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旭川ラーメンの草分け「蜂屋(はちや)」大盛りバケツ型のカップ麺を初監修!! ただし、エースコックなので‥‥

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エースコック

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年8月5日(月)新発売、エースコックのカップ麺「蜂屋 旭川醤油ラーメン 大盛り」(256円+税)の実食レビューです。

クセはあるけど、クセになる。旭川市内で最古参の歴史を誇る旭川ラーメンの金字塔「蜂屋」大盛りバケツ型のカップラーメンを初めて監修!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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蜂屋 旭川醤油ラーメン 大盛り

蜂屋(はちや)とは、札幌の味噌、函館の塩と並び、北海道3大ラーメンに数えられる “旭川の醤油„ を確立した「旭川ラーメン」の草分け的な存在で、現在を遡ること78年、いわゆる戦後混乱期に初代・加藤枝直その人が創業したアイスクリーム店が原点。開業当初は蜂蜜を使用したソフトクリームを主に提供していましたが、近所の蕎麦屋から「中華そば」の噂を聞き付けた初代が独学でラーメンづくりをスタート。

画像に写っている店舗は「蜂屋 旭川本店」外観

蜂は必ず巣に帰ってくる、転じて地元に愛され、人が集う店になるように——。そんな願いを込めて「蜂屋」と名付けられた旭川の甘味処は、1947年(昭和22年)12月8日に「ラーメンの蜂屋」として生まれ変わり、隆盛を極めていた真っ只中、1964年(昭和34年)に初代が交通事故で記憶を喪失。その際に秘伝のレシピも欠けてしまったそうですが、二代目・直純氏が研究の末に初代の味を再現し、現在に至ります。

そんな老舗の味わいを大盛りサイズのカップラーメンで再現!! というのが本商品「蜂屋 旭川醤油ラーメン 大盛り」のコンセプトで、製造者は大阪府吹田市に本社を構えるエースコック。2018年(平成30年)4月9日発売の「全国ラーメン店マップ 旭川編 蜂屋 特製焦がし醤油ラーメン」を皮切りに、通算3回のコラボ歴を持つ蜂屋×エースコックですが、大盛りバケツ型のリリースは前例がありません。

コラボ第4弾にして初のスーパーカップ型

本商品のモデルになっている「しょうゆラーメン」は、旭川ラーメンといえばの低加水麺に、鯵(あじ)の丸干しから抽出した魚介スープと、それとは別に抽出した豚骨スープをブレンドして提供する “ダブルスープ„ が特徴的な一杯で、独特の風味を持った焦がしラードが「蜂屋」のアイデンティティ。ただ、エースコックのバケツ型は大味に傾くことも珍しくないため、それが吉と出るか凶と出るか——。

開封

まさかの1袋

今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体スープ」1パックのみで、かやくは最初から中に入っている状態。先に独特の風味を持つと触れたように、実店舗の焦がしラードは他店にない特徴として挙げられる要素の一つなので、スープとは別に充填されているのかと思いきや、この構成を見る限り一緒くたなのは少し残念なポイント。

めっちゃシンプル

かやくは “程良く味付けした焼豚、色調の良いねぎを加えて仕上げました„ とのことで、かなり質素なラインナップ。実店舗の「しょうゆラーメン」も基本のトッピングは煮豚、メンマ、白ネギとシンプルなので、あながち的外れなチョイスではないけれど、スーパーカップ1.5倍の変わり種か? ってくらいには貧相なイメージです。しかし、注目すべきは値段。

2024年8月現在の大盛りカップ麺におけるメーカー希望小売価格は、大半の企業が271円(税別)を事実上の標準としているのが現状で、それはエースコックも例に漏れず。コンビニ限定商品を除く「スーパーカップ1.5倍」の希望小売価格(240円+税)には劣りますが、蜂屋の大盛りカップ麺は256円(税別)ということで、だいぶコストを絞っていることが分かります。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:蜂屋 旭川醤油ラーメン 大盛り
製造者:エースコック株式会社
製造所:東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1)
内容量:122g(めん90g)
商品コード:4901071405083(JAN)
発売日:2024年08月05日(月)
実食日:2024年08月06日(火)
発売地域:全国
小売価格:256円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:大盛りバケツ型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:500ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(液体スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(しょうゆ、豚脂、食塩、たん白加水分解物、砂糖、香味油、ポークエキス、ポーク調味料、チキンエキス、鶏油、魚介エキス、香辛料、オニオンエキス、コンブエキス、カツオ調味料)、かやく(焼豚、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、カラメル色素、酒精、香料、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、フラボノイド色素、増粘多糖類、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

縮れてない‥‥だと‥‥

麺は油で揚げたフライ麺で、調理前の重量は「スーパーカップ1.5倍」と同じ90gの大盛り仕様。この時点でエースコックの揚げ油に由来する特有のニオイが強く漂ってくるため、なかには苦手意識が働いてしまう方もいらっしゃるかとは思いますが、熱湯を注いで3分後、別添の「液体スープ」を入れたら一変。

