どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年3月30日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清の汁なしどん兵衛 ラー油香るラーそば」の実食レビューです。
“温・冷” どちらでも食べられる2WAYタイプの「汁なしどん兵衛」新登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
汁なしどん兵衛 ラー油香るラーそば
「日清の汁なしどん兵衛」とは、2018年5月28日に発売された “どん兵衛” 初の湯切りタイプ第1弾「日清のどん兵衛 釜たま風うどん」から続いているシリーズで、定期的に「日清のどん兵衛 汁なし○○」というタイトルで新作がリリースされているのですが、この汁なしシリーズから蕎麦(和そば)が出るのも “冷やし” が提案されたのも今回が初。
「ラーそば(辣油入り蕎麦)」とは、日本一行列ができる立ち食い蕎麦として話題になった “和そば界の二郎” こと東京・虎ノ門の名店「そば処 港屋 MINATOYA」(創業2002年7月 – 2019年2月4日閉店)を発祥とする和蕎麦の新ジャンルで、固めに茹でられた極太蕎麦に甘濃い蕎麦つゆ、そこにラー油を合わせたガッツリ系の蕎麦。
現在は東京・池袋にある “なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。” の本店「壬生(みぶ)」や「馳走麺 狸穴(まみあな)」など、都内を中心に港屋(みなとや)のスタイルをテンプレにしたインスパイア系の店舗も増え、カップめん業界でも定番のフレーバーになり、どん兵衛からも何度かラー油入り蕎麦が発売されているのですが、汁なしシリーズからリリースされたことはありません。
どん兵衛の汁なしシリーズを遡ると、2017年9月1日に日清食品冷凍株式会社がしたプレミアムシリーズ「冷凍 日清のどん兵衛 汁なし牛すきうどん」が最初の汁なし系になるのですが、即席カップめんの中では前述の「釜たま風うどん」から始まって、2018年10月1日に汁なしどん兵衛シリーズ第2弾「汁なし牛すき風うどん」を発売。
2019年は汁なしどん兵衛シリーズ第3弾として、どんぎつねこと吉岡里帆さん考案の「汁なしピリ辛肉みそうどん」を5月20日にリリース。続けて6月10日に第4弾「汁なし黒カレーうどん」、7月22日に第5弾「汁なし牛カルビ風味うどん」を発売しているため、釜たま風うどんの再販・リニューアルを除くと「ラー油香るラーそば」は汁なしシリーズ第6弾。
ちなみに「ラー油香るラーそば」の発売日と同じ2020年3月30日、既存の釜たま風うどんを三代目「日清の汁なしどん兵衛 釜たま風うどん」にリニューアル(まろやかたまごタレ30%増量)。上記の画像で見ても「ラー油香るラーそば」だけ開封口と湯切り口の向きが違うように、今後は「日清の汁なしどん兵衛」としてラインナップを強化していくようです。
話を戻して “日清の汁なしどん兵衛” から「そば」が出るのは今回が初。さらに通常調理の温盛り(あつもり)はもちろん冷盛り(ひやもり)でも楽しめる2WAYタイプの新しいスタイルを提案しており、パッケージにも “おいし~いひと手間! 冷やして追い卵(別売)” と冷やしてから卵黄ちょい足しアレンジも訴求しているのですが、ちょっと思い出したいのが東洋水産の汁なし麺。
発売日は2ヶ月以上前の2020年1月20日、東洋水産が一足早く「マルちゃん 汁なしラー油肉そば」という同じようなジャンルの汁なし和風カップ麺を発売しているため、日清食品の「ラー油香るラーそば」は後発組。さらに遡ると湯切りタイプではないラー油入りの和蕎麦カップ麺を他社に先駆けて発売したのも東洋水産なのですが、温・冷2WAY仕様の提唱は斬新ですね。
開封
さて、別添の小袋は「液体つゆ」と「ふりかけ」の合計2袋。最初の画像(容器側面)にチラッと写っている辛さレベルが5段階中「2」となっているように、ラー油の辛さは大したことない様子。ちなみに先入れの小袋(かやく等)は別添されておらず、最初から入っている具材もないのは寂しいところ。
麺は熱湯5分の油揚げ蕎麦で、2019年3月上旬にノーアナウンスで実施された現行どん兵衛のリニューアル以降、そばシリーズの麺には「かつおぶし粉末」と「糖類」が練り込まれているのですが、今回の麺はマイナーチェンジ前の構成となっています。ただ、しれっと “たまごポケット” が搭載されているのは現行どん兵衛そばシリーズと共通の仕様ですね。
メーカー希望小売価格は税別193円、コンビニで購入した場合の税込価格は198円が2020年3月現在の相場。今回は日清食品の公式通販サイトから購入したので、1食あたりの税込価格は配送料・支払手数料別で208円だったのですが、おそらくスーパーマーケットやドラッグストアであれば通常どん兵衛に近い値段で販売されていると思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清の汁なしどん兵衛 ラー油香るラーそば 製造者:日清食品株式会社 関西工場 製造所:滋賀県栗東市下鈎21-1(S) 内容量:84g(めん66g) 商品コード:4902105262733(JAN) |
発売日:2020年03月30日(月) 実食日:2020年03月30日(月) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:ネット通販サイト(日清食品グループ オンラインストア) 商品購入価格:208円(税込) 希望小売価格:193円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型・湯切りタイプ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(液体つゆ・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ)、つゆ(糖類、たん白加水分解物、植物油脂、しょうゆ、ビーフエキス、かつおぶしエキス、かつおぶし粉末)、かやく(ごま、赤唐辛子、のり)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、カラメル色素、炭酸Ca、香料、乳化剤、増粘多糖類、カロチノイド色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、pH調整剤、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・そば・乳成分・牛肉・ごま・大豆を含む) |
