どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年12月31日(月)新発売のカップ麺、明星食品「明星 中華三昧タテ型ビッグ 重慶飯店(じゅうけいはんてん) 麻婆麺(マーボーメン)」の実食レビューです。
本格中華ブランド「中華三昧」と四川料理の老舗「重慶飯店」がタイアップしたカップ麺が食べ応えのあるタテ型ビッグサイズで再登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
中華三昧タテ型ビッグ 重慶飯店 麻婆麺
2018年9月17日(月)にレギュラーサイズのカップ麺「明星 中華三昧タテ型 重慶飯店 麻婆麺」がリリースされているのですが、おそらくレギュラーサイズは通年商品(期間限定商品ではない)、今回のタテ型ビッグはスポット商品(期間限定商品)なのではないかと思われます。
コンビニ限定のカップ麺ではありませんが、容器のスタイルがタテ型ビッグサイズなので、主な取り扱い店舗や販路としてはコンビニ用の商品としての立ち位置を意識しているのでしょう。
監修店の「重慶飯店」(じゅうけいはんてん)とは、当時の横浜中華街で唯一の四川料理店として1959年に開業した四川料理の老舗で、2019年1月現在では国内13店舗を展開。中華四川料理のレストラン運営だけでなく、中華菓子の製造及び販売、中華料理材料の販売なども行なっているそうです。
本場中国の花椒(ホアジャオ)や唐辛子、豆板醤(とうばんじゃん)に加えて様々な香辛料を使った複雑な風味とコク、辛さや痺れなどが特徴的な数ある四川料理の中でも「麻婆豆腐」は重慶飯店の定番メニューとして開業以来愛され、その味をカップ麺にアレンジしたのが「中華三昧タテ型」の「麻婆麺」(マーボーメン)。
「中華三昧タテ型」(ちゅうかざんまい たてがた)シリーズとは、明星食品が誇る本格中華ブランド「中華三昧」を手軽なタテ型カップで楽しめるように‥というコンセプトから生まれたシリーズで、明星食品の独自技術「スチームノンフライ製法」というノンフライ麺が採用されています。(※どんぶり型は「スーパーノンフライ製法」)
「スチームノンフライ製法」とは、油揚げ麺とスーパーノンフライ麺の中間に位置する麺組織を‥というのが一世代前の解説だったんですけど、最近では低加水麺・多加水麺ともにクオリティが高く、以前に感じていたスープのノリが悪い、すぐに麺が伸びる、などといったマイナス要素は目立たなくなってきました。
2018年9月に出たレギュラーサイズの「麻婆麺」は、なかなか硬派な唐辛子の辛さと花椒の痺れが本格的で、どちらも激痺(げきしび)・激辛(げきから)ではなかったものの、さすが中華三昧と老舗・重慶飯店がタイアップしただけのことはある、レギュラーサイズながらに硬派な仕上がりから、当ブログでは★5(上出来)の高評価を叩き出しています。
ただ、味としては本格的だったんですけど、何と言っても物足りなかったのが麺量47gという少なさで‥w 通常、レギュラーサイズのカップ麺は55〜65gが平均的な麺の重量になるのですが、圧倒的に少ない麺の量だけがネックでした。
しかし、今回は麺量70gと変わり種のタテ型ビッグ製品では平均的な値となっていて、さらに容器の側面には「※小さなお子様や辛味が苦手な方は十分ご注意ください」という頼もしい注意書き。麺の量が増えたことで大幅なビハインドが生じていたら本末転倒ですが、スープやノンフライ麺の質が落ちていなければ今回も高評価が期待できそうです。それでは、開封して中身を確認してみましょう。
カップ麺を開封
まずは別添の「後入れ調味油」をフタの上から剥がさないといけないのですが、開封口の付近には「スープにとろみが出るまでカップの底からよくかき混ぜてください」という注意事項が記載されています。レギュラーサイズをレビューした時に「(推奨かき混ぜ時間:1分以上〜2分弱)」と書いているのですが、とろみ成分(しかも強力なやつ)が粉末スープに仕込まれていました。
そして、いざ開封しますと‥お豆腐たっぷり! 特筆してサイズが大きいわけではないのですが、このボリュームは嬉しいですね。反面、挽肉は多いとは言えませんが、けっこう1個あたりのサイズは大きいですし、開封した瞬間の香りはレギュラーサイズと同じ本格的な香りなので、けっこう期待できそうですよ。
