どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年1月9日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清のどん兵衛 明太チーズカルボナーラうどん」の実食レビューです。
日清が “ウマいやつ” 全部詰め込んじゃいました!? カルボナーラ×チーズ×明太子を組み合わせた間違いない「どん兵衛」爆誕!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清のどん兵衛 明太チーズカルボナーラうどん
日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、即席カップめん市場の和風どんぶり型うどん・そばカテゴリーにおいて圧倒的な占有率を誇るブランドで、現在はバリエーションに富んだ即席カップめんタイプを中心に、チルド(冷蔵)や冷凍食品、お椀で食べるシリーズなど、さまざまなスタイルの商品で幅広い顧客のニーズに応えています。
今回の新商品「日清のどん兵衛 明太チーズカルボナーラうどん」は、タイカレーや酸辣湯(スーラータン)など、うどんの新たなジャンルとして専門店も続々とオープンしている “創作系うどん” にスポットを当てた変わり種で、その中でも若者からの人気が特に高いメニューを「どん兵衛」流にアレンジとのこと。ただ、これって実は5年ぶりに復活した企画。
いつもと違う縦型ビッグの容器に身を包んだ「どん兵衛」の “創作系うどん” といえば、2016年(平成28年)9月5日に発売された創作系うどんメニュー第1弾「日清のどん兵衛 明太子クリームうどん」まで遡り、それは「どん兵衛」の誕生40年目を記念して発足したシリーズで、2017年(平成29年)1月16日に第2弾「日清のどん兵衛 カルボナーラうどん」を市場に投下。
続けて同年5月8日に第3弾「日清のどん兵衛 ギョーザラブうどん」を、10月23日に第4弾「日清のどん兵衛 グリーンカレーうどん」をリリースしているのですが、それ以降に目立った動きはなかったので、しれっと打ち切りになったとばかり思っていました。
いや‥‥5年以上前の “創作系うどん” 第1弾〜第4弾まではパッケージに鳥獣人物戯画風のイラストを配していたのに対し、今回の「明太チーズカルボナーラうどん」ではガラッと印象が違うため、まったく同じ企画とはいえないかもしれません。しかし、日清食品のニュースリリースで “創作系うどん” という表現は、今のところ上記の5品にしか使われていないので、まったく無関係ともいえないでしょう。
開封
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、やや寂しい気持ちもありますが、フタを開けたら熱湯を注ぐだけで食べられる手軽さが魅力。もとよりカルボナーラにはチーズが必須なことから、やや重複している印象が無きにしも非ずではあるものの、それはさておき外装フィルムを破った瞬間に漂ってくるベーコンの香りが背徳的。
そんなベーコンの背徳感に誘われながら開封してみたところ、ちゃんと具材としてのベーコンが目視できるほど入っており、調理前の香りは80%以上カルボナーラといっても差し支えないパワーバランスなのですが、直近だと2022年12月19日に発売されたセブンプレミアムのカップメシ「一風堂 博多明太風高菜飯」にも入っていた明太風かまぼこ(魚肉練り製品)が明太子の要素を明確に表現しています。
メーカー希望小売価格は245円(税別)に設定されているため、2023年1月現在の縦型ビッグ製品における標準的な値段。コンビニで購入した場合の税込価格は264.60円になりますが、スーパーやドラッグストアなども販売店の対象になっているため、コンビニでしか買えないカップ麺ではありません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のどん兵衛 明太チーズカルボナーラうどん 製造者:日清食品株式会社 製造所:関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:90g(めん70g) 商品コード:4902105278451(JAN) |
発売日:2023年01月09日(月) 実食日:2023年01月10日(火) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア 小売価格:246円(税別) 購入価格:245円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維)、スープ(豚脂、糖類、小麦粉、でん粉、プロセスチーズ、クリーミングパウダー、食塩、香辛料、乳等を主要原料とする食品、バターオイル、明太子、卵粉、チーズパウダー、魚介調味料、ブイヨン)、かやく(ベーコン、魚肉練り製品、キャベツ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、リン酸塩(Na)、炭酸Ca、乳化剤、香料、クチナシ色素、ベニコウジ色素、pH調整剤、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、パプリカ色素、カロテン色素、酸味料、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、発色剤(亜硝酸Na)、(一部に小麦・卵・乳成分・さけ・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は丼型の「どん兵衛」と同じ熱湯5分となっているのですが、それとは大きく異なるのが縮れの有無。日清食品のニュースリリースにも “太ウェーブうどん” との表記があるため、いつものストレートうどんとは一線を画す「どん兵衛」の二郎インスパイア部門「日清のスタミナどん兵衛」っぽい‥‥いや、それよりも無骨さは控えめな佇まい。
