どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2025年10月20日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」(オープン価格)の実食レビューです。
ごっつい大盛りブランドの “期間限定わかめラーメン„ とエースコックを代表する1983年(昭和58年)発売のロングセラーを食べ比べてみた結果——。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ごつ盛り わかめ醤油ラーメン
ごつ盛りとは、2009年(平成21年)11月16日の発売以来、東洋水産が “ごっつい大盛り„ をコンセプトに展開している大盛りカップめんブランドで、それ以前に販売されていた「でか一(いち)」シリーズの後継機。同社の「でかまる」にはメーカー希望小売価格が設定されているのに対し、量販店や一般小売店向けの「ごつ盛り」はオープン価格の廉価版に位置しているため、コストパフォーマンスの高さに定評があります。

ちなみにローソンストア100専用の「がつ盛」と「ごつ盛り」の違いについて、以前に取材してみたところ “中身は同じです„ との回答を受けたのですが、さておき今回の新商品「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」は “チキンや魚介の旨みと香辛料を利かせたスープに、わかめ、ごま、コーンが入った大盛醤油ラーメン„ ということで、エースコックの「わかめラーメン」を意識していないとは言わせません。
エースコックの「わかめラーメン」が初めて発売されたのは、現在を遡ること42年以上、1983年(昭和58年)6月。もう少し遡ると、1982年(昭和57年)10月に “まるか食品が「ペヤング わかめラーメン」を発売している„ ため、エースコックの「わかめラーメン」は歴史的に後発商品なのですが、現在 “わかめ入り即席カップめんの代名詞的な存在„ として確固たるポジションに位置していることは周知の事実かと思います。
片や東洋水産の「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」が初めて登場したのは、2023年10月16日と比較的に最近の話。その1年後、2024年10月7日にも同じコンセプトの「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」を発売しているため、このページでレビューする商品は “三代目„ に該当するのですが、そういえばガチで評価したことなかったなと。

前述のように「ごつ盛り」はオープン価格の廉価版なのに対し、エースコックの「わかめラーメン」には236円(税別)のメーカー希望小売価格が設定されているため、実際の販売価格に大きな差が開いている店舗も多いかと思いますが、筆者の購入店舗(ライフ)を例に挙げると「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」の値段は1食あたり109円(税込117.72円)。

エースコックの「わかめラーメン」は1食あたり158円(税込170.64円)で販売されていたので、税込52.92円の価格差が生じていました。しかし、エースコックの「わかめラーメン」は広告の品として掲載されることも多く、安売りの日には同じ店舗で119円(税込128.52円)の特売価格に値下がりするため、そのタイミングであれば税込10.8円の価格差に縮まります。
ちなみに余談ですが「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」入荷初日の販売価格は168円(税込181.44円)だったので、スーパーカップ1.5倍よりも高ぇの!? などと目を疑ってしまったんですけど、翌日には適正価格に修正されました。このパターンけっこう多いんですよ、いつも利用しているライフS店。

そのようなタイミングはもちろん、メーカー希望小売価格+税で商品を販売しているコンビニ各社を除き、両商品の販売価格は取扱店ごとに変動しますが、ほとんどの取扱店で “大盛りサイズなのにレギュラープライスで販売されている„ ところが「ごつ盛り」の強み。エースコックの「わかめラーメン」と比較して安く手に入ることもザラなので、どのような火花を散らしてくれるのか食べ比べてみることにしました。
開封

エースコックの「わかめラーメン」に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」と「スパイス」の組み合わせで、最終リニューアル日は2025年2月3日。主なリニューアルポイントは、パッケージに “味わいの魅力を最大限に伝えるコピーを追加„ だったので、内容は大きく変わっていません。ここ最近、毎年2月にリニューアルを繰り返しているため、来年2月にも何かしら変更してくると思います。

