どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年10月9日(月)新発売、日清食品のカップ麺「世界のカップヌードル ポルチーニ香るきのこポタージュ」の実食レビューです。
あの名作が “さらに美味しくなって” 再登場!? 寒い季節に嬉しいフランスのビストロ風が2年の時を経てリバイバル!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
世界のカップヌードル ポルチーニ香るきのこポタージュ 2023
カップヌードル(CUPNOODLE)とは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、日本の即席カップめん市場において圧倒的な占有率を誇るブランドで、それは国内のみならず、2021年(令和3年)には世界累計販売500億食を突破。今では世界100ヶ国で販売されている、真のグローバルブランドとしての地位を確立するまでに至りました。
今回の新商品「カップヌードル ポルチーニ香るきのこポタージュ」は、濃厚でコク深い味わいのポタージュに、トリュフや松茸と並ぶ世界3大キノコのひとつ「ポルチーニ」が華やかに香る “フランスのビストロ風” をイメージした一杯で、いつもの「カップヌードル」とは一味違う「世界のカップヌードル」からの展開です。
世界のカップヌードル(CUPNOODLES)とは、2014年(平成26年)4月14日に登場したエスニックシリーズ第1弾「カップヌードル トムヤムクンヌードル」及び「同 ミーゴレン」に端を発するシリーズで、しばらくはエスニック系のフレーバーに特化していましたが、2020年(令和2年)9月上旬から「世界のカップヌードル」にリブランド。
日本におけるカップヌードルのロゴは “CUPNOODLE” となっていますが、世界のカップヌードルでは海外仕様と同じ複数形の “S” を付けているのがポイントで、これは “味だけでなく、ブランド表記までそれぞれの地域の人の感覚にあわせ、末永く愛されるブランドになるため” との想いが込められた「グローカル(グローバル+ローカル)戦略」と呼ばれるNISSIN独自のブランディングです。
そんな「世界のカップヌードル」シリーズにおける “フランスのビストロ風” をイメージした「ポルチーニ香るきのこポタージュ」といえば、2021年(令和3年)9月6日にもリリースされていたので、これが初めての試みではありません。というわけで、念のためJANコードを比較してみたところ、まったく変わっていなかったのですが、そこで気になったのが栄養成分表示の違い。
2年前に発売された初代「カップヌードル ポルチーニ香るきのこポタージュ」のカロリーは386kcalだったのに対し、このページでレビューする2023年10月発売品では392kcalにアップ。さらに脂質の量も18.5gから19.5gに増えているのですが、炭水化物は47.1gから46.5gに減り、食塩相当量の値も4.2gから3.9gに下がるなど、興味深い変化が生じています。
ちなみに、この商品に関する2023年のニュースリリースは『2023年10月発売商品のご案内』という手抜きの簡易版だったので、いったい何を変えたのか、または何も変えていないのか、リニューアルポイントなどの詳細は記載されていません。
また、容器側面の “フランス料理定番のポタージュ。寒くなる頃、マルシェにはきのこが多く並びます。ポルチーニの香りが華やかな、濃厚なきのこポタージュのヌードルです!” という概要とイメージ画像も変わっていないため、ほぼほぼ再販という認識で問題なさそうな雰囲気ですけど、念のため前回発売品との違いに注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、通常の「カップヌードル」と同じように、フタを開けたら熱湯を注ぐだけでOKのオールインワンタイプ。前回発売品のリリースは “Wタブ採用から間もなかった” ので、その仕様を天面でもアピールしていたのですが、すっかり定着したこともあり、それに関する訴求はありません。
かやくは “チーズ風油脂加工品、マッシュルーム、にんじん” の組み合わせで、これについても前回発売品と共通するポイント。日清食品のチーズ具材には、大きく分けて「チーズ加工品」と「チーズ風油脂加工品」の2種類あり、今回は後者を採用しているのですが、詳しくは後述します。
メーカー希望小売価格は236円(税別)なので、2年前の193円(税別)と比較して大幅に値上がりしているのですが、これも時代の流れ。というのも2022年6月1日出荷分から193円(税別)の商品は214円(税別)に、2023年6月1日出荷分から214円(税別)の商品は236円(税別)に改定されているので、これが現在の基準になります。ほんと、しゃれにならんレベルで高くなったな、カップめん‥‥。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル ポルチーニ香るきのこポタージュ 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:79g(めん60g) 商品コード:4902105267851(JAN) |
発売日:2023年10月09日(月) 実食日:2023年10月10日(火) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア薬局 小売価格:236円(税別) 購入価格:203.04円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:300ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、香味調味料、ポーク調味料)、スープ(豚脂、クリーミングパウダー、乳等を主要原料とする食品、小麦粉、糖類、でん粉、プロセスチーズ、オニオンパウダー、しいたけ調味料、ポーク調味料、ココアパウダー、チーズパウダー、ポルチーニ調味油、パセリ、ナチュラルチーズ)、かやく(チーズ風油脂加工品、マッシュルーム、にんじん)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、香料、炭酸Ca、酸味料、増粘多糖類、カラメル色素、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、シリコーン、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は標準の3分。カップヌードルのフライ麺には、いくつかのテンプレが存在し、今回の原材料名は前回発売品と完全に一致することから、おそらく大きな変更はないと思います。ただ、ここ最近 “製造所の違いによる仕上がりの差を顕著に感じている” ため、そのあたりを解説しようかなと。
