どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年5月20日(月)新発売のカップ麺、日清食品「チキンラーメンビッグカップ 燻たま(くんたま)ベーコンエッグ」の実食レビューです。
「チキンラーメン」と「ぐでたま」が “うんめぇ~” 的出会い!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
チキンラーメン×ぐでたま 燻たまベーコンエッグ
1958年(昭和33年)から発売されている日清食品のロングセラーブランド「チキンラーメン」とサンリオの人気キャラクター「ぐでたま」がコラボし、ぐでたまの人気デザインである「ベーコンエッグ」をモチーフにして開発されたのが今回の新商品「チキンラーメン×ぐでたま(ぐでチキ)」カップ麺で、「燻たま(くんたま)」は燻製卵の略称です。
「ぐでたま ベーコンエッグ」とは、基本ぐでぐでやる気のないたまご「ぐでたま」がベーコンを布団にしているデザインで、ひよこちゃん(よだれw)と一緒に今回のパッケージでもベーコン敷布団でグデグデしています。なんというか、もう両者ともに無条件で可愛いですねw
「ぐでたま」とは、ぐでぐでとした基本やる気のない脱力系たまごで、サンリオのキャラクタークリエイション室所属のデザイナー・Amy(エイミー)さんによるデザイン。Amyさんが自宅で卵かけ御飯を食べている時に閃き(「第一発見者」とも言われているのですが)、2013年にサンリオの公式キャラクターとしてデビューしました。
やる気のない行動や緩い性格は “さとり世代”(「ぐでたま」が生まれた2013年の新語・流行語大賞にノミネートされた言葉で、一般的に「欲がない」といわれている世代) をモチーフにしているのですが、2019年1月の報道によるとサンリオのキャラクターでは市場規模・利益ともに「ハローキティ」「マイメロディ」に次ぐ3番手だそうです。
(カップに貼り付く利益トップ3の一角)
2014年8月のパレードにゲリラ乱入し、その迷惑行為から公式キャラクターにもかかわらず「サンリオピューロランド」(サンリオのテーマパーク)から「出禁」をくらったことでも有名で、仕方なく外観エリアで寝そべる「ぐでーてぃんぐ」(ぐてたまによる無断のグリーディング)を行うなど、その破天荒ぶりも人気の秘訣ですね。
そんな「たまご」と「ひよこ」が夢の共演――いうなれば両者は同じ種族かつ個性的な癒し系キャラクターなので、今回のコラボは必然とも言えるのですが、もちろん単なるパッケージ商品ではありません。ぐでたまの布団を象徴する芳ばしい「ベーコン」を具材として採用し、「燻製風卵黄ソース」を別添した、ひとつの期間限定商品として硬派な変わり種の印象です。
今回のカップ麺「チキンラーメンビッグカップ 燻たま(くんたま)ベーコンエッグ」は、2019年4月1日から開催されている「ぐでたま×チキンラーメン」のTwitterキャンペーン対象商品第2弾。キャンペーン第1弾として “食べられるデコシール” 付きの袋麺を先行販売し、その流れからのカップ麺バージョンなんですけど、容器側面にデザインされている「たまご」「ぐでたま」「ひよこ」の進化図‥‥真ん中ちょっと怖いw
ちなみに2019年5月16日〜6月15日までの期間中、調理後の写真を「#ぐでチキ」のハッシュタグ付きでツイッターに投稿すると、キャンペーン第2弾「オリジナルぐでひよこちゃんぬいぐるみ」と「ぐでチキ食べられるデコシール」が抽選で当たるそうですが、肝心の対象商品が美味しいのかどうかも重要ですからね。
開封
別添の小袋はフタの上に貼り付けてある「燻製風卵黄ソース」で、しっかりサンリオ(SANRIO)のコピーライトが表示されています。ちなみに容器のイラストでは敷布団だったベーコンですが、掛け布団にもなる優れもの。「あと3分寝かせて…」というのは、おそらく湯戻し時間の熱湯3分とかけているのでしょう。気持ち良さげに寝てるなぁ‥‥
カップ麺を開封すると、パッケージのイメージ写真でも目立っていたベーコンや定番のスクランブルエッグ、ちいさなネギ、赤ピーマン、そして肉そぼろ状の味付鶏ミンチも入っています。あらためて調理後のイメージ写真を見ると味付鶏ミンチも写っていたのですが、最初ぜんぜん気が付かなかったので、ちょっとビックリしました。