対する「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」と「かやく」の組み合わせで、スパイスの有無はもちろん、添付調味料が粉末であることも「わかめラーメン」との大きな違い。エースコックは長年 “有機丸大豆醤油使用„ を訴求していますが、そのようなアピールポイントはありません。
同社の「でかまる」なら訴求してきそうなポイントになりますけど、あくまで「ごつ盛り」は大盛りサイズの廉価版。液体しょうゆメインのスープと粉末しょうゆメインのスープでは仕上がりに歴然の差が生じるため、風味とコクについては「ごつ盛り」の分が悪い展開ではあるものの、オープン価格だからこそのコストパフォーマンスで補ってくれそうな予感。
製品詳細情報・購入価格等
| 製品名:マルちゃん ごつ盛り わかめ醤油ラーメン 製造者:東洋水産株式会社 製造所:+M8・関西工場(兵庫県神戸市西区見津が丘6-8) 内容量:103g(めん90g) 商品コード:4901990376037(JAN) |
| 発売日:2025年10月20日(月) 実食日:2025年10月30日(木) 発売地域:全国 取得店舗:スーパーマーケット 小売価格:オープン価格 購入価格:117円(税込) |
| 麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛りバケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:530ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
| 【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香辛料、粉末野菜、卵白)、添付調味料(食塩、しょうゆ、チキンエキス、香辛料、魚介エキス、野菜エキス、たん白加水分解物、植物油)、かやく(わかめ、ごま、コーン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、カラメル色素、かんすい、レシチン、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・ゼラチンを含む) |
実食開始

| 栄養成分表示[1食 93g(めん64g)あたり]カロリー 329kcal、たんぱく質 8.8g、脂質 11.5g、炭水化物 50.5g(糖質44.5g / 食物繊維6.0g)、食塩相当量 5.8g(めん・かやく 2.1g / スープ 3.7g)、ビタミンB1 0.32mg、ビタミンB2 0.27mg、カルシウム 314mg |
さて、まずはエースコックの「わかめラーメン」調理直後。わかめの凄まじいボリュームに、有機丸大豆醤油のフレッシュなアプローチや別添スパイス(ホワイトペッパー)のアクセントなど、あいかわらずの説得力。このブログでエースコックの商品を取り上げる際、揚げ油に由来するニオイについて言及することが多いのですが、わかめのヘルシーな印象に対し、それがポジティブに働いているのも「わかめラーメン」の強みかなと。

| 栄養成分表示[1食 103g(めん90g)あたり]カロリー 474kcal(めん・かやく 446kcal / スープ 28kcal)、たんぱく質 9.8g、脂質 22.8g、炭水化物 57.4g、食塩相当量 6.1g(めん・かやく 1.9g / スープ 4.2g)、ビタミンB1 0.43mg、ビタミンB2 0.40mg、カルシウム 227mg |
対する「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」の具材にメンマは入っておらず、スパイスも別添されていませんが、わかめの量は廉価版にしては多すぎるほどのファーストインプレッション。ちなみに「わかめ」「ごま」「コーン」の重量を計測してみたところ、調理前の状態で「わかめラーメン」は “わかめ3g、ごま2g、コーン測定不能„(コーンが少なすぎた)。
「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」は “わかめ2g、ごま1g、コーン1g„ だったので、コーンの量は「ごつ盛り」に軍配でした。というわけで、引き続き「わかめラーメン」(エースコック)と「わかめ醤油ラーメン」(東洋水産)の違いに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
| ※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。以下、各項目の評価と総評は「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」の感想に基づきます。 |
めん

| 原材料名:油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物) |

チープさがプラスに作用
「わかめラーメン」に搭載されている油揚げ麺は、調理直後の状態でカタめの歯応えが楽しめる仕上がりで、しかしながら戻りムラなどは目立っておらず、適度な弾力が最後まで楽しめる耐久性も好印象なポイント。前述したエースコック特有の油揚げ麺臭も並行しますが、わかめのヘルシーなイメージにカップラーメンならではのジャンクさをプラスしてくれている、なんとも絶妙な取り合わせ。

