記事内に広告が含まれています

主役は味噌でもキムチでもない? カップヌードル「味噌キムチ」の正体と “パーム油„ について

スポンサーリンク
日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年11月11日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル 味噌キムチ ビッグ」(271円+税)の実食レビューです。

香ばしいごま油がクセになるぅぅ!? いつもの味噌とは一線を画す “味噌×キムチ„ の間違いない最強コンビネーション!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

スポンサーリンク

カップヌードルBIG 味噌キムチ

カップヌードル(CUPNOODLE)とは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、日本の即席カップめん市場で圧倒的な占有率を誇っているブランドで、言わずと知れた日清食品のロングセラー。1991年(平成3年)1月25日にはBIG(ビッグ)サイズもラインナップに加わり、若者を中心に多くの支持を集め、多種多様なフレーバーを展開してきました。

味噌×キムチとか間違いないだろ

このページでレビューする「カップヌードル 味噌キムチ ビッグ」は、鍋料理やスープ、炒め物など、寒い季節に食べたくなる “味噌×キムチ„ の組み合わせを「カップヌードル」流にアレンジした新作で、2005年(平成17年)2月21日発売の「Kimchi」を皮切りに、何度かキムチ系のフレーバーを展開しているのですが、味噌キムチはブランド史上初の試み。

パッケージに採用されている「味噌」のロゴは、2018年(平成30年)4月2日に “シニア世代に向けたミニだけの味„ として登場した「カップヌードル 味噌 ミニ」にルーツを持ち、翌年4月1日に満を持してのレギュラーサイズ化が叶った「カップヌードル 味噌」と完全に一致するデザイン。つまり、その派生品とみて間違いのですが‥‥

香ばしいごま油がクセになるぅぅ!

いつもの「味噌」には3種の味噌(麦味噌・赤味噌・白味噌)をブレンドしているのに対し、こちら「味噌キムチ」は2種の味噌(米味噌・麦味噌)に切り替え、ごま油にキムチの風味を加えた「ごま油香る特製旨辛オイル」を別添するなど、一筋縄ではない模様。

開封

辛さレベル2

今回のカップ麺に別添されている小袋は、前述の「ごま油香る特製旨辛オイル」1パックのみで、熱湯3分後に加える仕様。パッケージでも “香ばしいごま油がクセになるぅぅ!„ と訴求されていたように、けっこう主張が激しいのでしょうか。

シンプルだけど個性的

かやくは謎肉(なぞにく)こと味付豚ミンチに、白菜キムチとネギの組み合わせで、シンプルなラインナップ。ちなみに冒頭で触れた「Kimchi」が “ブランド史上初のキムチ具材を使用した„ 商品で、当時は定番の「カップヌードル」「カレー」「シーフードヌードル」「しお」に続く新レギュラー商品として登場したんですけど、あまり息は長くありませんでした。

閑話休題、メーカー希望小売価格は271円(税別)に設定されているため、既存の「カップヌードル ビッグ」シリーズと同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は1食あたり292.68円になりますが、スーパーマーケットやドラッグストアなど、販売店を限定しないNB(ナショナルブランド)商品です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:カップヌードル 味噌キムチ ビッグ
製造者:日清食品株式会社
製造所:関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1)
内容量:99g(めん80g)
商品コード:4902105283950(JAN)
発売日:2024年11月11日(月)
実食日:2024年11月20日(水)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
小売価格:271円(税別)
購入価格:292円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(ごま油香る特製旨辛オイル)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、パーム油、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、香味調味料、ポーク調味料)、スープ(糖類、ごま油、ごま、みそ調味料、粉末みそ、ポーク調味料、豚脂、食塩、チキン調味料、唐辛子加工品、魚醤、香辛料、キムチパウダー)、かやく(味付豚ミンチ、はくさいキムチ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、カラメル色素、炭酸Ca、かんすい、増粘多糖類、香料、酸味料、カロチノイド色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、くん液、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

原材料名が既存品と一致しない‥‥

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は標準の3分。詳しくは後述しますが、幅と原材料名の構成から察するに、既存の「味噌」と同じ麺‥‥じゃない‥‥だと? 原材料名の並びは「味噌」と同じパターンなんですけど、植物油脂の表示がパーム油に変わっていたので、ちょっとビックリ。これ、たぶん今後の変わり種にも適用されますよ。

ごま油すごいな

別添の小袋は後入れなので、それを取ってから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「ごま油香る特製旨辛オイル」を温めながら待つこと3分。その間にも味噌とキムチの香りが漂ってくるため、商品名の通りだなーと思っていたら別添の小袋を入れた途端にごま油めっちゃ強くてw

