どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年8月19日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清のどん兵衛 辛麺」(236円+税)の実食レビューです。
あの辛旨ぇぇぇ!カップヌードルと互換性あり!? 日清のどん兵衛に焙煎唐辛子とニンニクの旨みを効かせた “辛くて旨くてクセになる„ 和風×辛旨の新定番が仲間入り!! ただ‥‥
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清のどん兵衛 辛麺
日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、現在は即席カップめん市場の丼型うどん・そばカテゴリーにおいて売上No.1に君臨しているブランドで、安心と信頼の定番フレーバーはもちろん、和風めんの既成概念に囚われない変わり種も積極的に開発しているのですが‥‥
今回の新商品「日清のどん兵衛 辛麺」は、このブランドが得意としている和風だしをベースに、焙煎唐辛子の辛みとニンニクの旨みを効かせた “辛くて旨くてクセになる„ 新フレーバーで、まさかの定番ラインアップに追加された一杯。こういったカラーの強い変わり種は、だいたいスポット的に展開するパターンが定石とされている業界なので、いきなり通年販売というから驚きです。
辛麺(からめん)といえば、宮崎県延岡市を発祥とする例の人気ご当地麺が台頭で、それを題材にした即席カップめんも珍しくない昨今。日清食品のニュースリリースに宮崎の記載はないけれど、それも開発背景にあることは間違いないでしょう。ただ、ちょっと気になったのが「辛麺」のロゴ。これ「カップヌードル 辛麺」と同じですよね?
「日清のどん兵衛 辛麺」のパッケージでは、黒字に赤い影を付け、黄色い縁取りで飾り付けている、このカラーリングは明星食品のデザイン(例「チャルメラ 宮崎辛麺」「辛麺屋 輪」監修カップめん等)を パクって リスペクトしているような雰囲気ですが、筆で書いたような「辛麺」のフォントは「カップヌードル 辛麺」と完全に一致。
「カップヌードル 辛麺」が初めて発売されたのは、2021年(令和3年)8月30日と比較的に最近の話。ただ、それも “これぞ旨辛新定番„ と題し、いきなりカップヌードルの定番ラインナップに加えられ、現在も絶賛販売中であることを考慮すると、その手応えが「日清のどん兵衛」のブランドマネージャーたちに影響を与えたのかもしれません。
開封
とはいえ「日清のどん兵衛」は、前述のように丼型うどん・そばカテゴリーの売上No.1に君臨している和風カップめんブランド。そのため和風だしも今回の見どころになっているのですが、辛麺の本場・宮崎でも「こんにゃく麺」や「うどん麺」から麺の種類を選べる専門店が多かったり、和風だしを効かせた「辛麺うどん」を提供している店舗もあったりするので、それを踏まえると奇抜な組み合わせではありません。
でも、和風だしにニンニクってメジャーじゃないよな‥‥についての相性は後述するとして、麺は見慣れたフライうどん。これについての詳細も後述しますけど、つゆとの一体感を高めるために、このブランドにおける「うどん」には「こんぶエキス」を、一方で「そば」には「かつおぶし粉末」を配合しているのも特徴的なポイントです。
ちなみにメーカー希望小売価格は236円(税別)に設定されているため、レギュラーサイズの「きつねうどん」や「天ぷらそば」などと同じ値段。私はセブン-イレブンで購入しましたが、スーパーやドラッグストアなど、販売店は多岐にわたります。例の報道があった直後なので、各取扱店での販売価格が気になるところではありますが‥‥
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のどん兵衛 辛麺 製造者:日清食品株式会社 製造所:関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:82g(めん66g) 商品コード:4902105285886(JAN) |
発売日:2024年08月19日(月) 実食日:2024年08月25日(日) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:236円(税別) 購入価格:254円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:390ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、こんぶエキス、大豆食物繊維、糖類)、スープ(糖類、食塩、粉末しょうゆ、香辛料(唐辛子、にんにく、胡椒)、チキン調味料、ポーク調味料、オニオンパウダー、粉末みそ、ポークパウダー)、かやく(卵、味付肉そぼろ、にら)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸Ca、リン酸塩(Na)、カラメル色素、カロチノイド色素、微粒二酸化ケイ素、香辛料抽出物、セルロース、pH調整剤、香料、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、乳化剤、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「粉末スープ」と「かやく」どちらも先入れで、辛そうな見た目の粉末スープから焙煎唐辛子の香りが漂ってくるのですが、日清のどん兵衛がこだわっている出汁(だし)の要素は目立ちません。お湯を入れたらフワァ〜っと魚介が開く感じ? なんて考えながら熱湯を注いだのですが、そういった要素は引き続き目立たず。