前述のように小袋は別添されていないため、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと5分。時間になったらスープの溶け残りがないよう念入りに‥‥あれ? なんというか漠然とカルボナーラのイメージ的に、ぽってりとしたスープを想像していたんですけど、ぜんぜんサラッサラ。
ちなみに容器の側面に小さく “※明太チーズ味のカルボナーラです。” との記載があったので、基本的な方針としてはカルボナーラに重きを置いている様子。というわけで、カルボナーラ:明太子のバランスに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(90g)あたり |
カロリー:403kcal たん白質:7.5g 脂 質:15.6g 炭水化物:58.1g 食塩相当量:5.9g (めん・かやく:2.0g) (スープ:3.9g) ビタミンB1:0.24mg ビタミンB2:0.28mg カルシウム:142mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:403kcal(めん・かやく:332kcal)(スープ:71kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
改良の余地あり
「日清のどん兵衛」といえば、縮れの少ないストレートうどんを売りにしているのに対し、今回の “太ウェーブうどん” は文字通り縮れの強い油揚げ麺で、パッケージには “もっちり太うどん” と記載されていたのですが、もっちり感は目立ちません。むしろ食べ始めはサクサクとした部分が残るため、いつものストレートうどんとは比べ物にならないほど軽さが目立ちます。
2021年10月25日に発売された「日清のスタミナどん兵衛 豚ニンニク醤油うどん」以前の縦型ビッグどん兵衛(セブンイレブン限定の「マシマシ篇」など)には、いつまで経っても部分的な戻りムラが否めない、場所によってはバキッとした食感が目立つ油揚げ麺を使っていたので、それよりもマシではあるものの、ずいぶんとスナック的。
パッケージの訴求に反して軽めの食感については許容範囲内だとしても、どん兵衛とは思えないほど油揚げ麺特有のニオイが強く、それも酸化した感じの風味だったので、かなり野暮ったいと感じてしまいました。後述するスープが繊細なタイプではなかったのが唯一の救いですけど、基礎クオリティが高い日清食品だからこそのアラが目立ったというか、ちょっと高く評価できなかったです。
スープ
サラサラだけど味は日本式のカルボナーラで濃いめ
とろみ成分が皆無に等しいわけではないけれど、前述したようにサラッとしたテクスチャーで、ぽってりとした口当たりに期待していた場合、まず肩透かしを食うことになります。また生クリームを使わない本場のカルボナーラとは違う、卵黄の凝固を抑えるために生クリームを使い始めた日本独自のカルボナーラと同じベクトルを歩んでいるのですが、それだけに分かりやすく、印象は悪くありません。
日清食品のニュースリリースには “パルメザンチーズ風味のカルボナーラソースをベースに、明太子を加えたスープ。” とあり、なるほど主軸を担っているのはカルボナーラで、市販されているパスタソースのカルボナーラっぽいテイスト。黒胡椒の効き目も穏やかで、明太子の存在感は1、2割程度なのですが、謎に浮いているパセリを含めてコンセプトの “創作系うどん” は成立していると感じました。
かやく
少量だけど精鋭揃い
けっして量が多いとはいえないけれど、小さなベーコンは業界屈指のリアリティといっても過言ではなく、誰が食べてもベーコンと分かる完成度の高さ。それはカルボナーラのイメージを強めることに寄与しているのですが、もうひとつの主役である明太風かまぼこの完成度も凄まじく、その舌触りと味付けの妙は芸術的。口に入れた途端、味覚のイニシアチブを明太子が握るほどの存在感を放っています。
さらにキャベツの量は少なめですが、野菜特有の瑞々(みずみず)しさが濃いめのスープに対してオアシスで、それぞれに意味を感じる取り合わせです。チーズ加工品やチーズ風油脂加工品などは入っていませんが、チーズ感についてはスープだけでも充分と思えるくらい強かったので、物足りなさを覚えることはありませんでした。
総評
揚げ油のニオイが強く、食感の安っぽさも否めないフライうどんに、とろみが弱いスープなど、事前に思い描いていたイメージと実際の仕上がりにギャップを覚えるところがあったので、ところどころ “思ってたんと違う” 感は否めなかったのですが、味に関してのカルボナーラは明確かつ具材の構成は素直に高く評価したいポイント。
これでトロミさえ強ければ、もっと分かりやすくカルボナーラのイメージに近付けられたと思うんですけど、もとよりサラッとしたスープを想像していた場合、そこまでギャップはないかもしれません。麺については改良の余地ありではあるものの、5年ぶりに再始動した “創作系うどん” のポテンシャルは高いので、続編の登場に期待しています【author・taka :a(大石敬之)】