卵黄ソース系を別添したチキンラーメンのカップ麺といえば、2017年4月17日に発売された「チキンラーメンビッグカップ 卵黄だれ鶏つくね」というタテ型ビッグ製品があって、そこには炭火の香りを効かせた甘辛い「卵黄だれ」が別添されていたんですけど、今回は和風から大きく洋風の雰囲気に変わりましたね。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:チキンラーメンビッグカップ 燻たまベーコンエッグ 製造者:日清食品株式会社 製造所:関西工場(製造所固有記号・S) 内容量:92g(めん85g) 商品コード:4902105250358(JANコード) 〃 :14902105250355(ITFコード) 規格サイズ:縦175mm×横175mm×高さ65mm 発売日:2019年05月20日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:縦型ビッグ・大盛サイズ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(燻製風卵黄ソース) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、しょうゆ、食塩、チキンエキス、香辛料、糖類、たん白加水分解物、卵粉、デキストリン、香味調味料、オニオンパウダー)、かやく(ベーコン、味付鶏ミンチ、味付卵、ねぎ、赤ピーマン)、ソース(植物油脂、還元水あめ、卵黄油、卵黄、食塩、豚脂、かつお節エキス)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、ソルビトール、増粘多糖類、酒精、香料、セルロース、酸化防止剤(ビタミンE)、リン酸塩(Na)、乳化剤、くん液、カラメル色素、酸味料、カロチン色素、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、発色剤(亜硝酸Na)、アナトー色素、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
【アレルゲン情報】小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆・ごま(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載) |
実食開始
麺は芳ばしいローストしょうゆベースのチキンスープで味付けされた油揚げ麺で、なにやら小さな粉末スープっぽい粒がチラホラと見えます。けれども原材料名には「燻製風卵黄ソース」の原料が表示されているのみで、スープ類についての記載は見られません。で、ちょっと燻製風卵黄ソースの取り扱いには注意が必要です。
容器側面の調理方法にも記載されているのですが、文字通り燻製風卵黄ソースの中には「卵黄油」や「卵黄」が入っているので、 “お湯を注ぐ前に” 必ず卵黄ソースをフタの上から取り外し、お湯を注いでからは “フタの上で温めない” でください(※熱で成分が分離します)。
また、作り方には “フタをして3分後、燻製風卵黄ソースを入れ、よく混ぜてできあがり” と書いてあるのですが、かならずしも全体を大きく混ぜる必要はありません。
今回のレビューでは、卵黄ソース単体の味はもちろん、卵黄ソースをスープに混ぜる前と後の変化や麺につけて食べてみた感想など、それらの違いに注目しつつ、「めん」「スープ・燻製風卵黄ソース」「具材」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(92g)当たり
熱 量:420kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:420kcal(めん・かやく:375kcal)(スープ:45kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
しょうゆベースのチキンスープで味付けした、香ばしい「チキンラーメン」の麺。
(出典:日清食品グループ公式ウェブサイト「ニュース > プレスリリース >『チキンラーメンビッグカップ 燻たまベーコンエッグ』」)
実は2017年11月20日に発売された「チキンラーメンビッグカップ 鶏白湯」以降、微妙に麺の原材料が変わっているのですが、ちょっとだけ耐久性がアップしたような、そうでもないような‥‥w とはいえ体感的には “いつもの” 油揚げ麺なので、安心してお召し上がりいただけます。
もともとチキンラーメンの麺は吸水性に優れているため食感が弱く、ちょっと放置していたらスープをみるみる吸い込んで大変なことになりますけど、ある意味この頼りない食感もチキンラーメンの魅力というか醍醐味(だいごみ)とも言えるでしょう。しかし、実は麺のコシをアップさせると同時に吸水性を下げ、後半ちょっと麺が伸びにくくなる方法があるのをご存知でしょうか。
すべてのカップ麺に当てはまることですが、まず最低限押さえたい基本として、ポット(保温)のお湯を使うのではなく、かならず “沸騰させてから直後の熱湯” を使うこと。中途半端な温度のお湯で調理した場合、逆に食感は衰えます。そしてチキンラーメンやカップヌードルの場合、 “熱湯2分でフタを開け、10秒ほど軽くかき混ぜてから” 再びフタをして残り50秒待ってみてください。たった一手間ですが、けっこう変わりますよ。
