どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年12月12日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル 石焼ビビンバ風 甘辛コチュジャン味 ビッグ」の実食レビューです。
白飯を入れて2度おいしい!? カプヌの最新作は “ありそうでなかった” ブランド初の石焼ビビンバ風を展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードルBIG 石焼ビビンバ風 甘辛コチュジャン味
カップヌードル(CUPNOODLE)とは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、即席カップめん市場で圧倒的な占有率を誇る日清食品のブランドで、世界累計販売数は2021年8月に500億食を突破。手軽に食べられる簡便性の高さはもちろん、独特の世界観を構築したCMの効果に、公式Twitterでのプロモーション戦略など、若者向けのシュールなアプローチにも定評があります。
今回の新商品「カップヌードル 石焼ビビンバ風 甘辛コチュジャン味 ビッグ」は、韓国料理店や焼肉店でも人気の石焼ビビンバをカップヌードル流にアレンジした新フレーバーで、コチュジャンをベースにした甘辛い味わいも然る事乍ら、パッケージにある “石焼の香ばしさを加えた” という訴求も見逃せないポイント。
あらためましてビビンバ(비빔밥)とは、ご飯の上に肉や野菜、たまご、数種のナムル(もやしなどの野菜や山菜を塩茹でし、ごま油・ニンニク・塩で味付けした和え物)を彩りよく盛り付け、コチュジャンをベースにしたヤンニョム(薬味だれ)と混ぜ合わせながら食べる韓国の定番料理。古くは骨董飯(コルドンバン)あるいは花飯(ファバン)と呼ばれ、その存在は1800年台の文献でも確認できます。
宮廷料理説や農繁期に食べた説、または儀礼料理の一種など、発祥については諸説ありますが、大晦日に残ったナムルなどを新年に持ち越さないために考案された-・という説が有名どころ。ビビン(비빔)は「混ぜる」を、バ / パプ(밥)は「ご飯」を意味し、お店によっては「ピビンパ」や「ビビンパ」と表記してありますが、韓国語は「b」と「p」の発音が曖昧なため、どちらも間違いではありません。
ちなみにカップヌードルの題材にもなった石焼ビビンバ(돌솥비빔밥 – トルソッピビンパプ)は、大阪の焼肉文化を培ってきた鶴橋の老舗「白雲台(はくうんだい)」が日本発祥の店とされ、1970年(昭和45年)頃に考案と比較的に最近の話。韓国では全州(전주 – チョンジュ)市が本場とされているのですが、いずれにせよ1970年頃に考案された事実は共通します。
さて、韓国グルメがコンセプトのカップヌードルといえば、直近だと2022年6月6日に「カップヌードル 牛骨コムタン ビッグ」を、その約2ヶ月前となる4月11日には「世界のカップヌードル 甘辛コチュジャンのチーズタッカルビ味」を発売しているため、最新作の「石焼ビビンバ風」は今年だけでも3回目に該当する韓国グルメ系のフレーバーなのですが、50年以上の歴史を誇るカップヌードルでは初の試み。
甘辛コチュジャンというキーワードは「世界のカップヌードル 甘辛コチュジャンのチーズタッカルビ味」と共通しますが、コチュジャンは韓国料理に必須のアイテムなので、被るのは致し方ない部分。ただ、そもそもコチュジャンは甘辛い調味料なので、なんかちょっと頭痛が痛い的なタイトルなんですけどw それはさておき今回は前述の “石焼の香ばしさを加えた” という訴求も見どころ。
ちなみにパッケージの辛さレベルは標準以下の「2」と表示されているため、辛味の強さについての懸念は控えめですが、日清食品の甘辛い系は人工的に甘すぎるパターンも珍しくありません。というわけで、石鍋で焼いたような風味についてはもちろん、辛さと甘さのバランスにも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「石焼コチュジャン風オイル」のみで、食べる直前に加える後入れ仕様。日清食品のニュースリリースにある商品特長(別添)には “石鍋で焼いたような香ばしい風味が広がる” と記載されているため、引き続き石焼ビビンバの臨場感に期待できる展開。
かやくは、味付豚ミンチ、白菜キムチ、味付卵、もやし、ネギの組み合わせで、味付豚ミンチはオリジナルの「カップヌードル」にも入っている謎肉(なぞにく)。味付卵(スクランブルエッグ)とネギも「カップヌードル」に共通する具材ですが、もやしと白菜キムチは石焼ビビンバを彷彿とさせるアイテム。それに、この時点で甘辛い感じの香りが漂ってくるなど、掴みは悪くありません。
メーカー希望小売価格は245円(税別)に設定されているため、2022年12月現在の「カップヌードル ビッグ」シリーズにおいて標準的な値段。コンビニで購入した場合の税込価格は264.60円に固定されており、セブンイレブンでは2022年12月20日(火)以降順次発売となっているのですが、スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外も販売店に含まれます。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル 石焼ビビンバ風 甘辛コチュジャン味 ビッグ 製造者:日清食品株式会社 製造所:関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:102g(めん80g) 商品コード:4902105272954(JAN) |
