どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年3月16日(月)新発売のカップ麺、明星食品「中華三昧タテ型ビッグ 赤坂榮林 トマト酸辣湯麺」の実食レビューです。
東京・赤坂の老舗中華料理店「赤坂 榮林(えいりん)」から “春夏限定” のトマトアレンジが初登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
中華三昧×赤坂榮林 トマト酸辣湯麺
中華三昧(ちゅうかざんまい)とは、明星食品が誇る高級中華麺ブランドで、初代・袋麺の発売日は1981年(昭和56年)10月27日。その後、東洋水産の華味餐庁(カミサンチン)や日清食品の麺皇(メンファン)、ハウス食品の楊夫人(マダムヤン)、サンヨー食品の桃李居(トウリキョ)など、各社から高級インスタント麺が続々と発売されましたが、現在は「中華三昧」のみ存続しています。
今回の新商品「明星 中華三昧タテ型ビッグ 赤坂榮林 トマト酸辣湯麺」は、東京・赤坂にある老舗の中国料理店「赤坂 榮林」と明星食品の共同開発商品で、発売から “わずか半月で100万食以上売れた” 人気商品。赤坂榮林の元祖・酸辣湯麺(すーらーたんめん – Hot&Sour Soup with Noodle)に、春夏野菜の代表格 “トマト” をトッピングした変わり種がカップ麺になりました。
「中國料理 赤坂 榮林」とは、東京・赤坂にあった日本料理店「料亭榮林(えいばやし)」を前身とする高級中華料理店で、ホテルオークラの創立者・大倉喜七郎(おおくら きしちろう)氏が発した “和の雰囲気で新しい中華を” とのアドバイスに基づき、現在の「中国料理榮林(えいりん)」に生まれ変わったのは1956年(昭和31年)。
大倉喜七郎氏の料理番だった「榮林」の初代料理長・顧春生氏は、類稀な “もどしの技術” が光る「ふかのひれ(紅焼扒翅 – ふかひれの姿煮込み)」をはじめ、様々な高級食材を使い「榮林」の基盤を築き上げたのですが、当時その厨房で “まかない料理” として生まれたのが「元祖榮林酸辣湯麺」で、現在は「榮林」の代名詞といっても過言ではない、定番の逸品となっています。
つまり、一見すると「酸辣湯麺」は中国発祥の食べ物に思われるかもしれませんが、東京・赤坂で生まれた日本発祥の麺料理。明星食品の「中華三昧」と「赤坂榮林」の歴史は長く、両社のコラボ商品が初めて発売されたのは2010年8月9日。第1弾はカップ麺ではなく袋麺「明星 中華三昧 赤坂榮林 酸辣湯麺」からのスタートで、当時 “袋めんでは業界初のメニュー” として市場を賑わせた元祖酸辣湯麺。
中華三昧×赤坂榮林のカップラーメンが初めて発売されたのは、袋麺の登場から約1年後の2011年6月6日。東北地方太平洋沖地震の影響により、当初の発売日(2011年4月4日)から延期してのリリースになりましたが、大判どんぶり型のカップラーメン「明星 中華三昧カップ 赤坂榮林 酸辣湯麺」を “中華三昧発売30周年記念商品” 第1弾として発売し、翌年から手軽なタテ型カップが主流になります。
2020年4月現在、サイズ違いの縦型カップ麺「中華三昧タテ型 赤坂榮林 酸辣湯麺」及び「中華三昧タテ型ビッグ 赤坂榮林 酸辣湯麺」並びに袋麺「中華三昧 赤坂榮林 酸辣湯麺」とカップスープ「中華三昧 赤坂榮林 酸辣湯春雨」を同時に展開。もともとタテ型ビッグは期間限定商品として定期的に発売されていたのですが、2019年9月23日のリニューアル以降、通年商品に格上げされました。
さらに今回の新商品「明星 中華三昧タテ型ビッグ 赤坂榮林 トマト酸辣湯麺」の発売にあわせ、2週間後の2020年3月30日に同じテーマの麺なしカップスープ「明星 中華三昧 赤坂榮林 麺なしトマト酸辣湯(スーラータン)」を新発売。ダイエット中に嬉しいのは後者のカップスープですが、このページではカップ麺の「トマト酸辣湯麺」を詳しくレビューしていきます。
開封
別添の小袋は後入れの「液体スープ」が1袋、通年商品として販売されているタテ型レギュラー及びタテ型ビッグの「赤坂榮林 酸辣湯麺」と変わりません。ちなみに “半月の販売数100万食以上” というのは、株式会社栄林の常務取締役が情報源なので、ソースの信憑性は高く、ツイッターなどのSNSで検索すると絶賛の嵐で驚きました。