| 原材料名:油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香辛料、粉末野菜、卵白) |
それこそが “ノンフライ麺の「わかめラーメン」が定番ラインナップから消えた理由„ なんですけど、さておき「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」の油揚げ麺は比較的に細めのサイズでありながら、食べ始めの段階だと芯にサクサクとした食感が残っているため、かなりチープな印象。また大盛り商品なのに耐久性もイマイチで、食べ終わる頃には食感もヘッタクレもなくなります。だが、それがいい。
基礎クオリティの高さを評価するならば、メーカー希望小売価格が設定されている「わかめラーメン」のほうが目に見えて優勢ではあるものの、繰り返すように「ごつ盛り」はオープン価格の廉価版。それでいて大盛りサイズ(めん90g)のボリュームはもちろん、エースコックにはない油揚げ麺ならではの甘さが心地よく、カップラーメン食ってるなーって。こういう感覚、高級なカップラーメンでは楽しめないですからね。
スープ

| 原材料名:スープ(しょうゆ、砂糖、植物油脂、食塩、発酵調味料、たん白加水分解物、魚介エキス、香辛料、酵母エキス、難消化性デキストリン) |

チャルメラっぽいw
「わかめラーメン」に別添されている「液体スープ」は、パッケージに “有機丸大豆醤油使用„ の訴求があるように、液体しょうゆ特有のフレッシュな風味はもちろん、粉末スープでは出せないコクだったり、魚介エキスの絶妙なサポートだったり、発酵調味料による奥行きだったり、あらためて深い味わいだなと。っていうか「わかめラーメン」こんなに美味しかったっけw(※思い返せば数年ぶりの実食)

| 原材料名:添付調味料(食塩、しょうゆ、チキンエキス、香辛料、魚介エキス、野菜エキス、たん白加水分解物、植物油) |
対する「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」のスープは、エースコックと同じく魚介エキスを使用してはいるものの、熱湯を注ぐ前に入れる「粉末スープ」のみで構成されているため、液体しょうゆ特有のフレッシュな要素は皆無に等しく、うまみ調味料やスパイスの使い方も雑で強引。隣に並べてしまったら、エースコックが誇る「わかめラーメン」の偉大さを再認識することになるでしょう。
しかし、粉末しょうゆのベクトルや香辛料の使い方が明星食品の袋麺「明星 チャルメラ しょうゆラーメン」っぽいというか、それと似た余韻がエモいのなんの。コクと深みについては「わかめラーメン」に惨敗ですが、そこじゃねーんだよ俺の魅力は! とでも言わんばかりの力強い説得力と、おまえらこういうのが安心すんだろ? なんて同時に優しく囁いてくるような、ジワジワと沼にハメてくるタイプの普遍的な味わいです。
かやく

| 原材料名:かやく(ごま、わかめ、コーン、メンマ) |

上等でしょ
乾燥わかめの膨張率は、メーカーによって7〜15倍の幅が生じているため、一概には言えない部分になりますけど、その幅から算出すると平均的に10〜12倍。つまり、たった1gの差で調理後の印象は大きく変わります。無論、エースコックの「わかめラーメン」におけるボリュームは凄まじく、わかめと対比を描くメンマの食感とコーンの甘さ、そして商品名に “ごま・しょうゆ„ を掲げているように、ごまのアクセントもアイデンティティ。

| 原材料名:かやく(わかめ、ごま、コーン) |
対する「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」にメンマは入っていませんが、コーンの量は「わかめラーメン」が太刀打ちできないほどに多く、わかめのボリュームも廉価版のカップラーメンにしては上等も上等。スープに滲み出る磯の風味は「わかめラーメン」よりも弱いと感じたんですけど、スープの味に及ぼす影響は主役級でした。
総評
というわけで、麺の品質やスープのコク深さ、わかめ・ごまの存在感など、それらについてはエースコックの「わかめラーメン」に軍配を上げざるを得ません。しかし、めん90gの大盛り仕様でレギュラーサイズのカップラーメンと同じ‥‥いや、それ以下の販売価格を実現している「ごつ盛り」のコストパフォーマンスは「わかめラーメン」にとって脅威となり得るステータス。
無論、安かろう悪かろうでは意味を為さない項目になりますが、今回の「ごつ盛り わかめ醤油ラーメン」は悪い意味で安っぽいわけではない、カップラーメンだからこそのチープな魅力が素直に楽しめる仕上がりだったので、総評は即決でした。残念ながら期間限定フレーバーなので、いつでも楽しめないところはデメリットになりますけど、このサイクルだと毎年恒例の商品に落ち着きそうですね。【author・taka :a(大石敬之)】


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