実食開始
先入れの小袋は入っていないため、2種類の小袋を取り出したら熱湯を注ぐのですが、フタの裏に “汁なしラーそばは、「冷やして追い卵」で食べるのがおすすめ!” と、冷やし調理の作り方が解説されています。やり方は簡単で、カップ焼そばよろしく熱湯5分後に湯切ってから、冷たい水道水を内側の線まで注いで捨てる、というのを3回ほど繰り返すだけ。
上記の画像は冷やしてない状態での調理直後、とりあえず温盛りで調理しましたが、冷やし調理でも作り、違いを解説しながらレビューします。それにしても別添の「ふりかけ」に入っているのは “ごま、赤唐辛子、のり” だけなので、豚肉やネギなどの具材らしい具材は入っていない、ちょっと寂しい実食前。
ちなみに液体つゆの小袋には “フタの上で温めないでください” と書いてあったので、温・冷を問わず待っている間に液体つゆは温めないよう注意してください。それでは、温盛り・冷盛り・卵黄ちょい足しアレンジ後の変化に注目しつつ、「めん」「つゆ」「ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(84g)あたり |
カロリー:382kcal たん白質:8.9g 脂 質:17.7g 炭水化物:46.8g 食塩相当量:3.7g ビタミンB1:0.34mg ビタミンB2:0.34mg カルシウム:117mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
麺は温盛りのほうが美味しい
油で揚げた熱湯5分の太蕎麦は、ちょっと褐色混じりの色が独特で、いつもの定番どん兵衛に使われている油揚げ蕎麦とは別物の雰囲気。けれども縮れのないストレート状なのは日清食品らしく、温盛り(温調理)でもスパッとした歯切れの良さとコシのある食感が楽しめて、なおかつ濃いめの蕎麦つゆに負けない蕎麦粉の風味が好印象。
次に冷盛り(冷調理)も試してみたところ、コシの強さが見違えるほど強くなったのですが、同時に油揚げ麺特有の風味も際立ってしまったのが残念なポイント。それに熱湯5分ジャストで湯切り~水を3回入れ替えて麺を冷やした場合、部分的に発生するスナック的な食感が気になったので、冷やす際は熱湯5分30秒~6分くらい待ったほうがいいかもしれません。
ちなみに汁なしどん兵衛シリーズの「うどん」は麺量74gが標準だったのですが、今回の「そば」は麺量66gとなっているため、ちょっと少ないのが玉に瑕。66gといえば「どん兵衛」の変わり種そば(汁あり)における標準的な麺量なので、汁なしカップ麺の標準量が90gであることを思うと少なめです。
つゆ
冷やすなら卵黄必須
液体つゆは濃口しょうゆベースに糖類の甘さを効かせた甘辛い味付けで、こっくりとした甘みと濃口醤油のコクが太く構えている、なるほど濃いめの味なのですが、舌を鋭く刺してくるような塩気は気になりません。全体の食塩相当量は3.7gと低くはないものの、深い甘みが醤油のカドにヤスリをかけ、そのまま卵黄なしでも単体で完食できるレベル。
基本は鰹(かつおぶしエキス、かつおぶし粉末)の旨味を軸にした関東風のテイストで、日清食品らしく安定感抜群の優等生な味付けなのですが、ビーフエキスを組み込んでいるのが個性的。そんなに強く主張してくるわけではないものの、豚や鶏とは違う厚みにこだわりを感じました。
おおむね「冷盛り」でも味の方向性は変わりませんが、人間の味覚は体温に近い温度の時にもっとも「甘味」を強く感じ、温度が低くなるにつれて「苦味」や「塩味」を強く感じるため、冷やすと醤油の当たりが強くなります。
パッケージに “冷やして追い卵” と書いてあるのは、冷やすと味を濃く感じることを考慮しての提案なのでしょう。実際に冷盛りだと卵黄を入れてベストな濃さになったので、冷やしを検討している方は卵黄も一緒に用意してください。あ、唐辛子の辛さは温かくても冷たくても辛くなかったです。ほんと、ピリ辛以下。
ふりかけ
ふりかけは効果的だけど——
赤唐辛子は辛味が弱かったので、ほぼほぼ飾りのような存在ですが、刻み海苔と煎り胡麻の量は多く、しっかり仕事してくれます。ただ、麺の量が汁ありの標準量かつ固形具材がない状態は寂しさが否めません。可能であればリアルな蒸し鶏がベスト、もしくは日清食品お得意の大豆ビーフでも入っていればよかったのですが、そこまで手が回らなかったようですね。
温盛り・冷盛り問わず “追い卵” すれば見栄えもよくなるうえに満足感もアップするため、生卵は用意しておいたほうがいいかも——なんですけど、今回は結果的に “冷たくしないほうがいい” かもしれません。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
ラー油の辛さと具材のラインナップこそ頼りなかったものの、クオリティの高い太蕎麦に甘濃い蕎麦つゆの組み合わせは間違いなく、単純に美味しいかマズいかでいえば前者。ちょっと甘味がターニングポイントになりそうだったのと、麺の量も一般的な汁なしカップ麺より少なめですが、日清食品のラー油そば系が好きなら問題なくハマれるでしょう。ただ——
「冷盛り」を作る際、フタの裏に記載されていた作り方どおりに調理したところ、麺から滲み出た油脂が凝固してしまうトラブル発生。思いのほか口当たりが悪くなったので、温・冷どちらかというと「温盛り」をオススメします。