どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年5月11日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清のどん兵衛 きつね焼うどん」の実食レビューです。
実はシリーズ初!? ついに “いつもの味” を「焼うどん」にアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清のどん兵衛 きつね焼うどん
日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、言わずと知れた日清食品のロングセラーブランドで、初代発売日は1976年(昭和51年)8月9日。業界初となる丼型の容器に身を包み、うどんの “どん” と丼型の “どん” に関西弁の鈍臭い(どんくさい)を掛け、そこに古来からある親しみやすい名前の “兵衛” をつけることで「どん兵衛」という親しみやすいブランド名の由来。
今回のカップ麺「日清のどん兵衛 きつね焼うどん」は、既存の定番商品「日清のどん兵衛 きつねうどん」を焼うどんにアレンジした変わり種で、どん兵衛焼うどんシリーズの新作。この “どん兵衛焼うどん” シリーズについて、日清食品のニュースリリースには “2011年の発売以来、大変ご好評を——” と記載されていたのですが、厳密にいうと日清のどん兵衛焼うどん第1弾の発売は2011年ではありません。
日清のどん兵衛から初めて焼うどんがリリースされたのは、2020年5月現在から遡ること23年以上前の1997年(平成9年)2月。初代は「日清のどん兵衛 だし焼うどん」という “青のり七味” 付きの商品で、翌1998年2月にネギと焼いた味噌の芳ばしさを強調した田楽みそ味の変わり種「日清のどん兵衛 ねぎみそ焼うどん」を展開。
その後、しばらく間が空いているのですが、2007年4月に皿型カップ焼うどん「日清のどん兵衛 だし焼うどん かつお醤油仕立て」及び「同 旨みソース仕立て」を発売し、翌2008年4月にも「かつお醤油仕立て」と「旨みソース仕立て」を再販。日清食品のニュースリリースに書いてある “2011年” の「どん兵衛 焼うどん」は、2008年4月に発売された「どん兵衛 だし焼うどん」2品の次に登場します。
上記の2011年7月19日発売品「日清のどん兵衛焼うどん だし醤油味」及び「同 お好みソース味」も “どん兵衛の焼うどん” というコンセプト自体は大幅に変わっていませんが、日清食品の独自技術 “三層太ストレート製法” による太麺を採用。パッケージも当時としては垢抜けたデザインに変更され、下半分に調理後のイメージ写真を大きく配置するとことでシズル感を打ち出しました。
なぜ日清食品のニュースリリースでは “2011年の発売以来” と記載されていたのか、あらためて歴史を整理してみたところ、1998年2月発売の「ねぎみそ焼うどん」を除く2008年4月発売品までの商品名は「日清のどん兵衛 だし焼うどん」となっていたのに対し、2011年以降は「日清のどん兵衛焼うどん」に統一されているので、ここからカウントしていたようです。
その後、2013年2月18日にも同ブランドの焼うどんシリーズから「だし醤油味」と「お好みソース味」を発売しているのですが、2015年3月16日に「だし醤油味」の相方としてシリーズ初の「和風たらこ味」を導入。2016年2月8日には準定番の “だし醤油味” を「だし醤油香味油仕立て」に進化させ、同時にシリーズ初の「担担花椒仕立て」を展開し、後者は思わぬ痺れの強さでユーザーを驚かせました。
続いて2017年2月20日発売の焼うどんに “だし醤油味” は含まれず、前年の「担担花椒仕立て」とシリーズ初の「旨塩だれ ゆず胡椒仕立て」を同時に発売。2018年3月26日に「担担花椒仕立て」と「だし醤油ごま油仕立て」をリリース、2019年3月25日には「担担花椒仕立て」のみ再販——というわけで流れとしては「だし醤油味」の後身なのですが、七味仕立てマヨ付きの「きつね焼うどん」は初めてです。
開封
さて、フィルムを破いた先の色がワサビっぽい‥‥と、それはさておき別添の小袋は「粉末ソース」と「七味仕立てマヨ」の合計2袋。七味仕立てマヨはフタの上で温めると中身が分離してしまうので、うっかり温めないように気を付けてください。それと写真では分かりにくいのですが、七味仕立てマヨには小さく “辛みが強いので注意してお召し上がりください” という注意事項が記載してあります。
