どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2021年1月4日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク(2代目)」の実食レビューです。
“背徳の極み” で話題をさらった究極の二郎インスパイア系「豚ラ王」が帰ってきた!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク 2代目
1992年(平成4年)9月21日に登場するや否や爆発的な人気を呼び、日清食品を代表するフラッグシップモデルになった「日清ラ王」。ブランド名の由来は “ラーメンの王様” に因み、まったく新しい生タイプのインスタントラーメンとしてデビューを飾った「日清ラ王」は、翌1993年に1億4000万食もの売り上げを叩き出すなど、記録的な大ヒットで即席カップめん業界を震撼させました。
発売当初は日清独自の革新技術「スーパーネットワーク製法」や「三層めん製法」を駆使した生タイプめんを最大の特徴としていましたが、2010年8月24日のリニューアル以降、3層太ストレート製法の “次世代ノンフライめん” に切り替え、現在は “その時代の王道の味に進化し続ける” 本格ブランドとして業界を牽引しています。
今回の新商品「日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」は、今を時めくラーメン業界のドル箱 “二郎インスパイア系” をモチーフに開発された「日清ラ王」の変わり種で、2020年1月13日発売品の再販に位置する存在。そのため純然たる新作ではないのですが、2020年はTwitterなどのSNSや多数のメディアにも取り上げられ、このブログでもカップ麺ランキング2020【二郎インスパイア篇】の頂点に君臨した実力の持ち主。
即席カップめん業界では、2018年頃から二郎インスパイア系の勢力が増し、有名店監修の再現カップ麺から各社のオリジナル商品まで幅広く、2020年も市場の活性化に大きく貢献していたのですが、その中でも2020年1月発売の「日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」は最高峰といっても過言ではありません。
日清ラ王シリーズ史上もっとも太い “踊る極太麺” に、こってりとした背脂の旨みと突き刺さるガーリックの風味がクセになる豚骨醤油味のスープを合わせ、食欲そそる “アブラ増し袋” を別添することで他の商品にはない臨場感を打ち出し、ラ王の底力を見せつけた豚ラ王。
その後、豚ラ王シリーズ第2弾の新作として、2020年8月24日に「日清豚ラ王 キムチ」を発売するのですが、第1弾の「ヤサイ、アブラ、ニンニク」は二郎インスパイア系のイメージを地で行くような仕上がりだったのに対し、第2弾の「キムチ」はワイルドな食べ応えとスタミナ満点の暴れる旨さをテーマに開発。味だけでいえば悪くなかったものの、第1弾のクオリティを超えることはありませんでした。
そこで豚ラ王シリーズ第3弾は、これまでと違った路線を開拓し、新たな金字塔を打ち立ててリベンジかと思いきや、このページでレビューする2021年1月発売品のパッケージにも「踊る極太麺、アブラ増し袋搭載」とあるように、2020年1月に発売されたと「ヤサイ、アブラ、ニンニク」と同じようなコンセプト。
しかしながらJANコード(バーコード下の数字)やカロリーなどの栄養成分表示は変わっているので、まったくテコ入れなしの再販ではない様子。中身も大差なければ今年も高評価確定ですが、コスト調整(改悪)が無きにしも非ずなので、2020年1月発売品との違いに注目しながらレビューします。
※2020年1月発売品はレビュー済みなので、評価や感想などの詳細が気になる方は、関連ページ「 “背徳の極み” 二郎系『豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク』踊る極太麺×アブラ増し袋搭載!!」をご覧ください。
開封
2021年1月発売品に別添されている小袋は、後入れの「液体スープ」と「アブラ増し袋」に、先入れの「焼豚」と「かやく」で合計4袋。焼豚が入っている小袋のデザインが水色から茶色に変わっているのですが、それ以外の小袋は2020年1月発売品のデザインと共通で、小袋の構成そのものは変わっていません。
他の商品と比較して明らかな異彩を放っている、もはや風格さえ感じるノンフライ麺は、2020年1月発売の初代と同じ日清ラ王シリーズ史上もっとも太い “踊る極太麺” で、くすみのある見た目が特徴的。調理前の麺重量も80gなので、コスト調整による麺の減量などもありません。
メーカー希望小売価格も初代と同じ368円(税別)ということで、今回もカップラーメンとしては限界に近い値段に設定されており、コンビニで購入した場合の税込価格も397円と超ハイエンドモデル。販売店は限定されていませんが、コンビニでの取り扱いは「セブンイレブン」が意欲的だったので、売ってない・どこで売ってるのか分からない——という場合、セブンイレブンが近道だと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:136g(めん80g) 商品コード:4902105266328(JAN) |
発売日:2021年01月04日(月) 実食日:2021年01月05日(火) 発売地域:全国(全チャンネル) 取得店舗:日清食品グループ オンラインストア 商品購入価格:397円(税込) 希望小売価格:368円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:八角どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(液体スープ・アブラ増し袋・焼豚・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキンエキス)、スープ(しょうゆ、豚脂、ポークエキス、香辛料、もやし調味油、たん白加水分解物、食塩、糖類)、かやく(キャベツ、チャーシュー、にんにく)/ 酒精、加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、リン酸Ca、増粘多糖類、かんすい、香料、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
