どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年10月28日(月)新発売、サンヨー食品「セブンプレミアム ごぼうをそのまま麺にした豆乳担々風スープ」と「セブンプレミアム ごぼうをそのまま麺にした参鶏湯風スープ」の実食レビューです。
ごぼうをそのまま麺に!? ダイエット中にも食べられる食物繊維たっぷりのカップスープついに全国解禁!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ごぼうをそのまま麺にした豆乳担々風 / 参鶏湯風
「ごぼうをそのまま麺にした豆乳担々(とうにゅうたんたん)風スープ」及び「同 参鶏湯(サムゲタン)風スープ」とは、2019年10月28日に発売されたセブンイレブンのカップスープで、北海道・東北・関東・甲信越・静岡限定商品として新発売。当初は東日本限定で販売を開始し、2019年11月25日より販売エリアを全国に拡大しました。
やや遅れて12月から取り扱いが始まった店舗も多かったのですが、東日本限定から西日本のセブンイレブンにも並び始め、ついに晴れて全国解禁。調べてみると2019年2月頃、同じようなコンセプトの豚汁版「ごぼうをそのまま麺にした豚汁風スープ」というカップスープが発売されていたようなので、今回その続編に該当するようです。
さほど前回の「豚汁風スープ」はバズらなかったのか、それとも特定のセブンイレブン限定商品だったのか、GoogleやTwitterで検索しても詳しい商品レビューや感想・評判・口コミなどは多くヒットせず——しかしながら販売されていたのは間違いないようで、JANコード(4901734036593)までは確認できました。
前回の「豚汁風スープ」も今回の「豆乳担々風スープ」及び「参鶏湯風スープ」もセブン&アイグループとサンヨー食品株式会社の共同開発商品で、発売日と販売エリアは先に触れたとおり。両商品とも約1/3相当の中国産ごぼうを使用しているらしく、輸入者はサンヨー食品株式会社、添付調味料の製造所は太平フーズ株式会社とのこと。
サンヨー食品は、ご存知 “サッポロ一番” を販売しているメーカーで、エースコックの親会社であり、現在は太平食品工業(サンヨー食品の製造部)がマルタイのカップ麺を担当。太平フーズは、1975年(昭和50年)にサンヨー食品が設立した会社で、主に即席麺の液体スープ・粉末スープ・調味油などを専門的に製造しています。
先ほど前回の「豚汁風スープ」はバズらなかった(さして話題にならなかった)と書きましたが、今回の「豆乳担々風スープ」と「参鶏湯風スープ」は東日本エリア限定の時からツイッターなどのSNSを中心に話題騒然。セブン-イレブン・ジャパンの公式ツイッターアカウントも「ごぼうそのまま」感に思わず「超ごぼう・・・‼」と呟いてしまうこと必至!と写真付きでアピールしていました。
豆乳担担(とうにゅうたんたん)発祥の地や元祖とされる店は特定できませんでしたが、もともと汁なし麺料理だった担担麺を陳建民(ちん けんみん)氏がスープありの日本式担担麺にアレンジ。その日本式担担麺をさらに豆乳でマイルドにしたものを指すのが一般的なので、おそらく日本生まれのスープなのだと思います。
一方、参鶏湯(サムゲタン)は好きなスープのランキングでも上位常連の韓国料理で、夏に食べられる薬膳料理(滋養食)の一種。丸鶏の首や手羽先、足先、尻の脂肪などを切り落とし、内臓を取り出してから高麗人参や鹿茸(ロクジョウ)などの漢方素材、棗(なつめ)、くるみ、松の実、にんにく、しょうが、もち米などを鶏の身体に詰め、じっくりと時間をかけて煮込んだもの。
開封
両商品ともに小袋は3袋ずつ入っているのですが、「豆乳担々風」には「ごぼう」「かやく入り粉末スープ」「液体スープ」を別添、「参鶏湯風」には「ごぼう」「かやく入り粉末スープ」「調味油」を別添と微妙に仕様が異なります。ごぼうは素材そのまま実に分かりやすいネーミングで、これは両者共通のポイント。
2019年12月6日現在、セブン-イレブン・ジャパンの公式ウェブサイトに製品情報は掲載されていませんが、販売者のサンヨー食品曰く全国のセブンイレブンに出荷中で、メーカー希望小売価格は178円(税込192円)。セブンプレミアムのインスタント汁物は安いもので税込100円、「蒙古タンメン中本」や「一風堂」「すみれ」のスープでも税込183円なので、やや高めの実売価格です。
