どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年3月4日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清デカうま 豚ニンニク味」の実食レビューです。
二郎インスパイア系の格安カップ麺!? ガツンとくる口臭ケア必至の “マシ×2ニンニク風味” と豚うまこってりスープの実力とは——
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
日清デカうま 豚ニンニク味 2019
「日清デカうま(にっしんデカうま)」とは、“デカくてうまい! バラエティー豊かなやみつきテイスト” をコセンプトに、カップラーメンやカップうどん、カップそば(蕎麦)、カップ焼そば、カップ油そば等、さまざまなジャンルのテイストを食べ応えのある大盛サイズで展開している日清食品のオープン価格ブランドです。
オープン価格(オープンプライス)とは、販売する商品に対してメーカーが希望小売価格を具体的に定めていない商品のことで、家電製品やカメラなど、いわゆる耐久消費財に多く導入されている制度になるのですが、カップ麺でのオープン価格は廉価版(れんかばん)、つまり100円前後で販売される安売り用のカップ麺を意味しているのが一般的です。
もともと日清食品はカップラーメン部門「日清デカブト」、カップ焼そばスタイル部門「日清デカヤキ」、和風テイスト部門「貫禄の逸品」とジャンル別に3つの廉価版ブランドを保持していたのですが、2018年2月19日(月)のリニューアルから「日清デカうま」として統一。いずれも大盛サイズの廉価版商品として発売され、一挙に8品同時リリースという大々的なリニューアルでした。
リニューアル当初のラインナップは、「日清デカうま 豚キムチ」「日清デカうま 濃厚コク旨醤油」「日清デカうま 豚ニンニク味」「日清デカうま 野菜タンメン」「日清デカうま きつねうどん」「日清デカうま わかめそば」「日清デカうま Wマヨソース焼そば」「日清デカうま 油そば」でしたが、いつのまにか「野菜タンメン」と「豚ニンニク味」が廃盤となり、今回の「豚ニンニク味」が復活して2019年4月25日(木)現在のラインナップは全7品。
なぜか日清食品グループの公式オンラインストアでは「日清デカうま わかめそば」の販売が終了していたのですが(※コーポレートサイトには製品情報が掲載されれいます)、「どん兵衛」や「カップヌードル」など、希望小売価格が税別180円の製品を194円で販売している公式ネット通販サイトで購入しても税込127円というロープライス。
今回の「豚ニンニク味」は “マシ×2ニンニク風味” という商品コンセプトをもとに開発され、実際けっこうニンニク強めのハードなテイストでしたが、2018年2月発売品では肝心の豚が弱く、たしかにニンニクは強いけど‥‥という不満が並行していました。けれども今回の復活版ではマシマシにんにく風味を据え置いたまま、ネックだった豚の旨味をパワーアップしているのとこと。
「豚(ぶた)」「ニンニクマシマシ」――ヤサイマシ、アブラ、カラメで~! と、続けて例の呪文が聞こえてきそうな二郎インスパイア系のテーマとなっているのですが、にんにくレベルは口臭注意の域に達しているのかどうか、そして「豚うまこってりスープ(豚骨醤油)」のコクに注目ですね。
ところで同ブランドの「濃厚コク旨醤油」にも描かれているのですが、目と口の無い豚さんの影使いが絶妙というかなんというかw このキャラクターに名前ってあるのかな‥‥
開封
別添の小袋は先入れの「粉末スープ」、後入れの「調味オイル」で合計2袋。前回にあたる2018年2月発売品の粉末スープは黒い小袋、調味オイルは青い小袋でしたが、リニューアル後となる2019年発売品の小袋は粉末スープがオレンジ色、調味オイルは灰色で、やや粉末スープの小袋はサイズが小さくなり、調味オイルの小袋はサイズが大きくなったような気がします。
麺は油揚げ麺で、具材は最初から容器の中にスタンバイ。2018年2月発売当初はミニストップに常備してあったのですが、しれっと姿を消してから行動圏内にあるコンビニやスーパーマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストア(ドンキホーテ)など、なぜかどこにも売ってない状況が続いていたので、日清食品グループの公式ネット通販サイトから取り寄せました。
2019年4月現在、コンビニ以外の店舗だと税込100円前後で販売されていると思いますが、2019年6月1日(土)出荷分から日清食品のカップ麺すべて(※オープン価格の製品も込みで)現在の価格から4~8%ほど値上げされるので、ちょっと高くなるかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清デカうま 豚ニンニク味 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(製造所固有記号 A) 内容量:111g(めん90g) 商品コード:4902105244722(JANコード) 〃 :14902105244729(ITFコード) 規格サイズ:縦144mm×横144mm×高さ104mm 発売日:2019年03月04日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:大盛バケツ型・ビッグサイズ 容器材質:プラ(PS)+胴巻き紙 湯量目安:470ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(粉末スープ・調味オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、しょうゆ、チキンエキス、香辛料)、スープ(豚脂、食塩、クリーミングパウダー、糖類、たん白加水分解物、ポーク調味料、香辛料)、かやく(キャベツ、味付豚肉、ねぎ、赤唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、カラメル色素、香料、カロチノイド色素、かんすい、増粘剤(キサンタンガム)、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルゲン情報】小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆・ごま・ゼラチン(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載) |
