どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年7月22日(月)新発売のカップ麺、日清食品「真の殿堂MEGA 情熱のキムチ豚骨」の実食レビューです。
辛い、うまい、辛い!!ドンキホーテ限定の激辛系大盛りカップラーメン「情熱のキムチ豚骨」いきなり登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
真の殿堂MEGA 情熱のキムチ豚骨
2019年7月31日現在、日清食品やドンキホーテの公式ウェブサイトにカップ麺の製品情報はなく、ドンキホーテのオリジナル商品ブランド「情熱価格」シリーズでもないのですが、なんの前触れもなく店内のカップ麺コーナーに山積みされているのを発見。近くの店員さんに尋ねてみたところ、ドンキホーテ専用のOEM商品であることが分かりました。
OEM(オーイーエム)とは、 “Original Equipment Manufacturer”(オリジナル・エクイップメント・マニファクチャリング)の略称で、日本語に直訳すると「自社の製品を製造する会社(=相手先ブランド製造)」のこと。ちょっと小難しく聞こえるかもしれませんが、OEMの意味は “委託者が企画した製品を受託者が製造する” こと、つまり “製造工程の外注” を指す単語です。
今回の場合はドンキホーテが「委託者」で、日清食品が「受託者」。ド「ちょっとドンキ専用のPBカップ麺を企画してみたんですけど生産できないので——」(企画・設計・開発)、日「いいですよ、やりましょう」(生産のみ担当)、ド「あざっす!」(物流・販売)みたいな。かなりザックリした例えですけどw なんとなくイメージは掴めましたでしょうか。
ちなみに日清食品が設計・開発の段階から相談にのった場合、OEMではなくODM(オーディーエム “Original Design Manufacturing” )になるのですが、それこそ小難しい話になるのでカップ麺の話題に戻しましょう——今回の新作カップ麺は、赤い激辛「真の殿堂MEGA 情熱のキムチ豚骨」と黒い激旨「真の殿堂MEGA 魅惑のマー油豚骨」の2品同時発売で、どちらも値段は148円+税。
おそらく「真の殿堂」はドンキホーテのキャッチフレーズ「驚安の殿堂(きょうやすのでんどう)」をもじったもので、「MEGA」は2008年に誕生したPPIHグループ(旧ドンキホーテHD)のファミリー型総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ」(大規模店舗)と「大盛りサイズ=メガ」をかけているのでしょう。
メガ(mega)は “100万倍” を意味するSI接頭辞(単位)になるのですが、それはさておき日清食品に販売店舗(取扱店)とエリアを確認したところ、「MEGAドン・キホーテ」及び通常の「ドン・キホーテ」も含む同グループ内の専売商品で、販売地域は全国。2019年7月現在、数量限定・期間限定などの取り決めは行っていないようで、今後の展開はドン・キホーテの意向に従うとのこと。
「情熱のキムチ豚骨」は “辛い、うまい、辛い!! 激辛オイル入り” ということで辛さをアピール、「魅惑のマー油豚骨」は “うまい、黒い、うまい!! 激旨黒マー油入り” となっていて、どちらも深夜にフラッと立ち寄ったドンキホーテの店内で見かけた際、思わず手に取ってしまいそうな雰囲気のパッケージデザインです(※実際その時間帯にやられました)。
発売日は2019年7月22日となっていましたが、私の購入店舗(MEGAドン・キホーテ)では1週間遅れて入荷されたので、搬入・陳列のタイミングにはバラつきがあり、店頭表示価格も店舗によって違いが生じるかもしれません。それでは、まず赤い激辛「真の殿堂MEGA 情熱のキムチ豚骨」からレビューします。
開封
別添の小袋は「液体スープ」「粉末スープ」「調味オイル」の合計3袋構成で、液体スープの量は多く、調味オイルがパッケージに記載されている “激辛オイル” に該当するのかもしれません。それから今回の小袋は3袋とも “必ずお召し上がりの直前にお入れください” とのことなので、先に入れないように気を付けましょう(※麺がほぐれなくなるそうです)。
具材は最初から容器の中にはいっていて、鮮やかな色の白菜キムチとネギ‥‥のみ。なんかこう、勝手にイメージは「情熱の豚キムチ豚骨」だったので、ちょっと寂しかったりもしたのですが、けっこう白菜キムチが多いですね。それも厚みのある軸の部分ですし、中途半端な豚肉の破片を入れてキムチを減らすよりも潔い作戦かもしれません。
