どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年9月9日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん 復刻版 でかまる 五目しょうゆラーメン」(271円+税)の実食レビューです。
味もマル・具もマル・量もマルの “おいしさ3重マル„ うまい大盛り「でかまる」シリーズ発売35周年を記念して平成最初の味を令和に復刻!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
復刻版 でかまる 五目しょうゆラーメン
でかまるとは、マルちゃんの東洋水産が展開しているブランドで、1989年(平成元年)7月発売のロングセラー。現在は「うまい大盛」をコンセプトに掲げていますが、当初は味もマル・具もマル・量もマルの “おいしさ3重マル„ をキャッチコピーに、4つの味「もやしみそ」「五目しょうゆ」「コーンバター風味」「タンメン」を揃え、エースコックの「スーパーカップ1.5倍」にプレッシャーを与えました。
このページでレビューする「マルちゃん 復刻版 でかまる 五目しょうゆラーメン」は、でかまるの記念すべき第1弾を飾った「五目しょうゆラーメン」発売当時のデザインと味わいをイメージし、令和の現代に再現した一杯で、シリーズ発売35周年を記念した限定品。四半世紀以上も前の味なので “※内容は当時と若干異なっております„ との注釈を記載していますが、パッケージのエモさは申し分ありません。
筆者は「でかまる」の発売から4ヶ月後、1989年(平成元年)11月に爆誕したので、ほぼほぼ同い年ではあるけれど、それだけに発売当初の味は体験しておらず、第1弾のラインナップに「五目しょうゆラーメン」が含まれていたことを知ったのも『本日の一杯 -Cupmen review blog-』を開設してから。
大盛りバケツ型のカップラーメンは、先に触れたエースコックの「スーパーカップ1.5倍」が元祖。ルート2の法則(1.414倍)で従来品比めん1.5倍が大盛りの適量と弾き出し、1988年(昭和63年)7月25日から販売を続けているため、東洋水産の「でかまる」は後発商品になるのですが、現在も “おいしさ3重マル„ を守っているところが大きな強み。
ところで東洋水産のニュースリリースには “大盛カップ麺「でかまる」は、「味もマル、具もマル、量もマルのおいしさ3重マル」のキャッチコピーで、1989年8月に誕生しました„ と記載されているのですが‥‥
最初に触れた「1989年7月発売」が正しい情報です(※念のため東洋水産に確認を取り、あらためて調査してもらったので、ソースは間違いありません)。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」と「かやく」に、後入れ「液体ソース」の組み合わせで、前述のように私は復刻前の「五目しょうゆラーメン」を見た記憶さえもないんですけど、当時も3袋構成だったんでしょうか。
麺は油で揚げたフライ麺で、味付挽肉は最初から容器の中に入っている状態。麺の原材料名を確認してみたところ、絶賛販売中の「バリシャキ!もやし味噌ラーメン」と完全に一致したので、それと同じ麺を使っているのか、それとも復刻版らしく現在の水準から見ると頼りない感じに仕上がっているのか、ちょっとドキドキ。
ちなみにメーカー希望小売価格は271円(税別)なので、これについても「バリシャキ!もやし味噌ラーメン」と同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は1食あたり292.68円になりますが、あくまでも復刻版ですし‥‥うーん。元の味を知らないものですから、なおさら評価が難しいヤツですねコレ。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん 復刻版 でかまる 五目しょうゆラーメン 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関西工場(兵庫県神戸市西区見津が丘6-8) 内容量:118g(めん90g) 商品コード:4901990378925(JAN) |
発売日:2024年09月09日(月) 実食日:2024年09月13日(金) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:271円(税別) 購入価格:292.68円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛りバケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:530ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、卵黄、香辛料、粉末野菜、砂糖)、添付調味料(しょうゆ、食塩、植物油、発酵調味料、野菜エキス、チキンエキス、香味油脂、香辛料、たん白加水分解物、砂糖、チキン風味パウダー、オイスターソース、ねぎ、しいたけエキス)、かやく(チンゲン菜、味付挽肉、にんじん、なると)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、カラメル色素、酒精、かんすい、トレハロース、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC、ローズマリー抽出物)、増粘多糖類、酸味料、ベニコウジ色素、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、香料、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」と「粉末スープ」も先入れで、かやくの小袋にはチンゲン菜、にんじん、ナルトを充填。ここに先ほどの味付挽肉と「粉末スープ」に同梱されているネギをプラスして、合計5種の具材となっています。ちなみに「五目」という言葉には “いろいろな物が入っている„ という意味も含まれるので、必ずしも5種の具材を入れなければ成立しないわけではありません。
「液体スープ」だけは食べる直前に使う仕様なので、かやく・粉末スープを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で後入れの小袋を温めながら待つこと3分。時間になったら「液体スープ」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。いやもう何がビックリって、この具材量はエグくないですか?
