記事内に広告が含まれています

替玉1杯無料券そんなに重要? ラーメン暖暮のカップ麺「辛ダレ豚骨ラーメン 大盛り」に見た疑問

スポンサーリンク
エースコック

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年8月5日(月)新発売、エースコックのカップ麺「ラーメン暖暮 辛ダレ豚骨ラーメン 大盛り」(256円+税)の実食レビューです。

九州ラーメン総選挙1位「暖暮」スーパーカップ1.5倍から脱却、シリーズ第6弾にして “3度目のバケツ型„ ついにリベンジなるか——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

スポンサーリンク

ラーメン暖暮 辛ダレ豚骨ラーメン 大盛り

ラーメン暖暮(だんぼ)とは、2000年(平成12年)3月4日の創業以来、福岡県筑紫野市に本店を置く豚骨ラーメン専門店で、開業わずか2年後にFBS(福岡放送)主催「九州ラーメン総選挙」にて第1位を獲得した実力派。その当時から “皆さまのらしに、ホッと一息つけるかな一杯を„ との思いを胸に、国内外を問わず店舗を展開しているのですが、その規模で全店舗自家炊きスープを提供というからビックリです。

画像の店舗外観は「ラーメン暖暮 二日市本店」

今回の新商品「ラーメン暖暮 辛ダレ豚骨ラーメン 大盛り」は、人気店としての座を不動にした「ラーメン暖暮」監修によるカップラーメンで、製造者は大阪府吹田市のエースコック。豚骨とアルカリ水のみを極強火で炊き出した、極上のスープを特徴とする「ラーメン」の味わいを再現ということで、一見すると期待値が高い一杯なのですが、手放しに喜べる展開ではありません。

エースコック×暖暮のコラボレーションは、2017年(平成29年)10月30日発売の「全国ラーメン店マップ 福岡編 ラーメン暖暮 辛ダレ豚骨ラーメン」を皮切りに、当初は縦型ビッグのカップラーメンからスタートしましたが、2020年(令和2年)7月20発売の「スーパーカップ1.5倍 ラーメン暖暮監修 辛ダレ豚骨ラーメン」にて容器を大盛りバケツ型に変更。

以降は「替玉1杯無料券」がステータスに

コラボ第2弾から店舗で使える「替玉1杯無料券」が印刷され始めたのですが、ブランドを「スーパーカップ1.5倍」に切り替えたことで味が落ち、なんでこうなったのかとショックを受けたのも束の間、2021年8月9日発売の「濃口」では縦型ビッグの「全国ラーメン店マップ」に回帰。

かと思えば2022年8月8日発売品(こってり味)は「スーパーカップ1.5倍」で、2023年8月21日発売品(ネギごま)は「全国ラーメン店マップ」と交互にブランドを変更し、本商品「辛ダレ豚骨ラーメン」は大盛りバケツ型と従来のパターンを守っているのですが、まさかのノーブランド。これまでの変遷を振り返ると縦型ビッグはアタリ、バケツ型はハズレを繰り返しているので、ちょっとドキドキしています。

開封

2種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」と、後入れ「特製ペースト」の組み合わせで、このブログで最後にレビューした「スーパーカップ1.5倍 ラーメン暖暮 辛ダレ豚骨 こってり味」と似ているのですが、かやく入り粉末スープではなく、かやくと粉末スープを分けているところは大きな違い。

程良く味付けした肉そぼろ、またお前か。

ただ、2年前の「スーパーカップ1.5倍」時代には「(コンビニ限定)スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」と同じ味付豚肉を使用していたに対し、これはもう見るからにスポンジ系と思しき例の程良く味付けした肉そぼろ(鶏・豚味付肉そぼろ)に変わっているのは大きなマイナスで、キクラゲも廃止と具材の内容は大幅に劣化。

とはいえメーカー希望小売価格に目を向けると、1食あたり256円(税別)に設定されているため、2024年8月現在の大盛りカップ麺における事実上の標準(271円+税)を下回る値段。これがPB(プライベートブランド)や留型だと期待できるポジションに位置しているのですが、販売店を問わないNB(ナショナルブランド)商品なので、販売価格の削減に伴うトレードオフが不安なポイントです。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ラーメン暖暮 辛ダレ豚骨ラーメン 大盛り
製造者:エースコック株式会社
製造所:東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1)
内容量:111g(めん90g)
商品コード:4901071405106(JAN)
発売日:2024年08月05日(月)
実食日:2024年08月07日(水)
発売地域:全国
小売価格:256円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:大盛りバケツ型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:500ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(粉末スープ・特製ペースト)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ)、スープ(植物油脂、ポークエキス、乳化油脂、豆板醤、食塩、ポーク調味料、みそ、香辛料、たん白加水分解物、還元水飴、酵母エキス、豚脂、オニオンパウダー、粉末しょうゆ、全卵粉)、かやく(ごま、鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、増粘多糖類、酒精、重曹、かんすい、香料、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、ベニコウジ色素、酸味料、カラメル色素、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

粉末スープの香りは好印象

別添の小袋は「粉末スープ」のみ先入れで、いかにもカップラーメンらしいというか、だいぶスナック的なベクトルではあるけれど、ちゃんと豚骨ラーメンらしい香り。ただ、それと同時にエースコックといえばの揚げ油に由来するニオイも強いため、これが吉と出るか凶と出るか。