具材は卵、チンゲン菜、キューブ状のトマトペースト加工品とシンプルな構成で、けっこうトマトの量は多めに入っています。2019年9月に「明星 中華三昧タテ型ビッグ 赤坂榮林 酸辣湯麺」がテコ入れされた際、具材の卵が “形状と食感が異なる2種類のかきたま” に改良されたので、それと同じものを使用しているのかと思ったのですが、今回のニュースリリースには “ふわふわのかきたま” としか記載されていません。
なお、メーカー希望小売価格は税別223円。2020年4月現在、縦型ビッグにおけるNB商品の希望小売価格は平均220円(税別)なので、若干ながら高めの値段に設定されています。税別価格表示での値段差は3円ですが、コンビニで購入した場合の税込価格は220円→232円、223円→240円なので、現在の標準価格よりも8円割高でした。なんというかこう、縦型で240円台に乗ったら急に高級感が出てきますねw
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 中華三昧タテ型ビッグ 赤坂榮林 トマト酸辣湯麺 販売者:明星食品株式会社 製造者:西日本明星株式会社 神戸工場 製造所:兵庫県神戸市東灘区深江浜町34-2 内容量:98g(めん70g) 商品コード:4902881435888(JAN) 商品サイズ:縦109mm×横109mm×高さ119mm |
発売日:2020年03月16日(月) 実食日:2020年04月30日(木) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 商品購入価格:240円(税込) 希望小売価格:223円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:1袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、卵粉、乳たん白)、スープ(デキストリン、食塩、たん白加水分解物、植物油脂、糖類、香味調味料、醸造酢、しょうゆ、豚脂、香辛料、貝エキス、黒酢、でん粉)、かやく(卵、チンゲン菜、トマトペースト加工品)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、トレハロース、酸味料、炭酸カルシウム、かんすい、微粒二酸化ケイ素、カラメル色素、ソルビット、グリセリン、乳化剤、カロチノイド色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、ビタミンB2、ベニコウジ色素、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かにを含む製品を生産しています。 |
実食開始
麺は独特の光沢がみられるノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。容器側面にある赤坂榮林の概要欄左には、明星食品の独自技術 “スチームノンフライ製法” の文字とロゴが印刷されています。麺の量(70g)や原材料名もトマトではない「明星 中華三昧タテ型ビッグ 赤坂榮林 酸辣湯麺」と同じなので、もしかするとノンフライ麺は共通かもしれません。
別添の液体スープは後入れなので、小袋をフタの上から取り外し、熱湯を注いだら4分後‥‥今回のスープにはトロミ成分が含まれているため、それが確認できるまでカップの底から念入りにかき混ぜてください(※30秒くらい)。 で、麺が見えないほど具材が多いのは好印象なのですが、酸辣湯麺に必須の(と、思っている)椎茸が入っていないのは寂しいところ。
なお、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「セブンイレブン」と「ファミリーマート」での取り扱いが意欲的でした。赤坂榮林の酸辣湯麺は輪郭のある酸味が特徴的なので、トマトとのバランスや念のため辛さレベルにも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(98g)あたり |