スープの香りに高級感はないけれど、町中華に通じる魅力が備わっているファーストインプレッション。このブログでは再現度の高さを評価できないため、漠然としたエモさや復刻版たる所以に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(118g)あたり |
カロリー:510kcal たん白質:11.1g 脂 質:23.0g 炭水化物:64.6g 食塩相当量:7.3g (めん・かやく:2.1g) (スープ:5.2g) ビタミンB1:0.44mg ビタミンB2:0.43mg カルシウム:212mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:510kcal(めん・かやく:458kcal)(スープ:52kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
もやし味噌ラーメンと同じかな?
35年前の魅力を復刻するために、わざとチープな食感に仕上げているのかな‥‥って、そのように予想していたのですが、なんのなんの。なめらかに滑り込んでくる口当たりは、現在販売されている「でかまる」らしい特徴で、その優しいファーストインプレッションとは裏腹に、しっかりとした反発性を備えているところもポイント。
熱風で乾燥させたノンフライ麺ではないので、揚げ油に由来するニオイを伴いますが、ライバル関係にあるエースコックの油揚げ麺ほど強烈な主張を見せてくることはありません。むしろ特有の芳ばしさがプラスに働いている、そう素直に思えるようなフレーバーで、後述するスープとの相性もバッチリ。
また以前は早い段階からフカフカとした弾力に変わっていたのに対し、この数年で耐久力も増しているため、大盛りサイズでも焦らなくて大丈夫。復刻版のイメージに沿ったチープさは意識されていないどころかゴリゴリの令和クオリティなので、ここからエモさを見出すのは難しいかもしれないけれど、ぜんぜん問題ないんじゃないでしょうか。
スープ
粉末スープはチープだけど‥‥
まずは「粉末スープ」単体の味を確かめてみたところ、うまみ調味料とコショーが中心のテイストで、エキス類の使い方もチープ。いかにもインスタントラーメンらしいというか、これこそカップラーメンの醍醐味とでも言わんばかり。この安っぽさからは、オリジナルを知らない私でもエモさを汲み取ることができたんですけど、さらに「液体スープ」を入れると一変。
濃口醤油ならではのコクとキレも然る事乍ら、焦がし醤油を想起させるホロ苦さとゴマ油の芳ばしさ、その奥に感じるオイスターソースと椎茸の旨味が相俟って、けっこう本格的な中華風の味わいに。意識高い系のラーメンとは違う、それこそ町中華で注文したら出てきそうな味わいで、湯気の向こうにオヤジが見えました。想像ですけど、35年前よりも美味しいんじゃないですかね。
かやく
大盛りバケツ型とは思えないボリューム感
粉末スープに同梱されているネギは少量だったので、たまにアクセントを感じる程度。しかし、チンゲン菜の量は多く、その甘さが中華風のスープと絶妙にマッチ。また漬物よろしくシャッキシャキの歯触りで、とてつもない存在感。挽肉はジャンクな味付けで、こちらも量が多く、1枚のナルトがエモさをブースト。
ニンジンはコリコリとした食感で自己主張させているメーカーが多い中、東洋水産のニンジンは柔らかいのが特徴で、たとえば「黒い豚カレー」なんかにも入っている例のアレなんですけど、ちょっと注目したいのが原産国。多くのメーカーは中国産のニンジンを使っているのに対し、東洋水産はフランス産のニンジンを愛用しています。加工方法も関係してそうですけど、フランス産だから柔らかくて甘いのかな。
総評
35年前の商品をイメージした復刻版ということで、あまり特徴ないんじゃない? とか、いかにも安っぽい味なんじゃない? とか、そういうテンションで購入した私、いやはや真逆といっても過言ではない仕上がりに驚きました。
たしかに最先端の奇抜な味ではないけれど、丁寧な作り込みは令和のクオリティで、大盛りサイズでも食べ飽きることのないフレームワーク。大容量の容器を物ともしない具材のボリューム感も高く評価できるポイントで、文句の付け所が見当たりませんでした。当時の味を知らなくても、町中華っぽいラーメンが好きなら確実にハマれます。【author・taka :a(大石敬之)】