液体スープはフタの上で温めてください

内側の線まで熱湯を注ぎ、待っている間は例の油揚げ麺臭が気になるけれど、調理後は「液体スープ」に含まれる焦がしラードのほうが強烈で、ファーストインプレッションは悪くありません。かやくは、なんというか‥‥まぁ、アレですけどw ひとまず焦がしラードの個性はハッキリと伝わってきた調理直後。

ちなみに私が最後にレビューした「蜂屋」関連商品は、2019年9月30日発売の「全国ラーメン店マップ 旭川編 蜂屋 特製旭川醤油ラーメン」なんですけど、このブログでは★4+の評価を叩き出しているため、そこからの変化などにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(122g)あたり
カロリー:467kcal
たん白質:9.8g
脂  質:17.4g
炭水化物:67.8g
食塩相当量:6.8g
(めん・かやく:1.7g)
   (スープ:5.1g)
ビタミンB1:0.38mg
ビタミンB2:0.52mg
カルシウム:395mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:467kcal(めん・かやく:394kcal)(スープ:73kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

再現度は低い

実店舗の「しょうゆラーメン」に使われている麺は、蜂屋の創業者・加藤枝直氏と、その兄で “日本初の縮れ麺を開発した„ 老舗製麺所「加藤ラーメン」の創業者でもある加藤熊彦氏が共に作り上げた逸品で、一般的な中華麺よりも加水率が低く、これが旭川ラーメン=低加水ちぢれ麺の方程式を決定付けた所以。

再現度は低いが基礎クオリティは高い

それをイメージしている今回の油揚げ麺は、比較的に縮れが弱く‥‥というか即席カップめん業界の基準でいうと、ほぼストレートといっても過言ではない形状なので、形状の再現度は高くありません。また加水率も低めの設定ではあるけれど、いかにもエースコックらしいというか、スーパーカップ1.5倍の流れを汲んだ質感だなと、そういったイメージが先行します。

しかし、それが悪いと評価しているのではありません。お店の低加水ちぢれ麺を忠実に——みたいなタイプではないけれど、するすると滑り込んでくる口当たりのいい肌質に、適度な反発性と内側から弾けるような歯切れの良さから、質より量でしょ? みたいなイメージを抱かせることはなく、後述する独創的なスープとの相性も問題なし。それなりに割り切る必要はあるけれど、低品質な油揚げ麺ではありません。

スープ

焦がしラードは個性的だけど‥‥

「全国ラーメン店マップ」時代のスープは、節系の他に煮干しの風味も力強く、それらがゴリゴリに主張していたのに対し、こちらの大盛りバケツ型では比較にならないほど大人しめで、それよりも動物系に力を入れたフレームワーク。そこに記憶との大きなギャップを感じたけれど、表面に浮かぶ焦がしラードの個性は健在で、九州発祥のマー油(焦がしニンニク油)とは別物であることがポイント。

実店舗の焦がしラードは、良質なラードと豚の脂身を寸胴に投入し、鰹節などの節系素材を加えて焦がす、ラーメン業界でも珍しい調理工程を特徴としているため、それを再現したカップラーメンの焦がしラードもマー油とは異なるベクトル。ラードのコクも然る事乍ら、ちゃんと焦がしたような風味も添加されているため、ここからは「蜂屋」監修ならではのクセを感じました。煮干しは行方不明だったけどw

※ちなみにパッケージの「クセがあるからクセになる」という表現は、ラー博(新横浜ラーメン博物館)に「蜂屋」が出店した際のキャッチコピーが元ネタだと思います。

かやく

値段が値段だから致し方なしか

四角い形状にカットされた焼豚は、このブログで “燻製感のないベーコン„ とか “気の抜けたベーコン„ みたい、などと表現している肉具材で、身近な商品を例に挙げると「来来亭」のカップラーメン(ファミマル)にも使われている資材。実店舗では焼豚も仕込んでいるようですが、基本は煮豚。

はたして再現度の高さは議論するまでもないけれど、少なくともスポンジみたいな食感の粗悪な肉そぼろよりは圧倒的にマシ。ネギは熱風乾燥で水分を飛ばしているため、ジャキジャキとした特有の繊維質が強く、実店舗では白ネギを使用していることもあり、こちらも再現度の高さは評価できないけれど、その分だけ販売価格を抑えた感じでしょうか。

総評

3.0

スープに浮かぶ焦がしラードは、即席カップめん業界でも珍しい個性の持ち主で、単純に「おいしい」か「まずい」の二択で感想を述べるなら前者なんですけど、麺と具材のイニシアチブを握っているのは完全にエースコック。もうちょいボソッとするまで加水率を下げるとか、煮干しの風味を強めるとか、東洋水産(マルちゃん)の味付豚肉みたいな具材を搭載するとか、後入れの白髪ネギを別添するとか——

いやでもメーカー希望小売価格けっこう頑張ってるし、うーん‥‥などと地味に悩んだ結果、ひとまず総評は及第点。つまり、イマイチではありません。なかでも焦がしラードの個性は一見の価値ありなのと、スーパーやドラッグストアでの販売価格も他の大盛り商品より抑えられているハズなので、その手軽さはポジティブに評価すべき部分だと感じました。【author・taka :a(大石敬之)】

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