どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2025年11月20日(木)新発売、池森ブランドのカップ麺「池森そば 革命そば」(330円+税)の実食レビューです。
ロックバンドのフロントマンで “日本そば愛好家„ 池森氏監修「SOBA CAFE IKEMORI」の大定番「革命つけそば」の味わいをカップそばで再現!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
池森そば 革命そば
池森そばとは、1993年(平成5年)3月10日にリリースされた1stシングル『このまま君だけを奪い去りたい』でミリオンヒットを記録し、以降も『瞳そらさないで』や『未来のために』『ひとりじゃない』などの名曲を次々と世に送り出してきたロックバンド「DEEN(ディーン)」のヴォーカリスト・池森秀一(いけもり しゅういち)氏のブランドで、同氏は365日ほぼ毎日そばを食べている “日本そば愛好家„ としても有名な人物。

人気番組『マツコの知らない世界』や『ウワサのお客様』『踊る!さんま御殿!!』にも取り上げられ、二八の極み・幸せの十割・香りの外一・わんこの調べ・爽やか更科など、オリジナルの「干しそば」も多数展開。さらに十割そば専門店「SOBA CAFE IKEMORI」もプロデュースしている池森氏ですが、このページでレビューする「革命そば」は “池森ブランド初の即席カップめん„ ということで、期待値の上昇が否めない一杯。
販売者は「池森そば公式ショップ」を運営している株式会社ナガノファクトリーで、製造者はニュータッチ・凄麺・手緒里庵などのブランドで知られるヤマダイ株式会社。前述の「SOBA CAFE IKEMORI」で提供されている “えごま油とブラックペッパーを使用した„ 大定番「革命つけそば」を味のモデルに、熱湯5分で調理可能な即席カップそばとして開発されたのが本商品。

見どころは「革命つけそば」をイメージした液体スープと、そば粉に「常陸秋そば(ひたちあきそば)」を使用した油で揚げていないノンフライそば。商品の概要や味の感想は池森氏のYouTubeチャンネル『池森チャンネル』でも公開されているため、そちらもご覧いただきたいのですが、件の動画内にて——
池森氏「おそらくですけど、たぶんカップ麺にめちゃくちゃ特化した人って絶対いるよね」「池森みたいに乾麺を何千食も食べた的なさ」「ちょっと食べてもらいたい」「カップ麺専門家に」とのこと。はい、年間実食数1,000以上(通算1万3,000食以上)レビュー歴12年目に突入したカップ麺研究家の私 taka :a ど真ん中でございます。
※上記の動画内にて池森氏が “エゴマ油ちょい足しアレンジを推奨„ していますが、即席カップめんにエゴマ油・亜麻仁油・ココナッツオイル・MCTオイル(中鎖脂肪酸を100%%抽出した油)などを直接入れると “化学変化が起こり、容器が変質・破損する„ おそれがあるので、アレンジを検討されている方は “必ず別の容器に移してから„ お楽しみください。
ちなみに「革命そば」はナガノファクトリーが販売する池森そばオリジナルのカップ麺ということで、ヤマダイの公式ウェブサイトに製品情報は掲載されていませんが、2025年11月20日(木)より「池森そば公式ショップ」並びに「ヤオコー」及び「ラルズ」にて順次販売開始。

同年11月25日(火)から「西友」での取り扱いもスタートしたようですが、それ以外の販売店は未公表。筆者の行動圏内に対象の販売店はなく、どこにも売ってない状態が続いたので、公式通販サイトでの購入を検討していたところ、最寄りの「ライフ」にシレッと入荷。メーカー希望小売価格は330円(税込356円)なんですけど、筆者の購入店舗では凄麺ブランドの「ご当地シリーズ」と同じ販売価格に設定されていました。
開封

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」と「鰹節パック」の組み合わせで、見た感じ先入れ「かやく」の味付鶏肉とネギは「凄麺 山形鳥中華」と同じ具材。後入れ「鰹節パック」は「凄麺 静岡焼津かつおラーメン」と同じ小袋なので、それぞれ既存のアイテムです。