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、フタを開けたら内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。あいかわらずWタブのホールド感に不満を覚えつつ、それはさておき3分経ったらフタを開け、よく混ぜ合わせたら出来上がり。製品の仕様上、スープの溶け残りが発生しやすいので、調理の際は念入りに混ぜ合わせてください。
さて、今のところ2021年9月発売品(初代)から大きな変化を感じていないのですが、よく見ると栄養成分表示のほかに、スープの原材料名も変わっていた2023年10月発売品(二代目)。ちなみに前回発売品は、このブログで “★6” の超高評価を叩き出しているため、その感動が再び味わえるのかどうかにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(79g)あたり |
カロリー:392kcal たん白質:7.7g 脂 質:19.5g 炭水化物:46.5g 食塩相当量:3.9g (めん・かやく:1.6g) (スープ:2.3g) ビタミンB1:0.17mg ビタミンB2:0.23mg カルシウム:97mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:392kcal(めん・かやく:311kcal)(スープ:81kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
工場の違いに注目
通常のカップヌードル(約2mm幅)よりも太め(約3mm幅)に切り出されていること、加えて「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、香味調味料、ポーク調味料」という原材料名の並びから察するに、既存のフレーバーを例に挙げると「カップヌードル 味噌」と完全に一致する内容で、直近だと「カップヌードル 牛すき ビッグ」にも該当するパターン。
前回発売品をレビューした際、原材料名が同じ「カップヌードル 氷見カレー ビッグ」よりも厚みがあったので、もしや「世界のカップヌードル」専用に切刃を変えている可能性も‥‥などとコメントしているのですが、注目すべきは製造所の違い。というのも「カップヌードル 氷見カレー ビッグ」は関西工場(+S 滋賀県栗東市下鈎21-1)で製造されていたのですが‥‥
初代「カップヌードル ポルチーニ香るきのこポタージュ」の製造所は関東工場(+A 茨城県取手市清水667-1)で、二代目に該当する2023年の「ポルチーニ香るきのこポタージュ」も然り。幅こそ大差ないけれど、関西工場のフライ麺は「つるみ」と「しなやかさ」が印象的なのに対し、関東工場のフライ麺は「厚みがあり」なおかつ比較的に「粗めの口当たり」なので、ちょっと意識してみてください。
スープ
チーズのコクUPで濃厚さが増した
某社のカップスープに勝るとも劣らない、濃厚でクリーミーなポタージュをベースに、ポルチーニ茸の風味で個性を演出している、その方向性は前回発売品から変わっていませんが、新たに「プロセスチーズ」と「ナチュラルチーズ」を追加しているところがポイント。2年前のレビューと記憶を頼りに比較しているため、誤差は生じていると思いますけど、さらに濃厚な味わいに進化したように感じます。
それでいて全体のポタージュ感を底上げしてくれるオニオンのコクだったり、ココアパウダーのホロ苦さでビストロ風を表現していたり、かなり強めのクリーム感だったり、それに映えるパセリのアクセントだったり、隠し味に椎茸の旨みを忍ばせてキノコ感をブーストしていたり、前回発売品で感じた魅力は何ひとつ失っていませんでした。
かやく
ごちゃごちゃしてなくて好印象
やたらとニンジンが多いような気がしないでもないけれど、それはさておき具材としてのポルチーニは入っていないため、マッシュルームが代打を務めているのですが、きのこポタージュのイメージには打って付け。ニンジンもコリコリとした食感が濃厚スープのアクセントに嬉しく、シンプルでも物足りなさを感じることはありません。そして、詳しくは後述するといった「チーズ風油脂加工品」の話。
たとえば本物のチーズを「バター」とするならば、日清食品のチーズ加工品は「マーガリン」で、チーズ風油脂加工品は「ファットスプレッド」に位置するようなアイテム。そのためコクや風味など、多方面においてチーズ風油脂加工品はチーズ加工品に劣ってしまうのですが、スープの濃度を底上げしてくれる面においては効果的。しっかり混ぜると完全に溶けますけど、それが正解です。
総評
ポルチーニ調味油が人を選ぶので、それが苦手な方にはオススメできない商品になりますけど、2年前に登場した「カップヌードル ポルチーニ香るきのこポタージュ」の再販を待ち望んでいた方にとっては朗報でしかない展開。しかも、スープにおけるチーズの存在感が増しているため、純然たる進化を遂げての復活だと感じました。
かくして総評は前回と同じく「★6」にしようか最後まで迷ったんですけど、ポタージュ系に強いカップヌードルのポテンシャルが遺憾無く発揮されており、なおかつ個性的な仕上がりも高く評価できる逸品なので、さらに★ひとつプラスです。再販を待ち望んでいた方はもちろん、きのこ系のポタージュやポルチーニが好きな方は、ぜひとも積極的に試してみてください【author・taka :a(大石敬之)】