で、これが噂の “ごぼうをそのまま麺に” した——100%「ごぼう」やないかw と、思わずツッコミを入れてしまうほどに「ごぼう」です。十中八九ごぼう。原材料名には「ごぼう調理品」と記載され、使用している原材料は “ごぼう、植物油脂、食塩” の3種類(※中国製造)。びっくりするほど芳ばしい香りで、すぐさま嗅げるように常時携帯したいレベル。マジで、やばい。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム ごぼうをそのまま麺にした豆乳担々風スープ / 参鶏湯風スープ 販売者:サンヨー食品株式会社 加工所:NH / AZ 製造所:太平フーズ株式会社(群馬県前橋市朝倉町542-1) 内容量:25g / 23g 商品コード:4901734038719 / 4901734038702(JANコード) 発売日:2019年10月28日(月)※西日本では11月25日以降 |
麺の種類:-(ごぼう調理品) スタイル:カップスープ 容器材質:紙 湯量目安:210ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(ごぼう・かやく入り粉末スープ・液体スープ / 調味油) |
原材料名とアレルギー表示
【豆乳担々風】ごぼう調理品(ごぼう、植物油脂、食塩)(中国製造)、かやく入りスープ(チンゲン菜、鶏・豚味付肉そぼろ、食塩、粉末豆乳、クリーミングパウダー、ポークエキス、おからパウダー、加工脱脂大豆粉、砂糖、みそ、粉末ポテト、香味食用油、香辛料、ごまパウダー、酵母エキス)、液体スープ〔ねりごま、植物油脂、砂糖類(砂糖、果糖ぶどう糖液糖)、ポークエキス、食塩、香辛料、たん白加水分解物、酵母エキス〕/ 調味料(アミノ酸等)、ソルビトール、香料、酒精、パプリカ色素、乳化剤、加工でん粉、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
【参鶏湯風】かやく入りスープ(鶏つみれ、米粉、チキンエキス、食塩、乳糖、香辛料、油脂加工品、ピーマン、ねぎ、デキストリン、野菜エキス、たん白加水分解物、酵母エキス、植物油脂、香味食用油)、ごぼう調理品(ごぼう、植物油脂、食塩)(中国製造)、調味油(鶏脂、植物油脂、香味食用油)/ 調味料(アミノ酸等)、ソルビトール、増粘多糖類、香料、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
嗚呼、ごぼう調理品の香りを永遠に嗅いでいたい——というわけにもいかないので、サクッと調理。「豆乳担々風スープ」の作り方は、香りがハンパない「ごぼう調理品」と「かやく入り粉末スープ」をカップに入れ、内側の線まで熱湯を注いだら、プラ製のフタを閉めて3分待機。液体スープは熱湯3分後の後入れなので、先に開封しないように注意が必要です。
「参鶏湯風スープ」の作り方も同じ要領で、最初に「ごぼう調理品」と「かやく入り粉末スープ」をカップに入れてから熱湯を注ぎ、食べる直前に「調味油」を加えます。こちらも調味油を熱湯よりも先に入れた場合、麺もといゴボウの戻りが悪くなるかもしれないので、お召し上がりの直前に入れてください。
さて、調理後は紅白縁起のいい抱き合わせとなっている今回、具材は鶏つみれ入りの参鶏湯風が優勢ですが、参鶏湯風の粉末スープは容器の底で溶け残りやすかったので、カップ底面の周辺(みぞ)に注意してください。それでは、ごぼう調理品とスープの特徴に注目しつつ、「めん(ごぼう)」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
【豆乳担々風 / 参鶏湯風】
栄養成分表示:1食(25g / 23g)当たり カロリー:109kcal / 104kcal |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん(ごぼう調理品)
ええ、ごぼう練り込み麺などではありません。けっこう長めにカットされた「ごぼう」です。あえて麺に例えると幅の広い平打ちストレート麺といったところですが、イメージとしては “なが〜い笹掻きごぼう” なので、完全にゴボウ側所属。油断したらスープをピンッと飛ばしてくるので、ちょっと注意が必要です。
ごぼう調理品は豆乳担々風と参鶏湯風どちらも共通で、かなり調理前の香りは強烈でしたが、実際に食べてみると意外に味覚としては穏やで優しい風味。歯触りはゴボウサラダほどシャキッとした食感ではありませんが、きちんとゴボウ特有の繊維質を残し、なおかつ繊維質にストレスは感じません。