ちなみにパッケージの辛さレベルは5段階基準で真ん中より下の「2」となっているため、クセ旨シリーズの「担担」と同じ表示なのですが、念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(99g)あたり
カロリー:488kcal
たん白質:9.7g
脂  質:25.6g
炭水化物:54.7g
食塩相当量:6.5g
(めん・かやく:2.9g)
   (スープ:3.6g)
ビタミンB1:0.25mg
ビタミンB2:0.31mg
カルシウム:139mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:488kcal(めん・かやく:416kcal)(スープ:72kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ほぼパーム油の解説になりますが

日清食品グループは、環境戦略「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」(グループ独自の環境に関する長期戦略)にて「持続可能であると判断できるパーム油調達の比率を2030年度までにグループ全体で100%」にすることを目標に掲げており、即席麺の揚げ油などに “アブラヤシから採れるパーム油„ を使用しています。

なかでも「カップヌードル」を作る全工場では、2020年(令和2年)2月より環境と社会に配慮した「RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証パーム油」を使っているのですが、現段階それはレギュラーサイズの「カップヌードル」「シーフードヌードル」「チリトマトヌードル」のみ対象。今回のパッケージにも「RSPO認証マーク」は印刷されていなかったので、本商品のパーム油は “RSPO認証ではない„ のでしょう。

しかし、搾油工場までトレースできているサプライヤーからの調達比率は100%。また植物油脂の詳細を表記することは法律で義務付けられていないため、わざわざ「パーム油」に表示を切り替えたのは、ある種の表明なのかなと。それ以外は既存の「味噌」や「担担」と共通するため、その流れを汲んだ油揚げ麺である、との認識で問題ありません。

スープ

ごま油 >>> キムチ >> 味噌

まずは別添の小袋を入れずに確認してみたところ、味噌の配合を3種から2種に変更したのが理由か、それとも単純に配合量の問題か、いつもの「味噌」に匹敵するような厚みはなく、すりごまのパンチも目立ちません。しかし、想像していた以上にキムチの酸味が強めに主張してくるため、その鋭さが重厚感の欠落をカバー。

辛さレベルは「担担」と同じ表示ですが、あちらは花椒の痺れ込みでレベル2なのに対し、こちらは唐辛子メインのレベル2なので、カプサイシンについては比較的やや強めに感じます。

続けて別添の「ごま油香る特製旨辛オイル」を投入すると、キムチパウダーとは異なるベクトルのキムチ風味が加わってくるのですが、それ以上に “ごま油が激しく主張してくる„ ため、味噌の派生品というよりも「出前一丁」の変わり種? みたいな。どちらかというと「スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」に別添されているブタキムオイルとか、そっち系のオイルが向いていたのではないかと。

たしかに “香ばしいごま油がクセになるぅぅ!„ の訴求は体現しているものの、ごま油のオイル感がキムチの酸味をマスキングしてくるので、どっちが主役なのか分からない状態に。これで味噌が例の3種と同じくらい踏ん張ってくれていたら、また印象も変わっていたと思いますけど、それぞれ調和が取れていないというか、けっきょく誰が主役なの? ごま油、君かい?

かやく

量は少ないけど個性的

謎肉は例の謎肉なので、それ以上でも以下でもないけれど、スープとの相性はバッチリ。また白菜キムチも肉厚で、きちんと存在感を放っていたのですが、具沢山な印象が強いカップヌードルのイメージを思うと少し寂しいボリュームです。そういえば、パッケージのキムチ表記が「謎肉キムチ」(2021年1月11日発売品)と同じフォントだったんですけど‥‥

総評

3.0

合体シリーズよろしく「味噌×謎肉キムチ」じゃダメだったの? っていう。ごま油の主張にはインパクトを感じたし、これはこれと割り切れば‥‥なのですが、パッケージに採用されているのは「味噌」のロゴ。その派生品としては味噌が頼りなく、ごま油が主体の味付け。まだキムチの酸味は踏ん張ってくれていましたが、あのロゴを掲げているとは思えない味噌の脇役具合はナンセンスかなと。

とにかく小袋を入れた途端、ごま油にイニシアチブを持っていかれるため、途中から単調な味わいに。ごま油LOVEならポジティブに楽しめると思いますし、結果的にイマイチと酷評しているわけでもないけれど、キムチは酸味が強くて味噌は弱く、ごま油の存在感が主役級であることは念頭に置いておいたほうが安全かもしれません。【author・taka :a(大石敬之)】

タイトルとURLをコピーしました