店で、ミシュランガイドにも選出された実力派。2016年(平成28年)9月1日発売の生中華めん「一度は食べてみたかった日本の名店 銀座 篝 2人前」を皮切りに、日清食品の商品を何度も監修しているため、それで知った方も多いかと思いますが‥‥
今回の新商品「銀座 篝 濃厚鶏白湯Soba」は、日清食品×篝のカップめんコラボ第5弾にしてシリーズ史上初となる大判どんぶり型の容器を採用したカップラーメンで、同時に「銀座 篝 濃厚鶏白湯めし」を展開し、濃厚な鶏の旨みを味わい尽くす “鶏白湯 堪能セット„ をコンセプトに据えた新しい試み。
有名店が監修したカップラーメンとカップメシをセットで販売し、売上の相乗効果を狙った商品といえば、2022年6月20日に発売された「あの有名店のラーメンライス定食 新福菜館本店 京都濃厚醤油ラーメン」及び「同 醤油ヤキメシ味」の実績があるため、その流れを汲んだ企画に思えるのですが、先述のように「銀座 篝」監修の大判どんぶり型は前例のない製品スタイル。
また「銀座 篝」監修のカップメシがリリースされるのも初めてなので、まんまとセットでカゴに放り込みましたけど、このページではカップラーメンの内容を詳しく掘り下げます(※せっかくなのでカップメシも食べますが、そちらは評価せずに感想だけ書きますね)。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の組み合わせで、これまで主流だった「銀座 篝」監修の縦型ビッグとは完全に別物。しかし、ニュースリリースに記載されている “鶏の旨みを凝縮したクリーミーな濃厚ポタージュスープ„ という表現は従来品に通じるため、純然たるブラッシュアップに期待できそうな展開。
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、けっこう細めに切り出されているのですが、湯戻し時間は5分と長め。これが実は今回の商品で最初に不安を覚えたポイントで‥‥というのも日清食品はノンフライ麺のほぐれにくさを頑なに改善しないため、いい加減ほんと謎なんですけど、場合によっては総評を大幅に下げかねません。
ちなみにメーカー希望小売価格は328円(税別)なので、同じ「有名店シリーズ」に在籍している商品を例に挙げると、2024年4月1日に満を持しての定番商品に栄転した「AFURI 柚子塩らーめん」と同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は1食あたり354.24円になりますが、スーパーマーケットやドラッグストアなど、販売店を限定しないNB(ナショナルブランド)商品です。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:銀座 篝 濃厚鶏白湯Soba 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:103g(めん70g) 商品コード:4902105285398(JAN) |
発売日:2024年10月21日(月) 実食日:2024年10月31日(木) 発売地域:全国 取得店舗:スーパーマーケット 小売価格:328円(税別) 購入価格:278円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:450ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(粉末スープ・液体スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキン調味料、卵粉、植物性たん白)、スープ(チキンペースト、チキンエキス、しょうゆ、植物油脂、チキン調味料、ポテトパウダー、ポークエキス、糖類、乳等を主要原料とする食品、酵母エキス、しいたけ調味料)、かやく(味付鶏ミンチ、卵、ねぎ、赤ピーマン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、酒精、かんすい、乳化剤、香料、リン酸Ca、カロチノイド色素、焼成Ca、酸化防止剤(ビタミンE)、アルギニン、フラボノイド色素、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、くん液、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は味付鶏ミンチ・かきたま・ネギ・赤ピーマンの計4種。即席カップめんのカテゴリーでは前回発売品となる「メディア大絶賛の名店style 篝 鶏白湯Soba」を例に引くと、かきたま・ネギ・赤ピーマンは共通の具材になりますが、いつかの「チリトマトヌードル」と同様に、四角い鶏肉ダイスが白謎肉に変わっているところは残念な点。