かやくは “かきたま、ミンチ肉、ニラ„ の組み合わせで、これについては宮崎の辛麺を意識しまくったラインナップになりますが、やっぱり和風だしの要素は注意深く嗅いでも伝わってこない状態。また香りのベクトルも日清食品が頻繁に出してくる韓国風のカップラーメンに近いというか、宮崎の辛麺とは異なるファーストインプレッション。
ちなみに容器側面の辛さレベルは5段階基準で真ん中の「3」となっているため、辛さレベル4の「カップヌードル 辛麺」よりも刺激は抑えている様子。とはいえピリ辛は超えていそうなので、引き続き辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(82g)あたり |
カロリー:365kcal たん白質:7.0g 脂 質:15.4g 炭水化物:49.5g 食塩相当量:5.0g (めん・かやく:1.6g) (スープ:3.4g) ビタミンB1:0.20mg ビタミンB2:0.27mg カルシウム:153mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:365kcal(めん・かやく:326kcal)(スープ:39kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
安心と信頼の品質
実食前に “このブランドにおける「うどん」には「こんぶエキス」を、一方で「そば」には「かつおぶし粉末」を配合している„ と触れましたが、いつから配合され始めたのかというと、2019年(平成31年)3月上旬。その当時、日清食品からの詳細なアナウンスはなく、順次しれっと切り替わる形でリニューアルしました(※ちなみに今年9月上旬から「東日本向け」のみコシの強さがアップします)。
今回の「辛麺」に使われているフライうどんは、いつもの「きつねうどん」と共通で‥‥いや、もしかしたらプロでも判断できないレベルで配合を変えている可能性もありますけど、体感的に違うのは重量のみ。定番の「きつねうどん」では74gとなっているのに対し、こちらは66gに減らされているのですが、別の定番フレーバーを引き合いに出すと「カレーうどん」と同じグラム数。
他にも「かき揚げ天ぷらうどん」は70gだったり、北のどん兵衛(北海道限定)の「きつねうどん」は76gだったり、フレーバーごとに細かく調整されているのですが、生産量の兼ね合いもあるのでしょう。このフライうどんは幅広いテイストに順応してくれるため、後述する粉末スープにも違和感なくフィットしていたのですが‥‥
スープ
和風だしが見つからない
日清食品の公式ウェブサイトには “和風だしをベースに„ と記載されていたので、カツオ、サバ、ニボシ、コンブ、シイタケなど、いったい何をベースにしているのか楽しみにしていたのですが、そういった原材料は使用しておらず、いかにも和風と分かる要素は醤油と味噌くらい。出汁は‥‥? もしかして私の認識に問題があるのか‥‥? などと、念のため「和風だしの定義」を調べてみた結果が以下。
和風だしは、昆布やかつお節を組み合わせた、すっきりとしたうま味のだしです。和食の基本ともいえるスープで、塩やしょうゆを使って味を調整し、料理の味を向上させる役割を担っています。——Search Labs|AI による概要 |
やっぱり必要じゃねぇかw うどんの「こんぶエキス」から? いやいや無理あるでしょ。せめて「粉末だししょうゆ」を使っていれば、こんな疑問を抱くことはなかったのかもしれないけれど、使われているのは単なる粉末しょうゆ。さらに糖類の甘さに加え、人工甘味料(スクラロース、アセスルファムK)の主張も強く、謎にキムチっぽい酸味も伴うなど、ジャンル的に和風じゃなくて韓国風ですよコレ。
おかげさまで和風だし×ニンニクの懸念は払拭されたものの、堂々と宮崎をアピールしているわけじゃないし、辛い麺だから辛麺でいいじゃん、みたいなノリ? ちなみに辛さレベルはピリ辛以上、辛口未満。苦手な方には厳しい辛さになりそうですが、定番商品としては絶妙なツボを突いていると思います。ちなみに「カップヌードル 辛麺」との共通点もありましたが、そのうどん版ではないですね。
かやく
ここだけ宮崎っぽい
大量の焙煎唐辛子やクラッシュされたニンニクなども入っていませんが、ひき肉、かきたま、ニラは宮崎辛麺に共通するアイテム。かきたまは散り散りになってしまいますが、ふと感じる口当たりと風味が優しく、ニラのスタミナ感も嬉しいポイント。ひき肉はジャンクな味付けで、前述のスープに合っていました。
総評
Unmeasurable(測定不能)
私は “和風だしをベースに„ という日清食品の訴求に納得できず、辛辣な言葉を並べましたが、パッケージに和風だしの記載はありません。そのため「わざわざメーカーのホームページまでチェックしねーよw」であれば、もっと純粋に楽しめると思います。でも、該当のニュースリリースには7回も「和風」というキーワードを使っているわけで、さすがにミスリードすぎるでしょ。
味噌は和風、醤油も和風、うどんも和風ですから、間違っても洋風ではないですけど、上記のニュースリリースでは「和風だし」を3回もアピールしているわけで。たとえば、カレーに置き換えたらどうでしょう。和風だしカレーうどんに出汁や魚粉も使われていなかった場合、多くの方が疑問を感じるのではないでしょうか。単純に味だけでいえば「★4」ですけど、この商品は評価できません。【author・taka :a(大石敬之)】