初代・豚ラ王と同じように、先入れの小袋は「焼豚」と「かやく」のみで、液体スープとアブラ増し袋は “かならず後入れ” するのが重要なポイント。二郎インスパイア系を象徴するもやしは入っていませんが、キャベツの量は多く、小さな刻みニンニクも仕込んでおり、焼豚は側面に焼き目がつけられている厚切焼豚を採用ということで、いまのところコスト調整などの目立ったマイナスは感じません。
あとは熱湯を注いで5分間、待っている間に液体スープの小袋をフタの上にのせて温めるのですが、ぜったいに “アブラ増し袋は温めない” のも注意すべきポイントで、時間になったらノンフライ麺をほぐし、液体スープを馴染ませたあと、アブラ増し袋をトッピングしたら出来上がり。たとえば豚臭いニオイやニンニクの攻撃性をはじめ、調理後の見た目も雰囲気も初代に酷似した仕上がりから、今年も高評価に期待できそうな予感。
ただし、2020年1月発売品と比較してカロリーは504kcalから486kcalに減少。脂質の値も19.3gから18.1gに下がっているため、その差が気になるところ‥‥というわけで、引き続き初代・豚ラ王との違いに注目しつつ「めん」「スープ・アブラ増し袋」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(136g)あたり |
カロリー:486kcal たん白質:11.9g 脂 質:18.1g 炭水化物:68.9g 食塩相当量:7.8g (めん・かやく:2.4g) (スープ:5.4g) ビタミンB1:0.22mg ビタミンB2:0.39mg カルシウム:240mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:486kcal(めん・かやく:366kcal)(スープ:120kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
すばらしい
日清ラ王シリーズ史上もっとも太い “踊る極太麺” は、文字通り極太サイズでありながら比較的に加水率は低く、二郎インスパイア御用達の「ごわごわ」「わしわし」とした極太低加水ちぢれ麺の醍醐味を可能な限り再現。また “踊る” という表現にも納得できる、縮れの強いランダムな口当たりも見どころで、現状「最強」といっても過言ではない逸品。
日清食品の公式ウェブサイト内にある2代目のニュースリリースに切刃番手(きりはばんて)の記載はありませんでしたが、おそらく初代の “踊る極太麺” と同じ12番の切刃で切り出されたノンフライ麺で、体感的にも大差なく、この臨場感が楽しめるのであればコンビニ価格で税込397円も高くありません。
ちなみに切刃番手とは、幅30mmあたりの麺帯から何本の麺線が切り出せるかを表している規格のことで、太麺の基準は一般的に18番以下。この数字が大きくなるほど細麺に、小さくなるほど太麺になり、12番の幅をミリメートルに換算すると溝巾2.5mmの極太サイズ。うどんや沖縄そばを切り出す際にも重宝される12番の切刃なので、カップ麺としても “かなりの太さ” なのが分かります。
スープ・アブラ増し袋
あいかわらずカップ麺のレベルじゃない
アブラ増し袋を全体に広げる前のスープはキレのあるテイストで、やや乳化した微乳化系の醤油豚骨味なのは初代と同じフレームワーク。かやくに仕込まれた刻みニンニクの効果も絶大ですが、液体スープに生おろしニンニクを効かせることで攻撃性を打ち出し、なおかつ豚臭いニオイや化学調味料の雑味など、いい意味で下品な二郎インスパイア系の雰囲気を即席カップ麺で再現。
そこに別添のアブラ増し袋を加えると、こってり感が大幅に強化されるのですが、単なる豚脂(ラード)の塊ではありません。文字通りアブラが軸ではあるものの、小さな背脂と食塩もブレンドしているのが特徴で、液体スープの豚臭い風味がブーストするだけでなく、背脂ならではの甘みとコクに、それと対比を描く塩気のエッジもブラッシュアップされる仕組み。
即席カップ麺とは思えないほどの臨場感は特筆すべき域にあり、カップラーメンのスープも “ここまできたか” と頷かざるを得ない完成度の高さから、メーカー希望小売価格にも納得できる、今年も素晴らしいスープでした。
具材
厚切りチャーシューにキャベツマシマシ
調理直後の写真ではアブラ増し袋の中身で隠れていましたが、けっこうキャベツの量は多く、みずみずしい食感と野菜の甘みが攻撃的なスープと対比を描き、食べ応えアップにも寄与。もやしが入っていないのは寂しいところではあるものの、小さいニンニクの粒は強烈で、全体のガーリック感を底上げしてくれます。
側面に焼き目のついた厚切りチャーシューも初代と同じだと思うのですが、すこし厚みがアップしているような‥‥で、個体差かリニューアルか妙に脂身の弾力と歯触りが心地よく、これについては初代よりも満足感がアップしていました。小袋のデザインが変わっていたので、もしかすると中身もマイナーチェンジしているかもしれません。
総評
★★★★★★★☆☆☆(★7+)
初代と比較してカロリーや脂質の数値は下がっていましたが、なんのこれしき「豚ラ王」の風格は衰えていません。2020年1月発売の初代「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」と比較して、若干ながらチャーシューの質感がグレードアップしているように感じたのですが、麺・スープ・アブラ増し袋に目立った変更点は見られず、いい意味でテコ入れなしの再販だと感じました。
メーカー希望小売価格は税別368円、コンビニで購入した場合の税込価格は397円と高級なカップ麺ではあるものの、初代・豚ラ王の再販を楽しみにしていたファンの期待を裏切ることはないと断言できる仕上がりで、値段相応の価値は十二分にあると思います。二郎インスパイア系を知らない方にとっては雰囲気を掴むのに最適な一杯ともいえるので、今回の再販を機に未体験だった方も試してみてください(author・taka :a)