特製ペーストが映えますね

辛ダレに該当する「特製ペースト」は後入れなので、ゆっくりと粉末スープを溶かしながら熱湯を注ぎ、フタの上で「特製ペースト」を温めながら待つこと3分。時間になったら “特製ペーストを入れ、よくかきまぜてお召しあがりください„ と調理方法に記載されているのですが、ひとまず粉末スープのみ完全に溶かし、特製ペーストをトッピングした段階でストップ。

ちなみに辛味の強さに関する警告文は見当たらなかったのですが、粉末スープがダマになりやすいタイプだったので、調理の際は必ず “粉末スープに熱湯を直接かけるように„ 意識してください。それでは、引き続きコストパフォーマンスと念のため辛さレベルにも注目しつつ「めん」「スープ・特製ペースト」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(111g)あたり
カロリー:491kcal
たん白質:11.8g
脂  質:20.6g
炭水化物:64.7g
食塩相当量:6.8g
(めん・かやく:2.2g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.50mg
カルシウム:468mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:491kcal(めん・かやく:403kcal)(スープ:88kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ニオイの強さと伸びやすさがネック

2.0

2年前の「スーパーカップ1.5倍 ラーメン暖暮 辛ダレ豚骨 こってり味」にも熱湯3分のストレート麺を搭載していましたが、それよりも細めのサイズに切り出され、原材料名の末尾に「しょうゆ」が追加されるなど、まったく同じ油揚げ麺を使用しているわけではありません。ただ、ニオイがネックになっているところは変わっておらず。

見た目はイイ感じなんですけどね

加水率は低めの設定で、戻りムラなどは目立っていませんが、調理前〜調理中〜調理後と揚げ油に由来するニオイ(油揚げ麺臭)が常に強く、それもスープに多大な干渉を見せるほど。スープとの相性については、後述する「特製ペースト」が上手に丸め込んでくれるため、最終的には気にならなくなると思いますけど、もうひとつの問題は耐久力の低さ。

食べ始めはプツンとした歯切れ感が心地好い、とんこつラーメンにピッタリな系統で、ちゃんと熱湯3分で食べごろ。つまり、そこからは劣化の一途を辿ることになるのですが、加水率の低さと大盛り仕様の麺重量、加えて粘度が高い(=保温率が高い)スープが相乗し、あれよあれよとヤワヤワになってしまうので、伸びた麺が苦手な方はピッチを下げないように気を付けてください。

スープ・特製ペースト

豚骨感は従来品比ちょっと増したかも

3.0

出来心で熱湯を注ぐ前に粉末スープを舐めてみたところ、一般的にネガティブとされるクセは抑えながら、ほんのりと余韻に感じる骨っぽさが印象に残ったので、けっこうワクワクしながら熱湯を注いで3分後。とろみの加減は人工的ですが、まろやかなポークエキス由来の旨みを感じます。ただ、麺を食べている間は揚げ油のニオイに負けているため、かなりチープでスナック的。

そこで活躍するのが「特製ペースト」

しかし、そこに加える「特製ペースト」は、ガツンとくる豆板醤のパンチをメインに、けっこう香味野菜の風味も強く、思い切って全体に溶かし込んだ途端、かなりパワフルな味わいに。おかげで揚げ油に由来するニオイも比較的にポジティブで、むしろジャンクさの底上げに寄与しているとさえ感じたほど。

また「特製ペースト」にもポークエキス、あるいはポーク調味料を配合しているようで、ただワイルドに変化するのではなく、きちんと豚骨の要素も押し上げるなど、そういった部分も効果的に思えました。ちなみに辛さレベルはピリ辛〜中辛の枠を出ないと思うので、辛い食べ物が極端に苦手でなければ、おおむね大丈夫だと思います。

かやく

ごま、アンタだけだよ。印象が良かったのは‥‥

1.5

エースコックの程良く味付けした肉そぼろには、まともな食感でスパイシーな味付けの「アタリ」と、スポンジみたいな食感で味付けもヘッタクレもない「ハズレ」が存在するのですが、ほとんどの製品が後者で、今回も例に漏れず。ぶっちゃけ価値が見出せないどころか入っていないほうがマシとさえ思える具材なので、これなら少量でもいいからキクラゲが欲しかったなと。

ネギは熱風乾燥なので、あいかわらずジャキジャキと不自然なほどに繊維質が強く、手放しにポジティブだったのはゴマくらい。メーカー希望小売価格を思うと理解できないコストカットではないけれど、ちょっと気になるのが「替玉1杯無料券」の原価。これを廃止したらカップ麺の具材ひとつ増えたり、麺のクオリティが向上したり、そういうのありますかね。

総評

2.0

スープは値段を思うと及第点には到達していると感じた反面、すぐに伸びてしまう麺の仕様は大盛りバケツ型という製品スタイル的に大きなネックで、具材は「スーパーカップ1.5倍」の変わり種に匹敵するレベルで貧弱。オープン価格なら及第点ないし★4も射程圏内の仕上がりですが、再び言及しておきたいのが「替玉1杯無料券」の必要性について。

この恩恵を受けられる方は、売上の何%を占めているのでしょう。赤字覚悟のサービスなら的外れなコメントになりますが、その分だけロイヤルティに上乗せされていたり、結果的に原材料のコストを圧迫していたり、そういった背景が少なからず存在するのであれば、替玉1杯無料券で客を釣るのではない、とことん味に注力した商品も食べてみたいです。【author・taka :a(大石敬之)】

タイトルとURLをコピーしました