容器は同社の「日清焼そばU.F.O.」と同じ皿型のレギュラーサイズ、麺は熱湯5分の油揚げ麺を採用。調理前の見た目は、ほぼほぼオリジナルの本家「日清のどん兵衛 きつねうどん」と同じような雰囲気。日清食品のニュースリリース(商品特長)にも “どん兵衛ならではの、もっちりとしたつるみのあるうどん” としか書いていないので、もしかすると麺は共通かもしれません。
メーカー希望小売価格は税別193円なので、既存のレギュラーサイズ「日清のどん兵衛 きつねうどん」と同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は198円(2020年5月現在)、スーパーやドラッグストアなどであれば税込128円前後が平均といったところ(地域・販売店による誤差あり)。実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では、ローソン、セブンイレブン、ミニストップでの取り扱いを確認しています。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のどん兵衛 きつね焼うどん 製造者:日清食品株式会社 滋賀工場 製造所:滋賀県栗東市下鈎140-1(O) 内容量:106g(めん90g) 商品コード:4902105263075(JAN) |
発売日:2020年05月11日(月) 実食日:2020年05月18日(月) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:198円(税込) 希望小売価格:193円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:皿型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:530ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(粉末ソース・七味仕立てマヨ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、こんぶエキス、大豆食物繊維、糖類)、ソース(半固体状ドレッシング、粉末しょうゆ、糖類、魚粉、かつおぶし調味料、食塩、ねぎ)、かやく(味付油揚げ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸Ca、リン酸塩(Na)、カラメル色素、香料、酸味料、リン酸Ca、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、香辛料抽出物、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・ゼラチンを含む) |
実食開始
最初から容器の中に入っている具材は、刻んだ味付油揚げ(きつね)のみとシンプルな構成で、ネギは粉末ソースの小袋に同梱。本家の「きつねうどん」のように大きな一枚揚げではないですし、それと同じ量の刻み揚げが入っているわけではないものの、これまでの歴代「だし醤油味」系統の具材は基本的にキャベツとニンジンだけだったので、刻み揚げの導入は今回が初。
先入れの小袋はないので、お湯を注いだら5分後に湯切りを行い、添付の「粉末ソース」を馴染ませてから「七味仕立てマヨ」をトッピングして完成です。なんというか、こう‥‥地味ですねw 上記の画像では光の加減で「七味仕立てマヨ」がチーズソースみたいな色になってますけど、実際はピンク色っぽいマヨネーズで、もうちょっと可愛らしく見えますよ。
ちなみに粉末ソースの味は、東日本向け・西日本向けなどの隔てはなく、北海道から沖縄を含む全国で統一されているため、地域による味の違いはありません。それでは、七味仕立てマヨの辛さレベルにも注目しつつ、「めん」「ソース」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(106g)あたり |
カロリー:486kcal たん白質:8.4g 脂 質:21.5g 炭水化物:64.8g 食塩相当量:4.9g ビタミンB1:0.28mg ビタミンB2:0.39mg カルシウム:209mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