今回のカップ麺はコンビニでしか売ってないわけではないのですが、私はコンビニのファミリーマートで購入しました。しかし、セブンイレブンやローソン、ミニストップなどでも積極的に取り扱われていたので、特定のコンビニ先行商品というわけではないようですし、取り扱いがあれば一般のスーパーマーケットなどでも購入可能だと思います。
製品情報・購入価格
製品名:明星 中華三昧タテ型ビッグ 重慶飯店 麻婆麺 販売者:明星食品 製造所:神戸工場(製造所固有記号[73]) 内容量:95g(めん70g) 発売日:2018年12月31日(月) 発売日:2019年01月02日(水) JANコード:4902881435475 希望小売価格:205円(税抜) 発売地域:全国(全チャネル販売) |
麺の種類:ノンフライ麺 容器材質:紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:1袋(調味油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉、植物油脂、食塩、卵粉、乳たん白)、スープ(デキストリン、食塩、糖類、香辛料、たん白加水分解物、ポークエキス、豚脂、とろみ粉末(でん粉、デキストリン、植物油脂)、みそ、香味油、植物油脂、酵母粉末、酵母エキス、香味調味料)、かやく(豆腐、豚・鶏味付肉、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、カラメル色素、増粘多糖類、炭酸カルシウム、かんすい、リン酸塩(Na)、セルロース、乳化剤、微粒二酸化ケイ素、酸味料、カロチノイド色素、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルギー表示】小麦・卵・乳成分・えび・豚肉・鶏肉・牛肉・さけ・さば・大豆・ごま・ゼラチン(※コンタミネーション:かに) |
実食開始
まずは写真の後入れ「調味油」を加える前に、とろみ成分(粉末スープ)を念入りに溶かしておく必要があります。とはいえ実は30秒くらい混ぜ続けたところで拍子抜けするくらい大幅な変化はなく、とろみが軽く出てきたかな? くらいなので、混ぜるのやめたくなりますw でも、ちゃんと混ぜましょう。
というのも40〜45秒あたりに差し掛かると急に粘度が高くなってくるので、とにかく最短でも1分は混ぜ続けてください。その際、特に容器の底や隅っこに固まっている粉末スープを意識的に拡散させます。ただ、レギュラーサイズの時と違って1分20秒くらいから大幅に粘性が増すことはなかったので、とりあえず目安としては “1分かき混ぜ続ける” ですね。
さて、完成です。もうちょっとレギュラーサイズの時には餡掛け風の強烈なトロミと記憶していたのですが、けっこう今回は強めながらに自然なトロミに思えました。それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、レギュラーサイズとの違いに注目しながらカップ麺としての総合力を判定します。
1食(95g)当たり
カロリー:369kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:369kcal(めん・かやく:311kcal)(スープ:58kcal) |
めん
麺の中心がしっかりとしながらも、しなやかでつるみのあるノンフライ麺です。最後まで麺の食感を楽しめます。
(出典:明星食品「ニュースリリース」)
レギュラーサイズの麻婆麺ではコシの強いノンフライ麺が採用されており、食べ初めの中心部に少し芯の残るような食感とコシの強さが印象的で、とろみのある保温性の高いスープの中にあっても最後までコシをキープしているクオリティの高いノンフライ麺でした。しかし、今回のタテ型ビッグではコシの強さよりもスープとの一体感が特徴的です。
変わったのは麺の量だけでなく、原材料から「植物性たん白」がカットされているのですが、中心部に芯を残すような歯ごたえよりも、とにかくスープとの一体感が高い。これは重慶飯店前の中華三昧タテ型シリーズに使われていたノンフライ麺の特徴と一致するのですが、ちょっと柔らかめに仕上がるのが標準仕様。