麺はヤマダイの特許技術「凄麺ノンフライ製法」(特許第3394937号)によるノンフライそばで、常陸秋そば粉の使用率は “そば粉に占める割合の20%„ とのこと。この比率は既存品の中で唯一、常陸秋そばを配合している「凄麺 茨城けんちんそば」と完全に一致する内容で、なおかつ「凄麺 そばの逸品 鴨だしそば」よりも細めに切り出されていることから、前者と同じノンフライそばを使用しているとみて間違いないでしょう。
ちなみにメーカー希望小売価格は330円(税込356円)と前述しましたが、凄麺ブランドの「ご当地シリーズ」は一律278円(税別)。ニュータッチの有名店監修「ご当店シリーズ」は一律298円(税別)に設定されているため、ヤマダイのNB(ナショナルブランド)商品を基準に見ると高めの値段。それだけに既存品とは異なる固有の魅力が備わっているのかどうか、そこが評価する上で重要な要素になります。
製品詳細情報・購入価格等
| 製品名:池森そば 革命そば 販売者:株式会社ナガノファクトリー 製造者:ヤマダイ株式会社 製造所:本社工場(茨城県結城郡八千代町平塚4828) 内容量:107g(めん60g) 商品コード:4961971875621(JAN) |
| 発売日:2025年11月20日(木) 実食日:2025年12月20日(土) 取得店舗:ライフ 小売価格:330円(税別) 購入価格:257円(税込) |
| 麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(鰹節パック・液体スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
| 【原材料名】めん(小麦粉、そば粉、植物性たん白、食塩、大豆食物繊維)、スープ(しょうゆ、糖類、植物油脂、食塩、シイタケエキス、昆布エキス、さば節エキス、鰹エキス、煮干エキス、香辛料、魚介粉末(鰹節、焼あご、あじ煮干))(国内製造)、かやく(味付鶏肉、鰹節、ねぎ、香辛料)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素、増粘剤(キサンタン)、酸化防止剤(ビタミンE)、膨張剤、(一部に小麦・そば・ごま・さば・大豆・鶏肉を含む) |
実食開始

先入れの「かやく」に入っているのは、やや濃色の味付鶏肉とFD(フリーズドライ=凍結乾燥)のネギ、そして粗挽き黒胡椒の組み合わせで、それぞれ「凄麺 山形鳥中華」と共通の資材とみて間違いありません。黒胡椒は後入れのほうが——などと思ったんですけど、小袋を増やすと全体のコストを圧迫する、かといって「鰹節パック」の製造ラインに黒胡椒を充填する設備は整っていない‥‥などの事情があったのやも。

あとは内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったらフタを開け “まずは麺をほぐし„ それから「液体スープ」を入れて混ぜ合わせ、仕上げに「鰹節パック」をトッピングしたら出来上がり。やや甘い香りに重なる鰹節の薫香も然る事乍ら、一般的には異例となる黒胡椒の清涼感が個性を放っている調理直後。
ただ、すでに常陸秋そば粉を配合したノンフライそばが定番商品に存在すること、加えて「かやく」と「鰹節パック」も既存品からの使い回し。それでも組み合わせの妙で「革命そば」ならではの独自性が楽しめるのかどうか、ここから先は「めん」「スープ」「かやく」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
| 栄養成分表示:1食(107g)あたり |
| カロリー:311kcal たん白質:12.8g 脂 質:2.6g 炭水化物:59.0g 食塩相当量:5.3g (めん・かやく:1.0g) (スープ:4.3g) |
| ※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん


やっぱり凄ぇ‥‥
2025年12月現在、しれっと配合を変えていなければ、現時点で「凄麺 そばの逸品 鴨だしそば」と「名代富士そば紅生姜天そば」のノンフライ麺は三割蕎麦(小麦粉に占める割合の30%)。一方で常陸秋そば粉を配合した「凄麺 茨城けんちんそば」や「革命そば」のノンフライ麺は何割蕎麦なのか、残念ながらパーセンテージまでは開示されていません。しかし、色合いは前述の三割蕎麦よりも深く、そば粉の風味についても然り。

