どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年2月28日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル スモークベーコンカリー ビッグ」の実食レビューです。
いつものカレーをキャンプ飯にアレンジ!? カップヌードルに “7種のスパイスとスモークベーコンの味わい” を加えた新フレーバー降臨!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードル スモークベーコンカリー BIG
カップヌードル(CUPNOODLE)とは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、即席カップめん市場で圧倒的な占有率を誇る日清食品のロングセラーで、2019年度に3年連続で最高売上記録を更新。コロナ禍による巣ごもり消費の高まりも追い風になり、2021年8月にはブランド全体の世界累計販売数も500億食を突破するなど、爆発的な伸長を続けています。
今回の新商品「カップヌードル スモークベーコンカリー ビッグ」は、1990年代の第1次キャンプブームに続き、第2次キャンプブームの真っ只中にある昨今、オートキャンプ場などの施設のみならず、それ以外でもでキャンプ飯(めし)を楽しむ方が増えていることを背景に開発された新作で、キャンプ飯といえば定番の “カレー” と “スモークベーコン” の味わいがカップヌードル流にアレンジされました。
レギュラーサイズの「カップヌードル カレー」が初めて発売されたのは、現在を遡ること48年以上、1973年(昭和48年)5月。世界初となる即席カップめん「カップヌードル」の登場を皮切りに、1972年(昭和47年)12月発売の「カップヌードル 天そば」(現在は販売終了)に続く “第3の味” として発売された古株で、カップヌードルの人気ランキングでも安定してトップ3に入る実力派。
大盛りサイズの「カップヌードル カレー BIG(ビッグ)」が初めて発売されたのは、偶然か必然か第1次キャンプブームと重なる1991年(平成3年)1月25日。この記念すべき日に大盛りサイズになったのは「カップヌードル ビッグ」「カップヌードル カレー ビッグ」「カップヌードル シーフード ビッグ」の3フレーバーだけだったので、当時から多くのユーザーに支持されていたことが分かります。
即席カップめん業界初のカレー味は、エースコックの即席カップめんブランド第1号として開発された1973年3月発売の「カレーヌードル」(現在は東北エリアを中心に販売中)なので、実は “カップヌードルが業界初のカレー味ではない” のですが、カレー味のカップラーメンといえばカップヌードルといっても過言ではないくらい、すでに不動の地位を確立している人気商品。
いつもの「カップヌードル カレー ビッグ」では “マイルドな味わい” のスープを特徴としているのに対し、今回の「カップヌードル スモークベーコンカリー ビッグ」では “きわだつスパイスの香り” を意識しているのがポイントで、スープには7種のスパイス(コリアンダー、カルダモン、赤唐辛子、クローブ、ウコン、クミン、ペッパー)をブレンド。
さらにスモークベーコンの風味を加え、具材にも本物のベーコンを使用するなど、いつもの「カップヌードル カレー ビッグ」とは完全に異なる雰囲気。また日清食品のニュースリリースには “ご家庭で味わっていただくのはもちろん、キャンプで食べていただくのもおすすめの一杯です” との記載があるため、アウトドアシーンでの需要も喚起しています。
ちなみにパッケージでも “きわだつスパイスの香り” をアピールしていますが、その下に小さく「辛さレベル2」の表示があるので、香辛料が持つ刺激よりも香りを強調している様子。この文章をタイピングしている現在、外装フィルムを破いたあと、まだ開封前の段階ですが、外装フィルムを破る前の段階からスパイスの複雑な香りを感じたので、保管場所には注意したほうがいいかもしれません。
開封
今回のカップ麺に後入れのスパイスなどは別添されていないので、フタを半分まで剥がしたら、熱湯を注ぐだけの簡単な調理。開封前から感じていたスパイスの香りは、開封した瞬間に加速して、強いアタックを感じたファーストインプレッション。サブタイトルは “スモークベーコンカレー味” ではなく「スモークベーコンカリー味」となっているように、なるほどカリーね、なんて漠然と納得。
麺は通常の「カップヌードル」よりも太めに切り出されているため、おそらく「カップヌードル カレー ビッグ」と共通か、厳密には違ったとしても同じ流れを汲んでいることは明白。ここ最近、変わり種と既存の「カップヌードル」シリーズに使われている麺の原材料名が微妙に違うので、もしかしたら配合を変えているのか、それとも改正後の食品表示制度が適応されていないだけなのか‥‥
ひとまずメーカー希望小売価格は220円(税別)ということで、既存の「カップヌードル ビッグ」シリーズと同じ値段。たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は232円になりますが、量販店や一般小売店、ドラッグストアなど、販売店を限定しないNB(ナショナルブランド)商品なので、コンビニ以外でのエンカウント率も高いと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル スモークベーコンカリー ビッグ 製造者:日清食品株式会社 製造所:A・関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:102g(めん80g) 商品コード:4902105267899(JAN) |
発売日:2022年02月28日(月) 実食日:2022年02月28日(月) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 希望小売価格:220円(税別) 商品購入価格:232円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、香味調味料、ポーク調味料)、スープ(豚脂、糖類、小麦粉、でん粉、香辛料、食塩、トマトパウダー、チキン調味料、乳等を主要原料とする食品)、かやく(キャベツ、ベーコン、コーン、にんじん)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、乳化剤、増粘多糖類、炭酸Ca、香料、酸味料、かんすい、カロテン色素、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、炭酸Mg、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、発色剤(亜硝酸Na)、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
