どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年4月15日(月)新発売のカップ麺、エースコック「CoCo壱番屋監修 まろやかクリーミーカレーラーメン」の実食レビューです。
チーズとバターで “まろやか” に仕上げるココイチの新作カップラーメン登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
ココイチ監修 まろやかクリーミーカレーラーメン
外食カレー専門店「カレーハウスCoCo壱番屋」、通称「ココイチ」が監修したエースコックの期間限定コラボ商品で、2019年4月の最新作は “刺激” と “まろやか” をテーマにした対極的な2品「CoCo壱番屋監修 刺激のスパイスカレーラーメン」と「まろやかクリーミーカレーラーメン」が同時にリリースされました。
先日、とある有名ニュースサイトに取り上げられていた記事でエースコックとCoCo壱番屋の歴史は “2011年の「CoCo壱番屋 カレーラーメン 挽き肉入り / 野菜入り」が始まり” と紹介されていたのですが、もっとも古いコラボ商品は2002年3月に発売された「カップラーメン」と「カップ焼そば」だと以前にエースコック本社の方から伺っております。
あくまで本部のデータベースに残っている最古の商品情報が2002年3月発売品だったので、それ以前にコラボしていた可能性もありますが、当時よりラーメンと焼そば、うどんと和蕎麦、そして今回のようなスパイシーとマイルドなど、いつも対極的なテーマを掲げた2品同時リリースが基本となり、今では毎年恒例のタイアップになりました。
2016年8月1日に発売された「CoCo壱番屋監修 カレー油そば」以降、おそらくカップ焼そばタイプの新商品は発売されていないのですが、それはさておき同時発売品「刺激のスパイスカレーラーメン」は発売日にレビュー済みで、ちょっとココイチらしいカレー味ではなかったけれど、別添のスパイスと具材のオクラが印象的な一杯でした。イメージ的には夏に食べたい感じだったんですけどねw
そして、対を成す今回のテーマは “まろやか” ――冬? みたいな季節感を覚えつつ、「刺激のスパイスカレーラーメン」には “とび辛スパイス” を中心とした5種類のミックススパイスが別添されていたのですが、今回の「まろやかクリーミーカレーラーメン」にはチーズとバターを合わせたミックスパウダー付きとのこと。
すっかり忘れていたのですが、ちょうど1年前の同時期となる2018年4月16日(月)に「CoCo壱番屋監修 レッドカレーラーメン」と「CoCo壱番屋監修 ホワイトカレーラーメン」がリリースされていたので、ある意味ちょっと続編的というか、この時期の定番になりそうな雰囲気ですね(余談ですが昨年の「ホワイトカレーラーメン」はカレーが二の次扱いされていて評価が伸び悩みました)。
「カレーハウスCoCo壱番屋」(カレーハウスここいちばんや)は、「カレーレストランチェーン店舗数世界一」と「カレー販売数ギネス世界一(1週間で最も多く1杯単位で販売されたカレー)」2つのギネス世界記録を保持しているカレー専門店チェーンの業界最大手企業なんですけど、最新のニュースでは「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」というスマホゲームとのコラボキャンペーン「ガルパココイチキャンペーン」第2弾を4月20日(土)から実施することで話題になっていました。
ココイチの創業者・宗次徳二さんと妻・直美さんが1974年(昭和49年)に開業した喫茶店「バッカス」のカレーライスが好評で、それを切っ掛けに1978年(昭和53年)「カレーハウスCoCo壱番屋」をオープン。本社「株式会社壱番屋」の所在地は愛知県一宮市で、主要株主は「ハウス食品グループ本社株式会社」、現在(株)壱番屋はハウス食品グループ本社の連結子会社となっています。
開封
別添の小袋は先入れの「かやく入り粉末スープ」、後入れの「ふりかけ」で合計2種類。かやく入り粉末スープの袋は大きく、ふりかけの袋は小さめです。個人的に具材と粉末スープは別の小袋に分けて充填してもらいたいのですが、各具材に下味がついてスープとの一体感が増す、ゴミの量や調理手順のアクションが減る、などはメリットですよね。
昨年の「ホワイトカレーラーメン」には断面の四角い熱湯5分の太麺が入っていて、サイズのわりに油揚げ麺臭は控えめだったんですが、今回の麺は熱湯3分の丸刃でカットされた油揚げ麺で、この段階から油揚げ麺特有のニオイが強く、苦手な方は戦意喪失してしまうかもしれません。それにテーマが “まろやか” なので、この香りがネックにならないかどうかが第一関門。