カロリー:373kcal たん白質:8.3g 脂 質:7.7g 炭水化物:67.7g 食塩相当量:7.0g (めん・かやく:2.6g) (スープ:4.4g) ビタミンB1:0.27mg ビタミンB2:0.34mg カルシウム:127mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:373kcal(めん・かやく:316kcal)(スープ:57kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく定番商品と同じ麺
スチームノンフライ製法とは、高温に熱した蒸気(スチーム)で麺を加工する製法で、大判どんぶり型のカップラーメンに採用されている “スーパーノンフライ製法” のノンフライ麺と油揚げ麺の中間的な麺組織を形成するための技術。そのため適度にインスタント感はあるものの、油揚げ麺特有のニオイなどがスープに干渉しないため、本格さが求められる有名店監修の再現カップ麺に誂え向きです。
熱湯4分きちんと待って、粉末スープを溶かすこと約30秒。それから後入れの液体スープを投入し、かるく混ぜ終えたタイミング(合計時間:4分45秒前後)で食感を確認してみたところ、戻りムラなどは気にならず、ちょっと柔らかめの食感。しかしながら麺の中心に程よく芯が残るため、ヘタに伸びてしまったような弾力ではありません。
それに今回はトマトの分を考慮してか、歴代の榮林酸辣湯よりも酸味が比較的に穏やかだったので、ちょっと柔らかいかな? くらいの弾力がフィット。さすがに2分前後で切り上げるのはオススメできませんが、粉末スープを溶かすための時間を考慮すると、30秒くらい早めに(熱湯3分30秒くらいで)フタを開けてしまっても大丈夫だと思います。
スープ
ちょっと酸味のカドが取れた味
粉末スープだけの段階で、瞬発力のある凛とした酸味が口の中を通り抜けますが、唐辛子の辛味(辣)は皆無に等しい状態。酸っぱさも極端に強いわけではないものの、お酢が苦手な方は厳しいかもしれません。しかし、鶏の旨味をベースにしつつ、アサリやホタテの旨味が効いたテイストは縦型ながらに本格的で、間違いなく歴代「酸辣湯麺」の流れを汲んだフレームワーク。
液体スープには辛そうな見た目のラー油っぽいオイルが含まれていますが、ほぼほぼ辛くありません。まったく辛くないわけではないけれど、あえて辛さレベルを表示するならば、5段階基準で “きわめてピリ辛” の「1」程度。しかし、ごま油の芳ばしい香りと粉末スープでは出せないオイルのコクは効果的で、全体の臨場感が底上げされます。
さらに香酢(こうず)も含まれているため、酸味の輪郭も強調されるのですが、やみくもに酸っぱいわけではないのがポイント。辛味と酸味のバランスは、圧倒的に酸味が優勢ではあるものの、黒酢に由来するカドの取れた深みのある酸っぱさが絶妙でした。なお、若干ながら豚脂が含まれていましたが、そんなに量が多いわけではなかったので、事前に小袋を温める必要はありません。
具材
素晴らしい!
ちょっと上記の画像では分かりにくいのですが、やはり具材の「かきたま」は錦糸卵っぽい線状の卵とフレーク状の卵が入っていて、口当たりと舌触りの違った食感が楽しめます。細切れのチンゲン菜もシャキシャキとした食感がアクセントに嬉しく、特有の甘味が本格的な酸辣湯にベストマッチ。
トマトに熱湯をダイレクトにかけた場合、半分くらい溶けてしまうかもしれませんが、あらかじめ具材を奥にやっておけばトマトも原型が残ります。トマト由来の酸味は目立っておらず、加えて人工的な甘味も平行するため、加工品特有の素材ではあるものの、変わり種としての個性はバッチリでした。あ、そういえば椎茸の他に豚肉もカットされてますね。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
今回のカップ麺をコンビニで購入した場合、税込価格は240円になるので、同じスタイルのNB商品よりも割高ですが、その価値は十二分にあります。定番の「明星 中華三昧タテ型ビッグ 赤坂榮林 酸辣湯麺」(こちらも税別223円)と比較して、やや酸味が穏やかになっているように感じたのですが、きちんと赤坂榮林らしさが表現されていました。
とりあえず唐辛子の辛さはピリ辛の中でもピリ辛だったので、ほぼほぼ辛い食べ物が苦手な方でも大丈夫。お酢の酸味も強烈ではありませんでしたが、こちらは酸味が苦手だと厳しいかも‥‥というわけで酸辣湯が苦手な方にはオススメできませんが、総合力の高い一杯だったので、5月以降の入手であれば “イオンの安売りワゴン” もチェックしてみてください。