2021年6月のリニューアル以降、レギュラーサイズの「カップヌードル」全商品からフタ止めシールを廃止し、プラスチック原料の使用量を年間で33トン削減する試みを実施した日清食品ですが、大盛りサイズの「カップヌードル ビッグ」には引き続きフタ止めシールが貼り付けてあります。フタ裏の猫は可愛いけど、Wタブのホールド感には不安を覚えることが多いので、フタ止めシールがあると安心。
スープは既存の「カップヌードル カレー」と比較してサラッとした手応えですが、とろみ成分が含まれていたので、溶け残りに注意したいところ。引き続き香りは複雑で、スパイスはクミンとクローブが強く、ちょっとクセのあるスモーク感も印象的。ただ、けっこう人を選ぶ香りですね。
個人的にクミンやクローブなど、クセの強いスパイスが好きなので、まったく問題なかったものの、いわゆるスパイスカレーが苦手な方は要注意。それから辛さレベルは標準(3)より下の “2” となっていましたが、念のため辛味の強さにも注意しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(102g)あたり |
カロリー:481kcal たん白質:9.3g 脂 質:22.7g 炭水化物:59.8g 食塩相当量:6.3g (めん・かやく:2.8g) (スープ:3.5g) ビタミンB1:0.23mg ビタミンB2:0.28mg カルシウム:124mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:481kcal(めん・かやく:403kcal)(スープ:78kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
たぶん “いつもの油揚げ麺” と同じ
いつもの「カップヌードル カレー ビッグ」に使っている油揚げ麺の原材料名は “小麦粉、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、ポークエキス、チキンエキス、たん白加水分解物” なのに対し、今回の「スモークベーコンカリー」では “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、香味調味料、ポーク調味料” となっているので、オリジナルとは表示が異なります。
ちなみに今回の麺における原材料名は、直近だと2022年1月17日に発売された「カップヌードル ガーリックチーズフォンデュ味」と完全に一致する内容で、前述のように配合を微妙に変えているのか、それとも改正後の食品表示制度が適応されていないだけなのかは定かでないものの、体感的なイメージとしては「カップヌードル カレー」と同じ麺という認識で問題ありません。
基本となる「カップヌードル」の麺は約2mm幅に切り出されているのに対し、こちらは約3mm幅と太めの設定で、味付けも複雑。系統は異なるものの、後述する今回のカレースープも味が強かったので、カップヌードルの中では太めの麺を合わせたのは正解だと感じました。わずか1mmの差で口当たりの印象は大幅に変わるため、ちょっと意識しながら食べてみてください。
スープ
キャンプ飯の雰囲気はさておき “人工的な甘さ” が気になる
いつもの「カップヌードル カレー」では “マイルドな味わい” を基本とし、そこに家庭的なカレーを彷彿とさせる日本人好みのスパイスを重ねていますが、そのイメージで向かい合うと確実にズッコケるくらい、まったくの別物。複雑なスパイス感も然る事乍ら、トマトの主張も強く、イメージとしては大阪発祥のスパイスカレーに寄ったテイストです。ただ、けっこう人工甘味料がクドいですね‥‥。
スクラロースとアセスルファムKの量を減らす、あるいは後入れの花椒を別添するなど、シャープな味に寄せたほうが潔かったのではと感じたのですが、今回のテーマはキャンプ飯。ベーコンをイメージしたスモーク感は面白く、スパイスはクミンとクローブが強めに香り、そこにカルダモンの爽やかさと胡椒の刺激が重なって、間にスッとコリアンダーが香る感じ。
ただ、やっぱり人工甘味料のネットリした感じがクドいですね‥‥w もうちょっと甘さを控えたほうがスパイスの香り立ちもストレートになると思うんですけど、キャンプ飯=甘さ強め? 違いますよね。クミンやクローブによる個性的な香りと好みの相性はもちろん、強めの人工甘味料をクセになる甘さと取るか蛇足とするか、そこもターニングポイントになりそうです。
具材
カレーよりもポトフっぽい雰囲気だけど悪くない
スープのスモーク感については香料の仕業と感じるベクトルにありますが、具材のベーコンから滲み出るスモーキーな風味についてはリアル。そんなに量は多くないけれど、ちょいちょい口の中に入ってくるので、そのときに強い個性を感じます。
キャベツ、にんじん、コーンについては、2022年3月7日にリニューアルを予定している「カップヌードル 味噌」と共通なので、目新しさこそないけものの、カップヌードルらしくボリュームのある構成でした。
総評
7種のスパイスによる複雑な風味は面白く、カレー味のカップ麺にベーコンの組み合わせも個性的で、強めに主張してくるトマトも印象に残ったのですが、人工甘味料のクドさが気になるポイント。たとえば「オーベルジーヌ」監修の商品や「マッサマンカレー」など、人工甘味料を上手に使っていた例もありますが、せっかくのスパイスをマスキングしていたので、そこも購入可否の判断材料にしてください。
そこさえ気にならなければ、ソロキャンプはもちろん、ご家族や友人と過ごすアウトドアシーンでの需要も見込めますが、常識のない不法投棄者によるカップ麺のゴミ問題が定期的にニュースでも取り上げられている現在。残ったスープを固める粉末なども販売されているので、外出先で召し上がる場合は “必ずゴミを持ち帰るように” ご協力のほど、よろしくお願いいたします【author・taka :a(大石敬之)】