ところで日清食品の大盛バケツ型といえば、オープン価格の廉価版(れんかばん)ブランドに「日清デカうま」というシリーズがあります。同店舗には定番の「濃厚コク旨醤油」「豚ニンニク味」「わかめそば」が販売されていて、いずれも98円+税(=105円)、対する「真の殿堂MEGA 情熱のキムチ豚骨」は148円+税(=159円)、どうやら廉価版の安売り用ではないようですね。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:真の殿堂MEGA 情熱のキムチ豚骨 製造者:日清食品株式会社 製造所:A 関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:128g(めん85g) 商品コード:4902105261071(JANコード) 商品サイズ:縦144mm×横144mm×高さ104mm 発売日:2019年07月22日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS)+胴巻き紙 湯量目安:470ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(粉末スープ・液体スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(ポークエキス、しょうゆ、豚脂、チキンエキス、ポーク調味料、植物油脂、香辛料、糖類、香味油、ごま、小麦粉、チキン調味料、食塩、酵母エキス、オニオンパウダー)、かやく(白菜キムチ、赤唐辛子、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、キサンタンガム)、pH調整剤、香料、炭酸Ca、酒精、香辛料抽出物、かんすい、カロチノイド色素、カラメル色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルゲン情報】小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆・ごま・ゼラチン(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載) |
実食開始
麺は油揚げ麺で、見た目は「日清デカうま 豚キムチ」と同じような——いや、原材料名が違いますね。ちなみに「情熱のキムチ豚骨」「魅惑の黒マー油豚骨」どちらのフタ上にも共通の “スープとよく絡む、中太ちぢれ麺” という特徴の解説があり、麺重量は85g(大盛バケツ型の平均めん量は90g)と若干ながら少なめです。
パッケージのフタ上と容器側面にはハッキリ「激辛」と記載されているのですが、どこにも辛さレベルの目安は見当たらず、しかしながら定番の注意事項に紛れて “辛みが強いので注意してお召し上がりください” との警告がありました。さて、どれくらい辛いのか——とりあえず待ち時間は熱湯3分、お湯を入れたらフタの上で液体スープと調味オイルを温めながら待ちましょう。
お、なかなかキムチが多いですね。各小袋の投入順は、とろみ成分が粉末スープに含まれていたので、「軽く麺をほぐしてから粉末スープを入れてよく溶かす」「それから液体スープを馴染ませて」「最後に調味オイルをトッピング」するのがベストに思いました。それでは、辛さレベルや豚骨感にも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(128g)当たり
カロリー:546kcal(熱量 / エネルギー) |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:546kcal(めん・かやく:413kcal)(スープ:133kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
パッケージには中太ちぢれ麺と書いてありますし、そこそこ調理前は縮れていましたが、実際のサイズは中太というには細く、あまり縮れも強くありません。完全なるストレート麺ではないものの、途中から麺の分類としてはストレート麺でも差し支えないほど縮れが伸びてくるため、なんというか上品です。