香りの立ち上がりから余韻まで、そば粉の主張と存在感は「凄麺 そばの逸品 鴨だしそば」と比較して明確に強く、さらに細めのサイズが功を奏し、小麦粉由来のグルテンによる粘りは控えめ。実は四割蕎麦(そば粉40%、内20%は常陸秋そば使用)なのでは——などと深く考え込んでしまうほど、現時点で “即席カップめん業界最高峰の蕎麦„ であることは疑う余地もありません。
この感動を筆者は「凄麺 茨城けんちんそば」で体験してしまっているため、うおおおおおおお! とはなりませんでしたけど、あらためて素晴らしい出来栄えであることを再認識。後述するスープは黒胡椒の清涼感や鰹節による強めの薫香を伴う味わいですが、それに勝るとも劣らない逸品です。
スープ


強めの甘さがクセになる
かやくに含まれる黒胡椒とのバランスを取るためか、糖類を強めに効かせた甘めの味付けで、しょうゆの濃さは「名代富士そば紅生姜天そば」の液体スープよりも穏やか。うまみは椎茸エキス(GMP=グアニル酸)を中心に、昆布エキス(MSG=グルタミン酸)と鯖節・鰹節・煮干エキス(IMP=イノシン酸)を掛け合わせることで “うまみの相乗効果„ を生み出しているのですが、さらに魚介粉末を併用しているのもポイント。
魚介系のエキスに由来する膨よかさとは違う、鰹節・焼あご・あじ煮干パウダーに由来するパンチが奥行きと幅を広げ、それらを包み込むように支える甘めの土台が多幸感をブースト。筆者は関西生まれなので、この絶妙な甘さにクラクラしちゃったんですけど、一筋縄では終わらせないのが「黒胡椒」の清涼感と「鰹節パック」の華やかで荒々しい息遣い。
かやく


やっつけ感のないチョイス
それぞれ新開発のアイテムではないけれど、和風カップそばのアクセントとしては珍しい黒胡椒の清涼感は万人受けする範囲の配合で、少量ながらも存在感は明白。実際の「革命つけそば」には大量の黒胡椒が入っているようですが、それ一辺倒にならない効かせ方だったことに加え、先入れであることも功を奏したのか「液体スープ」との絶妙な一体感も印象に残ったポイント。
味付鶏肉は小さめにカットされていますが、そばつゆに負けないほど濃いめの味付けで、なおかつ噛めば噛むほど鶏の旨みが滲み出てくるタイプ。ネギもFD加工につき、AD(エアドライ=熱風乾燥)加工のような安っぽさは皆無に等しく、全体の本格的な世界観を壊しません。
さらに別添の「鰹節パック」がインパクトを底上げしてくれるのですが、これを入れると味のバランスが大幅に変わるので、まずは「鰹節パック」を入れずに甘めのそばつゆと黒胡椒のマリアージュを楽しみ、それを堪能してから味変的に使うと一杯で二度おいしくなりますよ。
総評
筆者は子どもの頃から甘めのそばつゆ+黒胡椒の組み合わせが好きで頻繁に食べていたのと、常陸秋そば粉を使用したノンフライそばも「凄麺」で経験済みだったので、個人的に “革命感„ は薄かったものの、本来は「凄麺 茨城けんちんそば」専用だった常陸秋そば配合麺を別の商品に使わせた、そのフローについては冷静に考えると革命的。
最終的に1食あたり330円(税込356円)の希望小売価格だけが喉元に引っ掛かっていたのですが、ひとまず購入価格が税込300円以内なら余裕で★6以上。それが税込300円を超えたとしても充分に価値が見出だせる良品だと感じたので、総評は上出来の★5としました。

販路限定のコラボ商品にしては珍しく、公式ショップから1食単位で注文可能なので(その場合、送料のほうが高くつきますけど)このレビューを読んで好みに合いそうだと感じたら、ぜひ検討してみてください。【author・taka :a(大石敬之)】


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