スープ・別添(燻製風卵黄ソース)
国産チキンを100%使用した、ローストしょうゆ味の “元祖鶏ガラスープ”。
(出典:日清食品グループ公式ウェブサイト「ニュース > プレスリリース >『チキンラーメンビッグカップ 燻たまベーコンエッグ』」)
別添の「燻製風卵黄ソース」を入れる前の感想ですが、国産チキンを100%使用したローストしょうゆ味のスープということで、いつもの味付け麺でスープの味が決まる芳ばしい鶏ガラしょうゆスープです。ただ、具材のベーコンからも風味が滲み出てくるため、いつもと違う雰囲気が楽しめました。
そして、卵黄ソースの「燻製風」なんですけど、かなり凄まじいですよ‥‥
燻製の風味と卵黄のまろやかな味わいが特長の “燻製風卵黄ソース”。
(出典:日清食品グループ公式ウェブサイト「ニュース > プレスリリース >『チキンラーメンビッグカップ 燻たまベーコンエッグ』」)
卵黄ソースの原材料名は「植物油脂、還元水あめ、卵黄油、卵黄、食塩、豚脂、かつお節エキス」となっているのですが、直接ちょこっと舐めてみると鰹の旨みを感じたので、「たれ」っぽさもあります。そして、燻製風の強さは2018年12月10日に発売された「カップヌードル メープルスモークベーコン味 ビッグ」に匹敵するインパクトだったので、正直かなり驚きました。
シンプルな卵黄ソースを全体に馴染ませた場合、 “卵黄をチキンラーメンに溶いた状態” が再現できるのですが、まろやかな卵黄の味わいよりも圧倒的に人口添加物のスモークフレーバー(くん液)が強く、ベースのナチュラルな鶏ガラの芳ばしさと手を取り合うどころか完全に駆逐する勢い。
ある意味それはそれでインパクト抜群ではあったものの、全体に混ぜてしまった後は独裁者・燻製風卵黄ソースが他すべてを牛耳っているような状態なので、ぐでたま(卵黄)らしさやチキンラーメンらしさは鳴りを潜めてしまいました。
なので最初から全投入、即かき混ぜるのではなく、ちょこっと麺に付けながら食べるのがオススメの食べ方。これだとピンポイントに燻製風がダイレクトに楽しめますし、卵黄のコクも散漫して焦点がボヤけることもありません。
また、鰹の旨みはベーコンエッグ的に見ると蛇足的に思えるかもしれませんが、鰹の芳ばしさ、スモークフレーバーの芳ばしさ、鶏ガラの芳ばしさ——それぞれベクトルの違う芳ばしさのアプローチが面白く、また土台が醤油ベースなので鰹の旨みとスープの歯車も合い、なかなか違和感ありませんでした。けっこう卵黄ソースの味が濃いめなので、少量ずつ使用しても効果は高いですよ。
具材
ベーコン、味付鶏ミンチ、ネギ、スクランブルエッグ、赤ピーマン。
(出典:日清食品グループ公式ウェブサイト「ニュース > プレスリリース >『チキンラーメンビッグカップ 燻たまベーコンエッグ』」)
フタを開けて直後、麺が見えなくなるほど大量の具材ではありませんが、何気に5種類と品数は豊富ですし、それぞれ蛇足的な具材はありません。ちいさめのネギは歯触りに存在感があり、スクランブルエッグはカップヌードルに入っているタイプと同じ卵具材なので、安心と信頼の実績で卵黄ソースとは違う方向から「エッグ」を表現。
味付鶏ミンチはジャンクな味わいで、ソフトな蒸し鶏のようにリアルな肉具材ではないものの、小さいわりに存在感があります。ただ、ここは潔く肉はベーコンのみに絞ったほうがいいような、でもチキンラーメン的にはチキンも‥‥悩ましいところですねw あと赤ピーマンが大きめで、ほろ苦さと甘みが妙にスープとマッチしていました。
ベーコンは燻製されている面が見られ、発色剤(亜硝酸Na)が使われていることも本物であることの裏付けになっているのですが、実際に風味や食感もリアル。もちろんカリカリに焼いたベーコンではないですど、ポトフに入っているようなベーコンと仕上がりは遜色ありませんよ。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
ちょっと想像以上に卵黄ソースの「燻製風」が高威力だったので、最初から卵黄ソースを全体に混ぜた状態を評価すると★3(ギリ及第点)です。けれども少量ずつピンポイントで使用した場合、燻製風の癖を一口に収めることができる、なおかつ単発のインパクトも絶大なので、オーソドックスなチキンラーメンと強烈な個性のギャップで最後まで飽きません。
燻製風卵黄ソースを麺の上などに少量かつピンポイントに使用し、その個性をガツンと楽しんだ後はノーマルチキンラーメンで燻製風をリセット。で、麺の他にも具材のベーコンやスクランブルエッグにピンポイントでガツン! といったように少量ずつ卵黄ソースを使うとメリハリが生まれますし、それぞれの要素がボンヤリすることもないので、お召し上がりの際はご参考ください。