添付調味料は後入れなので、かやくを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら “めんをほぐし„ と調理方法にも記載されているのですが、きましたよ、、ほぐれにくい。。致命的なほどではないけれど、日清食品ほどの大企業であれば、改善できない要素ではないと思うんですけどね
あと粉末スープがダマになりやすかったので、調理の際は粉末スープを完全に溶かしてから液体スープを馴染ませるなど、不具合が起きないように工夫してください。それでは、引き続き縦型ビッグとの違いやコスパ的な部分も意識しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(103g)あたり |
カロリー:354kcal たん白質:12.6g 脂 質:7.2g 炭水化物:59.8g 食塩相当量:6.6g (めん・かやく:2.8g) (スープ:3.8g) ビタミンB1:0.26mg ビタミンB2:0.35mg カルシウム:219mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:354kcal(めん・かやく:291kcal)(スープ:63kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
加水率が低めの中細麺
シャープな角刃で切り出されている、輪郭の取れた口当たりに、プリプリと弾むような食感。また大豆食物繊維やチキン調味料(チキンエキス)を練り込んでいるところも日清食品らしい特徴になりますが、従来のカップラーメンに使われてたノンフライ麺とは別物。
縦型ビッグのノンフライ麺も角刃で切り出されていましたが、形状は平打ちで、かなり強靭なコシを特徴としていたのに対し、大判どんぶり型のノンフライ麺は比較的に幅が狭く、あきらかに加水率は低めの設定。さらに後述するスープの粘度が高いことも重なって、かなり早い段階から柔らかくなります。
また小麦の風味も縦型ビッグのノンフライ麺と比較して明らかに弱いなど、あまり共通点が見当たらなかったのですが、スープに攻撃的な要素が備わっていなかった分、柔らかくなってからが本番と思える作り。ほぐれにくさや戻りムラについても縦型ビッグほど気にならなかったので、結果的な印象は悪くありませんでした。
スープ
鶏よりもジャガイモが強いのだが‥‥
まずは「粉末スープ」の味を確かめてみたところ、かなりポテトパウダーが強めに主張してくる内容で、それこそカップスープのポタージュっぽさを感じさせるテイスト。妙に黄色い粉末が含まれていたので、ちょっとビックリしたんですけどw さておき粘度を高める成分も多く含まれていることから、調理の際は可能な限りダマを作らないように、手早く丁寧に溶かす必要があります。
続けて「液体スープ」を加えた後は、鶏骨に由来する骨っぽさと炊き出し感が上品に伝わってくる、縦型ビッグの延長線上にありながらも濃度を強調した仕上がりで、なるほどクリーミーな “濃厚ポタージュ という表現も納得の味わいなんですけれども、縦型ビッグで印象的だった鶏油(ちーゆ)の芳ばしさは皆無。
またザラつきのある舌触りと風味も含め、鶏以上にポテトパウダーの存在感が目立っている、ジャンル的にはジャガイモ強めのベジポタ系に位置していたので、鶏白湯としての完成度は前回の「メディア大絶賛の名店style 篝 鶏白湯Soba」を下回ると感じました。
かやく
謎肉はアカンて‥‥
かきたまは散り散りになってしまうので、まったくと言っていいほど目立っておらず、麺とスープの方向性を加味すると、鶏肉ベースの白い謎肉は悪い意味で安っぽさを演出してしまうアイテム。ときどき飛び込んでくる赤ピーマンの甘味とネギのアクセントは効果的に思えたけれど、白い謎肉には価値が見出せませんでした。
総評
このシリーズでは初の大判どんぶり型ということで、かなり期待していたことは認めますが、結論からいうと総合力の高さは従来の縦型ビッグに軍配。実店舗でも鶏を差し置いてジャガイモが主役と思える鶏白湯に変わっているのであれば、スープの評価を改めなければいけないけれど、これまでの「銀座 篝」監修シリーズとは方向性が変わりすぎているというか、どうにも腑に落ちないランディング。
そんなモヤモヤを抱えながら、同時発売品の「濃厚鶏白湯めし」を調理してみたところ、こちらは鶏油の風味バッチバチ。ちゃんと戻ってない干し飯? くらいにライスがパッキパキだったので、そこは致命的な欠陥に思えましたけど、フォン・ブラン・ド・ヴォライユ(鶏のブイヨン)を使ったリゾットっぽいというか、赤ピーマンの風味でピラフっぽさもあるというか、さらに黒胡椒のアクセントも含めて洋風の味わい。
しかも、カップメシには白い謎肉じゃなくて蒸し鶏を使っていたり、ポテトパウダーは不使用だったり、これもこれで別物だったので、セット販売を前提とすれば面白い組み合わせに思えましたけど、カップラーメンの話に戻しまして‥‥正直、けっこう残念でした。単純に「おいしい」「まずい」の二択なら前者なんですけどね。。【author・taka :a(大石敬之)】