比較的やわ麺に濃いめの刺激的な高粘度麻婆スープが絡みつくので、バランスとしては後半ちょっと麺が負け気味なんですけど、芳醇な小麦の風味によって完全に屈することはありません。形状は軽い楕円形(だえんけい)の丸刃でカットされた口当たりのいい中細ノンフライ麺で、1年ほど前の中華三昧タテ型に使われていた麺が好みじゃなかった場合はネガティブに思えてしまうかもしれませんが、緩やかで自然な縮れがスープを掴み、優しい口当たりに刺激的なスープのギャップは相性がよいと感じました。
スープ
ポークエキスに味噌、香味野菜 (ガーリック、ジンジャー) を加えたとろみのあるベースに、唐辛子の辛味と花椒のしびれを効かせた麻婆味です。別添オイルの華やかな花椒の香りでお店の麻婆豆腐の特徴を再現しました。
(出典:明星食品「ニュースリリース」)
新たに「とろみ粉末」を採用することで、よりキメの細かい口当たりというか、たしかに高粘度ではあるんですけど、ラーメンのスープとして自然な粘り気。ただ、味の方向性としてはレギュラーサイズと同じで、本格的ながらも日本人の味覚に合わせて和味噌で調整している麻婆味になるのですが、口当たりと同じように刺激的な要素もけっこう丸みを帯びていました。
少しでも唐辛子の辛さがあったらダメ! ちょっとでも花椒のビリビリがあったら無理! だと苦手意識が先行するかもしれませんが、わざわざパッケージに注意書き要る? と思うようなレベルだったので、よほど苦手じゃなければ過度に構える必要はありません。逆に刺激的な要素に期待している方は、少し期待値を下げておく必要があるでしょう。
しかし、最初は思っていたよりもバランス型の刺激に物足りなさを感じた反面、それを上回るコク‥‥実は新たに追加された「糖類」と「とろみ粉末(でん粉、デキストリン、植物油脂)」を抜いたらレギュラーサイズのスープと原材料まったく同じなんですけど、糖類を採用して人工甘味料のスクラロースを廃止した効果は大きく、これによってコクが自然と増しているように感じました。なんかこう、じわじわきますよ、じわじわ。
かやく
たっぷりの豆腐とひき肉、ネギの麻婆豆腐らしい組み合わせです。
(出典:明星食品「ニュースリリース」)
乾燥豆腐は口当たりが滑らかで、質感としては木綿よりも絹ごし系のタイプなんですけど、酸味などの雑味も目立っておらず、実にナチュラルな豆腐らしい大豆の風味。小さくても量が多いことと大豆らしい優しい風味のインターバルは、まさに麻婆豆腐の醍醐味ですよね。
もうちょっと挽肉も多いと嬉しかったんですけど、挽肉は一つひとつのサイズが大きく、ふと口に飛び込んで来た時の旨味加速装置的な役割としては充分。でもネギは麻婆豆腐なら白ネギでしょ‥などと思ったりもしたのですが、重慶飯店の麻婆豆腐には青ネギが散らしてあるようなので、汎用の具材とはいえ再現度は高いのかもしれません。って前にも同じこと書いてましたw
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4+)
【かつての中華三昧らしい仕上がり】
今回はレビュー済みのレギュラーサイズ「明星 中華三昧タテ型 重慶飯店 麻婆麺」と比較するかたちで記事にしましたが、とろみ粉末と糖類の追加、それに伴う人工甘味料(スクラロース)の廃止など、また麺も以前の中華三昧タテ型シリーズに使われていた一体感重視のノンフライ麺に変わっていたので、だいぶ食べやすくなったように思います。
私はレギュラーサイズの小さいくせに硬派な仕上がりを高く評価していたので、ちょっと食べやすい仕上がりに物足りなさを感じたりもしたのですが、それだけにコクが深くなったように思えたことと、麺の量も47gから70gに増えているわけですから、もしかすると一般的な評価はタテ型ビッグのほうが高いかもしれないw せっかくコンビニ系統メインの製品スタイルだったので、もうちょい刺激的でもよかったように思うのですが、これについては好みの問題かもしれませんね。
それにレギュラーサイズの重慶飯店を知らないよ、という方であれば変な固定観念もないと思いますし、麺の量が増えてテイストも万人ウケするようにリニューアルされた感じだったので、単純に「おいしい・まずい」で評価すると、よくできた美味しいカップ麺です。