麺は安定のどん兵衛クオリティ
やはり麺は汁ありの本家「きつねうどん」と同じような印象で、もっちりとした加水率の高い弾力が特長的。たとえば同じ「どん兵衛」でも縦型ビッグでは十中八九の確率で致命的な戻りムラが発生するのですが、今回の場合きちんと熱湯5分守れば‥‥いや、ちょっと部分的にパキッとしたところが気になります(とはいえパキッときたのは2回くらい)。
焼うどんではない「日清のどん兵衛 きつねうどん」と原材料名を比較してみたところ、小麦粉の横に “国内製造” の文字が追記され、昆布エキスが “こんぶエキス”(ひらがな表記)に変わるなど、若干の違いが生じていましたが、いずれも新食品表示法に対応するための変更で、おそらく麺そのものは変わっていません。いや、ちょっと既存の麺よりも太いような‥‥誤差の範囲内でしたけどね。
麺の量は90gなので、変わり種の湯切りタイプ・レギュラーサイズの標準量。もし麺の戻りムラが心配な方は、以前に “10分どん兵衛” が流行ったように、5分以上(7分くらい)待ってみるの一つの手。コシの強さは衰えますが、ふっくら・もっちりとした弾力が楽しめるので、お好みに合わせて調整してください(ただし最短でも熱湯5分は待つのが安全です)。
ソース
七味マヨは途中で使うのがオススメ
粉末ソースはガツンとカツオの旨味が効いている、比較的に東日本寄りの味付けで、そこそこ醤油の当たりも感じるのですが、真っ先に飛び込んでくるのは魚粉(削り粉)のパンチ。それは荒削りの魚粉ではなく、粒子の細かいパウダー状にまで粉砕されたものですが、粉っぽくてザラついた舌触りを感じるほど大量に入っています。
七味仕立てマヨ(半個体状ドレッシング)とネギを除くソースの原材料は “粉末しょうゆ、糖類、魚粉、かつおぶし調味料、食塩” とシンプルな構成で、実際の味わいもしかり。比較的に東日本向けの味付けと書きましたが、既存の「東日本向け」「西日本向け」「北海道」「液体つゆ仕上げ」いずれの粉末スープと比較しても突き抜けて魚粉のパンチが強く、なかなかインパクトのある味付け。
やや魚粉頼みの力業も並行しますが、その印象を打開してくれるのが別添「七味仕立てマヨ」の存在で、小袋には “辛みが強いので注意してお召し上がりください” などと記載されていましたが、実際そんなに辛くありません。しかし、かなり七味唐辛子の香りがよく、マヨネーズのジャンクなコクも効果的。
ちなみに既存の「どん兵衛 きつねうどん」に別添されている “彩り七味” の内容は「赤唐辛子」「陳皮」「白ごま」「和山椒」「金ごま」「あおさ」「しそ」の7種類、今回は赤唐辛子の辛味よりも陳皮・和山椒・しその清涼感が効果的でした。
具材
とりあえず及第点
もしかすると定番の「どん兵衛 きつねうどん」に入っている大きな油揚げを刻んでいるのかもしれませんが、明らかに量は同じではないですし、それぞれの厚みも特筆すべきサイズではありません。粉末ソースを馴染ませる前に味を確認してみたところ、かなり醤油感は控えめで、ほんのりと甘い味付けが施されていました。
ちょっと量は寂しいのですが、刻み揚げとはいえ “きつね焼うどん” の態を保っていますし、スーパーやドラッグストアであれば130円前後で購入できるような商品なので、具材に関しては大目に見るべきかもしれません。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
具材が豊富なカップ麺とはいえませんが、前述のようにコンビニでなければ税込130円前後で購入できる商品ですし、粉末ソースの芳醇な魚粉のインパクトもさることながら、別添の「七味仕立てマヨ」による味変が実に効果的。ひとつの汁なしカップ麺として完成度が高く、きちんと「日清のどん兵衛 きつねうどん」を “焼うどん” に落とし込み、なおかつ安心感と新鮮味を両立している良品でした。
さらに調味油を併用するか液体ソースに切り替え、鉄板で焼いたような芳ばしさがあるとベストではあったものの、現状このクオリティであれば上出来といえる完成度の高さ。引き続きレギュラーサイズで毎年5月前後の恒例になるか、それとも四角い大盛り容器で別バージョンを出してくるか、個人的にはセブンイレブン限定の二郎系どん兵衛「マシマシ篇」の焼うどんバージョンにも期待しています。