見た感じ「刺激のスパイスカレーラーメン」に使用されていた麺と同じような印象を受けるのですが、そちらではスパイスが油揚げ麺特有のニオイを相殺すると同時にスパイス感をマスキングする嫌いもありました。ちなみ私の購入価格はイオンリテールで税込188円だったんですが、だいたい定番の「スーパーカップ」と同じくらいの値段で販売している店舗が多いので、ちょっと税込188円は高いですね(※その後に立ち寄ったローカルスーパーでは税込118円でした)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:CoCo壱番屋監修 まろやかクリーミーカレーラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:自社工場・兵庫県加東市(製造所固有記号 W) 内容量:108g(めん90g) 商品コード:4901071231842(JANコード) 〃 :14901071231849(ITFコード) 個装サイズ:縦140mm×横140mm×高さ105mm 発売日:2019年04月15日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用・中華麺) スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:500ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(かやく入り粉末スープ・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩)、かやく入りスープ(キャベツ、食塩、香辛料、砂糖、ポーク調味料、コーン、野菜パウダー、人参、酵母エキス、ねぎ、香味調味料)、ふりかけ(乳化油脂、乳等を主要原料とする食品、チーズパウダー、砂糖)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(キサンタンガム、加工でん粉)、炭酸カルシウム、かんすい、酸味料、カラメル色素、重曹、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、微粒二酸化ケイ素、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・乳成分・大豆・豚肉を含む) |
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・乳成分・大豆・豚肉(表示が義務付け及び推奨されているもの) |
実食開始
かやく入り粉末スープを開封すると、まさに “これぞカレー粉” と言わんばかりの芳醇な香り。それもココイチの実店舗で提供されているベーシックなカレーのルーに近いベクトルで、きちんと香辛料の複雑な匂いを感じます。ただ、やはりバターとチーズは「ふりかけ」が決め手になっているのか現段階では気になりません。
お店のトッピングメニューでもチーズはカレーの風味をマイルドにしつつ濃厚さを増すことで不動の人気を誇っているのですが、お店のチーズはとけるタイプ、今回のカップ麺に別添されているのはパウダー状かつ具材にキューブ状のチーズなども入っていないので、とろ~りのびるチーズに期待してはいけませんが――
ふりかけを入れるとクリーミーな香りが漂ってきて、エースコックの大盛バケツ型にしては意外と具沢山(※ヤバそうな粉の下にキャベツが敷いてあります)。とろみ成分が粉末スープに仕込んであったので、調理の際は可能な限り優しく、ゆっくり粉末スープを溶かしながら熱湯を内側の線まで注ぎ、フタをして3分経ったら念入りにかき混ぜてください。
カップ麺の側面に記載されている調理方法には “ふりかけを入れ、よくかきまぜて” と書いてあるのですが、ふりかけ投入前の味と投入後の変化に注目しつつ、「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(108g)当たり
熱 量:452kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:452kcal(めん・かやく:398kcal)(スープ:54kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
しっかりした弾力と滑らかさを併せ持つ丸刃のめんです。口の中で存在感をしっかりと感じられる、食べごたえ抜群のめんに仕上げました。
(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > 商品情報 > CoCo壱番屋監修 まろやかクリーミーカレーラーメン」)
原材料名は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩」とシンプルな構成で、砂糖や野菜エキス、動物エキス、香辛料などは使用されておらず、特に下味は施されていません。そして同時発売品の「スパイスカレーラーメン」とは原材料名及び製品説明も一言一句まったく同じなんですけど、実際に食べてみると質感はまったく同じ麺ではありませんでした。