もうちょっと土臭くても——などと田舎者の私は思ってしまったのですが、きちんとゴボウ特有の風味を残しながら灰汁(あく)は抜けていて、そもそも苦手でさえなければ万人が安心して楽しめると思います。ただ、思いのほか長めにカットしてある上に啜(すす)れる感じではなかったので、もうちょっと短めにカットしてほしいかも。
スープ
ごぼう本体を食べた時のファーストインプレッションは、意外と大人しいな——(見た目のわりに)だったんですけど、ごぼう風味は満遍なくスープに溶け出しています。「豆乳担々風」の液体スープにはラー油系の成分も含まれていましたが、そんなに辛くありません。それでいてマイルドな豆乳のコクを軸に、唐辛子の辛さがピリッと爽やかに後味を引き締めてくれる絶妙な効かせ方。
花椒(かしょう)の痺れは目立っておらず、味付けは日本式で和味噌がベース。実際に粉末豆乳を使用していることに加えてクリーミングパウダーの後押しもあり、豆乳感は明白で、おからパウダーや加工脱脂大豆粉、粉末ポテトがザラついた舌触りを演出。ごまパウダーと芝麻醤(ねりごま)で胡麻の濃度も申し分なく、ごぼうの風味とも違和感なくマッチしていました。
「参鶏湯風スープ」は実際の参鶏湯ほど(といっても様々ですが)薬膳テイストは目立っておらず、しかしながら生姜を目立たせることで滋養食のイメージを表現。その香味野菜が持つキレがあったので、ゴボウの風味は豆乳担々風よりも控えめに感じたのですが、出汁(だし)としてハッキリとスープの中にゴボウが泳いでいます。
また、後入れの特製油に含まれている黄金色の鶏油(チーユ)が実に芳ばしく、おかげで鶏の濃度がグッと上昇していたのも注目すべきポイント。実食前は参鶏湯風のほうが穏やかな味わいかと予想していたのですが、実際は生姜のキレによって豆乳担々風よりも力強く、きちんと差別化が図られていました。
具材
「豆乳担々風スープ」の具材は、チンゲン菜に鶏・豚味付肉そぼろとシンプルな内容。チンゲン菜は細切れですが、けっこうシャキッとした歯触りで、糖度の高い甘さが印象的。鶏・豚味付肉そぼろはサンヨー食品のカップラーメンにも入っているタイプの肉そぼろで、全体的にマイルドな豆乳担々風の中、ちょっとスパイシーでワイルドな味付けが目立ちます。
「参鶏湯風スープ」の具材は、鶏つみれ、ねぎ、赤ピーマンで、この赤ピーマンがクコの実だったら——というのはコスト的に厳しそうですね。そのかわり1cm強の大きな鶏つみれは食べ応えがあり、鶏の臭みは目立っておらず、生姜の効いた味付けが参鶏湯風スープとマッチしていました。もしかすると鶏つみれは、同社が販売している「サッポロ一番 和ラー 博多 鶏の水炊き風」の具材と同じかもしれません。
ちなみに容器側面の下段にアルファベットで「製造所固有記号」の表示があり、どうも「かやく入り粉末スープ」の加工所は “別の企業が担当” しているらしく、調べてみたところ「豆乳担々風」は大分県中津市大字永添にある「株式会社西野物産(NH)」の加工所、「参鶏湯風」は長野県須坂市大字米持にある「アスザックフーズ株式会社」の加工所で製造されていることが分かりました。
「株式会社西野物産」は、1913年(大正2年)1月創業・昭和38年(1963年)8月設立の老舗企業で、小袋の包装や麺用かやく・味噌汁かやくの製造販売等が主な事業内容(日清食品とも提携)。
「アスザックフーズ株式会社」は、1963年(昭和38年)11月創業の食品メーカーで、フリーズドライ(真空凍結乾燥)食品の開発・製造及びエアードライ(熱風乾燥)食品の開発・製造が主な事業内容です。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
セブンイレブンで税込192円といえば、あと24円で「蒙古タンメン中本」のカップラーメン(大盛)が買えるので、単純に物量的なコスパは高いといえません。しかし、ダイエット価格と思えば頭ごなしにコストパフォーマンスが悪いわけではなく、ごぼうの風味が溶け込んだスープは両者ともに本格的でした。
気になったことといえば、まっすぐに伸びようとする形状記憶ゴボウが地味に長かった(食べにくかった)ので、もうちょっと短めにカットしてほしいことくらい。それからゴボウは食物繊維が豊富な分どうしても消化に悪いため、あまり夜食にはオススメできませんが、それだけにダイエット中の方はもちろん、小腹が空いた時にもピッタリな一杯です。