実食開始
先入れの粉末スープを開封すると‥‥灰色w え、これニボ系ラーメンだったか? と思ってしまうレベルのグレーパウダーで、いかにもこう人工的な旨味成分で構築されていそうな怪しい色合いをしているのですが、香りもスゴいですよ。開封した瞬間にんにく! コショー! 魔法の粉!(※うま味調味料)みたいな。
そこそこ麺のサイズは太めですが、調理時間は熱湯3分。粉末スープを溶かしながら熱湯を内側の線まで注ぎ、待っている間に調味オイルをフタの上にのせて温めましょう。調味オイルは投入前に “よく揉みほぐしてから入れる” こと、また熱湯を注ぐ前に入れると麺がほぐれなくなるので、調理の際は留意してください。
さて、完成です。けっこう写真では具沢山に見えなくもありませんが、真ん中に寄せているだけで、キャベツは端材みたいな——とはいえオープン価格の廉価版で麺量90gの大盛ですからね。それでは、パワーアップしたという豚の旨味とコストパフォーマンスに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(111g)当たり
熱 量:503kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:503kcal(めん・かやく:432kcal)(スープ:71kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
かみ応えを追求した中太ちぢれ麺。麺重量90gで食べ応え抜群です。
(出典:日清食品グループ公式ウェブサイト「ニュース > プレスリリース >『日清デカうま 豚ニンニク味』」)
同ブランドの「日清デカうま 濃厚コク旨醤油」と比較して原材料名が同じ(小麦粉、植物油脂、食塩、しょうゆ、チキンエキス、香辛料)、また “かみ応えを追求した中太ちぢれ麺。麺重量90gで食べ応え抜群です。” という製品説明も一言一句まったく同じなので、おそらく同じ油揚げ麺が採用されているものと思われます。
気温(室温)によっては熱湯3分だと部分的に硬い箇所が残っているかもしれませんが、やや空気感はあるものの食べ始めはガッシリとした弾力から食べ応えのある食感。最初は縮れが強く、徐々に縮れが伸びていくのが面白かったりもするのですが、それなりの弾力を最後までキープしてくれていました。
にんにくがガツンと効いたスープとのバランスもよく、麺量も90gで食べ応えあり。個人的には「日清デカブト」時代のストレート麺も好きだったので、ちょっと寂しかったりもするのですが、だらだら食べなければフカフカとした軽い食感が目立つ前に食べ切れると思いますし、廉価版の大盛カップ麺の中ではレベルの高い麺ですね。
スープ
豚のうまみと醤油をベースに、ニンニクの風味で特長づけした豚骨醤油風味のこってりスープ。
(出典:日清食品グループ公式ウェブサイト「ニュース > プレスリリース >『日清デカうま 豚ニンニク味』」)
灰色の粉末スープに熱湯を注いだ瞬間、みるみるうちにスープの色が豚骨しょうゆ色に変わるという化学のマジックを楽しんだ後、まず香りとして真っ先に飛び込んでくるのはニンニクで、味覚として真っ先に飛び込んでくるのもニンニク。それは主に粉末スープのみで完結しているのですが、前回同様かなり強烈です。
ガーリックペースト(生おろしニンニク)ではありませんが、結果それに近いほどキレた風味を打ち出していて、にんにく特有の辛味成分を覚えるくらい、ファーストインプレッションから余韻に至るまで、後にも先にもニンニクマシマシ状態。ただ、色のわりに醤油そうでもないな——と思ったら、このスープ “しょうゆ不使用” なんですねw
なるほどだから豚骨醤油 “風味” なのか——などと妙に納得しつつ、食塩とニンニクのキレは明白ですが、醤油は化学調味料による錯覚を駆使。別添の調味油は植物性の油脂をブレンドせず、ほぼ純粋な豚脂(ラード)の厚みは好印象だった反面、それは豚骨とは違うので、けっきょく豚骨も醤油もイミテーションでした。
具材
ミンチ肉、キャベツ、ネギ、赤唐辛子。
(出典:日清食品グループ公式ウェブサイト「ニュース > プレスリリース >『日清デカうま 豚ニンニク味』」)
真ん中に寄せ集めたら具沢山に見えなくもありませんが、ほとんどキャベツでサイズは細切れ。赤唐辛子は辛くない品種なのかパプリカ系で風味重視(でも今回の場合はカプサイシンのアクセントが欲しかった)、そこそこネギは歯触りで自己アピールしてはいたものの、ミンチ肉は小さい上に量も少なくて存在感は希薄です。
ちなみにミンチ肉は「カップヌードル」にも入っているものと同じだと思うのですが、謎肉ともコロチャーとも違うランダムな挽肉具材で、これ単体としてはジャンクで地味に味わい深いんですよね。かなりサイズがバラバラなので、もしかすると大きな個体が入っている場合もあるかもしれませんが、今回は目立つほどの存在ではありませんでした。
総評
★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3+)
麺は値段を思えば充分ですし、かなりニンニクのキレが強かったので、その極端なニンニク推しは潔かった反面、豚骨は豚脂とクリーミングパウダー、醤油に関しては化学の力を駆使しての演出——にんにくが突出していたからこそ他のアラが目立っていたので、もうちょっと “豚うまこってり” にも頑張ってほしかったです。
ただ、けっしてイマイチではありません。とにもかくにもニンニクについては申し分ない存在感が極端で清々しく、ニンニクマシマシ系のインパクトはバッチリだったので、総評は及第点に★ひとつプラスしました。あくまで安売り用の大盛バケツ型のカップ麺ですし、ニンニク味はバッチリだったので、それなりに割り切って食べたらコスパ的にも悪い製品ではありません。