3分でフタを全部剥がしてから粉末スープを完全に溶かし、それから液体スープを馴染ませる行程を踏まえると撮影なしでも合計4分30秒前後。そんなに厚みのない平打ち麺なので、どうしても持久力に乏しく、平均よりも5g少ないとはいえ麺は大盛り仕様ということもあり、食べ始めから比較的やわらかめだった麺は熱湯を注いでから合計10分もしないうちに弾力を失いました。
原材料こそ違うものの、レベルとしては「デカうま」(ドン・キホーテで税込105円)と大差なく、しかしながら麺の量は僅差とはいえ廉価版商品に敵いません。けれども旧世代のオープンプライス商品ほどチープではなかったですし、滑らかな口当たりや切刃の形状、麺の風味などは日清食品らしかったので、その個性が出ていたのはよかったです。
スープ
まず粉末スープなんですけど、白いです。イメージとしては粉末唐辛子が入っていて、開封した瞬間に唐辛子の芳ばしい香りが——みたいなカプサイシン色の辛い粉末スープを想像していたのですが、実際の中身は人工的な旨味成分とガーリック少々、すりごま少々、とろみ成分が適量で、軽く味は付くものの大幅に変わるわけではありません。
そうかそうか、液体スープに辣油系の辛味成分が含まれていて、それを調味オイルで爆発させる寸法だな——と思いきや、こちらも赤くありません。赤くないのに激辛の食べ物は山ほどありますけど、調味オイルを入れる前の辛さレベルは具材の唐辛子や白菜キムチを加味してもピリ辛以下でした。しかし、味は悪くないどころか地味に本格的ですよ。
獣臭や豚骨臭は強くありませんし、ジャンクな味ではあるものの、きちんとポークエキスには厚みがあって、何気に乳化感も強く、まったりとミルキーな旨味は大盛バケツ型のカップ麺らしくありません(※いい意味で)。多めの液体スープありきなので、タテ型で実現するのは難しいかもしれないけれど、優等生な豚骨味の大判どんぶり型・ノンフライ麺タイプに使っても恥ずかしくないかもしれません。ただ‥‥
今回のテーマは曲がりなりにも「激辛」なのに、激辛オイル全投入後も激辛には到達せず、サービスしても大辛程度(※食べ始めの辛さレベルは日清食品の5段階評価で4くらい)。とはいえ辛い食べ物が苦手な方は構えておいたほうがいい辛さですし、オイルを直接ちびっとなめたらビシッと瞬発力のあるタイプでしたが、大口径の容器を思うと調味油の量は今回の3倍くらい欲しいところ。
口径の狭いタテ型だとイメージは変わっていたかもしれませんが、今回は大口径のバケツ型に対してオイルの量が足りなかったので、辛さの瞬発力は序盤のみ。調味オイルは単なる辛いオイルではなく、ちょっと発酵感のあるキムチっぽい風味が効かせてあったので、それは効果的でした。しかし、結果的に激辛ではなかったです(※でも普通に辛口がダメなら気を付けてください)。
具材
具材は白菜キムチ、唐辛子、ねぎとなっているのですが、唐辛子とネギについては飾りに過ぎません。なので豚キムチではないですし、あくまで豚は骨(スープ)なんですけど、そのスープが意外と濃厚だったことに加え、けっこう白菜キムチの量が多かったのも好印象。
それも刃先ではなく軸の分厚い部分が大半だったので、しっかりキムチらしさが楽しめます。白菜キムチ自体の辛味は強くありませんし、バシッと酸味が効いているわけでもなく、しかしながら特有の発酵感は残っていました。おそらく使用しているキムチ自体は「日清デカうま 豚キムチ」と変わらないように思うのですが、比較して明らかに量が多いですね。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
食べ応えが重視されがちな大盛バケツ型という製品スタイルなので、もうちょっと麺の食感に持久力が欲しかったところではあるものの、想像していたより土台の豚骨が丁寧だったのはサプライズでした。けれども激辛カップ麺的にはパンチが弱く、インパクトに欠ける印象が否めなかったので、もうちょっと思い切って辛くしてもよかったと思います。
(※2019年8月31日追記:関連商品「真の殿堂MEGA 魅惑のマー油豚骨」もレビューしたので、よろしければご参考ください)
もちろん辛さの感じ方には個人差があるため、辛い食べ物が苦手な方は注意していただきたいのですが、正直そこまで辛くないです。それに、もし値段が128円+税くらいだったら——という思いがあったので、ちょっと評価は厳し目に見ているかもしれません。とはいえスープの土台が丁寧だったのと白菜キムチも美味しかったので、そこに価値が見出せる商品でした。