発売日:2022年12月12日(月) 実食日:2022年12月13日(火) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア 小売価格:245円(税別) 購入価格:246円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(石焼コチュジャンオイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料、香味調味料)、スープ(豚脂、糖類、粉末みそ、でん粉、植物油脂、小麦粉、食塩、粉末しょうゆ、酵母エキス、コチュジャン、香辛料)、かやく(味付豚ミンチ、はくさいキムチ、味付卵、もやし、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、香料、炭酸Ca、かんすい、カロチノイド色素、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、乳化剤、ビタミンB2、ビタミンB1、くん液、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、幅と原材料名の構成から、数あるカップヌードルの中でも麺の自己主張が弱い「シーフードヌードル」の流れを汲んでいることが分かります。詳しくは後述しますが、このブログでレビューしたフレーバーの中から例を挙げると、スーパー合体シリーズ第2弾「チリトマト&トムヤムクン(チリトムクン)」や「辛麺&にんにく豚骨(カラボネ)」と同じフレームワークですね。
別添の小袋は後入れなので、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「石焼コチュジャン風オイル」の小袋を温めながら待つこと3分。時間になったら「石焼コチュジャン風オイル」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。さすがに “ジューッ” みたいな音は聞こえてきませんけどw 別添のオイルを入れた途端に漂ってくるナムルっぽい香りが印象的。
ちなみに餡掛けクラスではないのですが、とろみ成分が含まれていたので、調理の際は容器の底から丁寧に掻き混ぜてください。それでは、念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(102g)あたり |
カロリー:473kcal たん白質:10.6g 脂 質:22.3g 炭水化物:57.4g 食塩相当量:7.0g (めん・かやく:3.2g) (スープ:3.8g) ビタミンB1:0.87mg ビタミンB2:0.30mg カルシウム:109mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:473kcal(めん・かやく:395kcal)(スープ:78kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ちょっとガチめに研究するべきか‥‥
カップヌードルの油揚げ麺には、大きく分けて約2mm幅の標準サイズと約3mm幅の太麺があり、その中でも約2mm幅のオリジナル系、約2mm幅のシーフードヌードル・しお(SiO)系、約3mm幅のカレー・チリトマト・味噌系に分類され、前述のように今回は “シーフードヌードル系” に該当するのですが、ひとつ気になったのが前述の「カップヌードル 牛骨コムタン ビッグ」とは配合が違うこと。
「カップヌードル 牛骨コムタン ビッグ」の油揚げ麺もシーフードヌードルの系譜に連なり、直近だと「カップヌードル 餃子 ビッグ」にも使われていたのですが、それらと比較して「石焼ビビンバ風」の原材料名は “たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料” の並びが異なります。これは原材料の使用率が違うことを意味するため、どうやら私が思っていた以上に奥深かったカップヌードルの世界‥‥。
——なんですけど、まぁ体感的には「シーフードヌードル」と同じタイプという認識で問題ありません。後述するスープは薄味ではないけれど、けっこう繊細な部分もあったので、もしも約3mm幅の麺を合わせていた場合、シャープな部分がマスキングされていたと思います。というわけで、この組み合わせが正解だと感じました。
スープ
小袋を入れる前から漠然と韓国風だけど日本式
まずは「石焼ビビンバ風オイル」を入れる前に味を確認してみたところ、甘辛コチュジャンについては前述の「チーズタッカルビ味」と似た系統にありながら、とろみは「チーズタッカルビ味」のスープほど目立っておらず、チーズの風味も皆無に等しくて、スモークフレーバー(くん液)の主張も控えめなど、かなり表情は変わっています。
ただ、粉末みそと粉末しょうゆで日本人向けにチューニングしているのは共通する部分で、そこはかとなく出汁(だし)っぽいというか、なるほどフレームワークは日清食品らしいなと。ちなみに辛さレベルは現時点でピリ辛の枠を出ず、石焼ビビンバかと聞かれたら “まだヤンニョムの段階” と答えますけど、別添の「石焼ビビンバ風オイル」を忘れてはいけません。
おこげ的な芳ばしさは添加されていなかったので、はたして石焼風かといわれたら若干の不満はありますけど、もっとも衝撃的だったのが “ナムル” っぽい風味。めちゃくちゃ酸っぱいとか、発酵臭やべぇとか、それほどのクセはなかったものの、パッと思い浮かんだ味って何? と聞かれたらナムルと即答できるレベル。石焼は扨措き「ビビンバ風」については明確で、かなり新鮮でした。
かやく
ちょっと少なめ
謎肉こと味付豚ミンチを筆頭に、スクランブルエッグやネギもオリジナルの「カップヌードル」と共通かつ量も多くないけれど、キムチは韓国らしさを底上げしてくれる重要なアイテム。もやしについても「石焼ビビンバ風オイル」のナムルっぽい風味を纏うことで、さらに雰囲気を高めてくれていました。
ちなみにレビューの際は基本的に2つ(撮影あり・撮影なしで)実食するんですけど、撮影せずに食べた「カップヌードル 石焼ビビンバ風 甘辛コチュジャン味 ビッグ」には “謎肉が1個しか入ってなかった” ので、けっこう個体差が激しいかもしれません。
総評
石焼ならではの個性は控えめだったので、そこに期待していると少し物足りなさを感じるかもしれないけれど、ナムルっぽい風味を筆頭に、ビビンバっぽさは想像以上で驚きました。もうすこし石焼の臨場感が伝わりやすかったら‥‥と、その分すこし総評から差し引いているのですが、オイルのナムルっぽい風味は印象に残ると思います。そして、麺を食べ終えてからスープに白ご飯を投入してみたところ——
石焼ビビンバ風の味付けに米ですから、当たり前に美味しいですw ただ、めん80gの大盛り(BIG)なので、ごはんドボン推奨ならレギュラーサイズが適切だったのでは? などと思った節もありますけど、余裕があるなら試す価値あり。店舗によっては売ってない場合もあるかと思いますが、ひとまずナムル系の味が好きならハマると思うので、最寄りの販売店をチェックしてみてください【author・taka :a(大石敬之)】