「スパイスカレーラーメン」の麺は断面が丸く、わりと早い段階から柔らかい食感に変わったのに対し、今回の「クリーミーカレーラーメン」も丸刃でカットされてはいるものの、丸麺ではなく平打ち麺で、縮れは緩やか。食べ始めはガッシリとした食感で、とろみの強い(つまり保温性の高い)スープの中にあっても後半まで一定の弾力をキープ。
心配していた油揚げ麺特有の風味も意外と実食中は穏やかで、まったく皆無ではありませんが、コノヤローと思うほどでもありません。スープとの相性は可も無く不可も無しではあったものの、後述する高粘度スープの濃さを思うと太さは適切だと思います。麺量は大盛バケツ型の標準値である90gですし、とろみの強いスープと弾力が長続きしてくれた麺のおかげで食べ応えがありました。
スープ
ポークをベースに、オニオンやガーリック等の香味野菜の旨みを利かせたカレースープです。別添のふりかけを加えることでチーズとバターの風味が広がる、まろやかでクリーミーな一杯に仕上げました。
(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > 商品情報 > CoCo壱番屋監修 まろやかクリーミーカレーラーメン」)
ベースのカレー味に奇を衒った要素はなく、乳等を主要原料とする食品やクリーミングパウダー、チーズパウダー、バター風調味料など、そういった乳製品を彷彿とさせるアクションはありません。実にオーソドックスな方向性にあり、良くも悪くも万人ウケするテイストで、良く言えば親しみやすく、悪く言えば面白みのない “普通に美味しい” カレー味です。
ただ、けっしてイマイチなわけではありません。香辛料の刺激は穏やかですが、今回のテーマは “まろやか” ですし、カレーを構築する上で押さえるべきスパイスは押さえ、誰が食べてもカレー味と言える、いい意味で普通に美味しい定番の味。「スパイスカレーラーメン」はチキンカレーをベースにトマトの旨味が意識されていたのですが、こちらはポークカレーをベースの香味野菜と土台の棲み分けが図られていました。
「ふりかけ」の原材料は「乳化油脂、乳等を主要原料とする食品、チーズパウダー、砂糖」で、そのうちチーズパウダー7%、バターパウダー11%使用となっているのですが(※容器側面に記載されています)単体で舐めると砂糖の甘味を感じます。で、あれですね——「うまい棒」のチーズ味に近いw あくまでもイメージですが、チーズ味のスナック菓子に使われているシーズニングっぽいスナック的で中毒性のあるジャンクな味わい。
チーズもバターもパウダーなので、どうしてもイミテーションな風味になりますが、ちゃんとバターのコクも存在し、それらがベーシックなカレースープに馴染むことでジャンクな魅力が爆発。さらにスープの粘度もアップするのですが、なるほど確かにバターとチーズでカップ麺をアレンジしたような仕上がりで、思いのほか好印象でした。これはしっかり混ぜたほうがいいですね。
かやく
シャキシャキとした食感の良いキャベツ、彩りの良いコーン、人参、ねぎで仕上げました。
(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > 商品情報 > CoCo壱番屋監修 まろやかクリーミーカレーラーメン」)
同時発売品の「スパイシーカレーラーメン」には個性的なオクラが具材として入っていたのに対し、「クリーミーカレーラーメン」はキャベツ、コーン、人参、ねぎと中庸的な内容ですが、思っていたよりもキャベツが多く、びっくりするくらい人参がコリッコリでw まろやかクリーミーなカレースープにコーンの甘みがフィット。
たぶんコスト的にネギは使い勝手のいい素材の代表格だと思いますし、スープの方向性を考慮すると緑はパセリのほうが適切だったような気もしますが、ラーメンサイドから見ると不正解ではありません(相性はフツーでしたけどw)。多めのキャベツ、そして特にコリコリの人参が印象的で、肉具材は入っていませんが、具材に貧弱なイメージはありませんでした。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
きわめて辛さレベルはピリ辛なので、ほとんど辛くないのですが、カレーらしいと思える香辛料は押さえ、なにより別添のバターパウダーとチーズパウダーの威力が想像以上に強くて驚きました。でもカレーが二の次扱いされることはなく、これなら辛い食べ物が苦手な方やカレー味は好きだけど辛いカレーに抵抗がある方でも食べられると思いますし、スナック菓子のチーズ味が好きな方にもオススメのカップラーメンです。
逆にジャンクな味が苦手な方や刺激を重視されている方にはオススメできませんが、だからこそ同時発売品のココイチ監修「刺激のスパイスカレーラーメン」との差別化もバッチリで、いい抱き合わせだと感じました。とにかく “しっかり混ぜる” ことが今回の「CoCo壱番屋監修 まろやかクリーミーカレーラーメン」を美味しく食べるポイントなので、お召し上がりの際は意識してみてください。