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もはや反則レベル!! 即席カップめん史上 “最大級幅広麺” 搭載「ビャンビャン麺風 西安式旨辛麺」が革命すぎた件

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年4月11日(月)新発売、サンヨー食品のカップ麺「ビャンビャン麺風 西安式旨辛麺」の実食レビューです。

サッポロ一番が史上最大級の幅広麺を新開発!? 激ムズ漢字としても話題性抜群の「ビャンビャン麺」をカップ麺で再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ビャンビャン麺風 西安式旨辛麺

ビャンビャン麺とは、中国の陝西省(せんせいしょう)に伝わる郷土料理で、最大の特徴は独特の技法で作られる唯一無二の幅広い手打ち麺。小麦粉に水と食塩を加えて生地を作り、茹でる直前に両手で伸ばしながら台に叩き付け、最後に麺の中央部を割いてループ状にする、その特殊な製法と超難読漢字が日本でも注目され、蘭州牛肉麺に継ぐ密かなブームを巻き起こしています。

話題の “ビャンビャン麺” をサンヨー食品が再現

今回の新商品「ビャンビャン麺風 西安式旨辛麺」は、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品のNB(ナショナルブランド)商品で、同社の即席カップめん史上最大級の幅広ノンフライ麺を新規に改発。商品名の “西安式” は、前述した陝西省の省都を指しているため、本場でオーソドックスな油潑扯麵(ヨウポーチャーミエン)がモデルとみて間違いありません。

まず「ビャンビャン麺」という独創的な名前について、一説によると “麺を湯に放り込むときの音” や “中国語で平たいを意味する扁扁(bian bian / ビャンビャン)が訛ったから” など、由来は諸説あるようですが、もっとも有力なのは “麺を台に打ちつけて伸ばすときの音が転じた” という説。

それを表す “ビャン” の漢字は、なんと1文字あたり57画の超難読漢字として知られ、それを考えたのは1人の貧乏な学生。シルクロードの起点となった長安(現「西安」)の小さな食堂で “ビャンビャン麺” を食べた学生は、その食事代を支払うことができず、代わりに “ビャン” を表す漢字を創作し、店主の赦しを得た-・との逸話が残っています(※この逸話についても諸説あり)。

2018年11月「源ノ角ゴシック」に追加された “ビャン”

ええ、こんなもん完全に覚えなければ書くことも読むことも容易ではない漢字なのですが、この文字を書くための “覚え歌” が少なくとも6通りは存在するとされ、その一つが “一点飞上天 黄河两边弯 八字大张口 言字往里走 左一扭 右一扭 西一长 东一长 中间加个马大王 心字底 月字旁 留个勾搭挂麻糖 推着车车进咸阳” ‥‥と、まぁけっきょく難解なんですけどw

しかも漢字表記の「ビャン」は “せっかく覚えたところでビャンビャン麺にしか使い道がない” ため、いろいろ鬼畜な仕様となっているのですが、閑話休題。今回の「西安式旨辛麺」という商品名から連想される油潑扯麵は、本場・陝西省に伝わる伝統的な食べ方の一つ。

本場では茹でた麺の上に唐辛子や刻みネギをのせ、そこに煙が出るまで熱したピーナッツ油をかけて香りを引き出し、酢・塩・醤油・唐辛子・花椒(ホワジャオ)などの調味料を和えながら食べるのが主流。ほかに西紅柿炒鶏蛋(シーホンシーチャオジーダン)というトマトと鶏卵の炒め物を茹でた麺の上にのせる食べ方も定着していますが、今回はトマトや鶏卵についてのアピールはありません。

あくまで○○風だけどシズル感は申し分ない

そして、もっとも注目したいポイントは、サンヨー食品の即席カップめん史上最大級幅広麺を謳う特製ノンフライ麺。2018年12月10日に発売された汁なしカップ麺「ファイヤーホール4000 菰田欣也(こもだ きんや)シェフ監修 四川汁なし担担麺」にも衝撃的な超幅広ノンフライ麺を採用していましたが、それ以上の幅広麺となると‥‥かなりヤバそうです。

開封

別添の小袋は計3種

今回のカップ麺に別添されている小袋は。先入れの「かやく」が1袋に、後入れの「特製調味だれ」と「特製スープ」の計3袋。サンヨー食品の公式ウェブサイトによると、味付けは醤油の旨みを軸に、花椒の爽やかな香りと痺れ、唐辛子による辛味のほか、葱油や黒酢についてもアピールしています。なかでも葱油と黒酢については興味深いポイントで、本格的な味わいに期待できそうな予感。

こんなの反則だろw

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、調理前から凄まじい躍動感を放つ強烈な存在感たるや。前述の「ファイヤーホール4000 菰田欣也シェフ監修 四川汁なし担担麺」に通じる雰囲気を備えてはいるものの、比較して幅が広く、うねりの迫力も段違い。これまでに少なくとも1万食以上の即席カップ麺を実食してきましたが、これほどのノンフライ麺には出会ったことがありません。

スーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなど、販売店を問わない全チャネル商品ですが、メーカー希望小売価格は250円(税別)ということで、ちょっと手放しには評価できない値段。たとえばコンビニで購入した場合、税込価格の相場は270円とスーパー・ミドル級なので、それも踏まえた上で評価します。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ビャンビャン麺風 西安式旨辛麺
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業株式会社 本社工場
内容量:98g(めん70g)
商品コード:4901734045786(JAN)
発売日:2022年04月11日(月)
実食日:2022年04月14日(木)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ミニストップ)
商品購入価格:270円(税込)
希望小売価格:250円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:皿型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:580ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:3袋(特製調味だれ・特製スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物油脂、粉末卵、植物性たん白、大豆食物繊維)、スープ(植物油脂、しょうゆ、糖類、醸造酢、香味油、食塩、たん白加水分解物、香辛料、粉末醸造酢、デキストリン、酵母エキス、発酵調味料)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ、唐辛子)/ 調味料(アミノ酸等)、香料、酒精、カラメル色素、レシチン、かんすい、酸味料、パプリカ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、増粘剤(キサンタン)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

やや具材は少なめか

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は鶏・豚味付肉そぼろ、ネギ、輪切り唐辛子とシンプルなラインナップ。いずれも既視感のある具材なので、おそらく新開発ではありません。対して新開発の超絶幅広ノンフライ麺は、一見して明白に規格外なサイズにもかかわらず、湯戻し時間は熱湯4分ということで、サンヨー食品の緻密な計算を感じるところ。

小袋を入れる順番に注意

添付調味料は両方とも後入れなので、かやくを麺の上にあけてから熱湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「特製調味だれ」の小袋を温めながら待つこと4分。時間になったら湯切りして、フタを全部剥がしたら “特製調味だれ、特製スープの順に混ぜ合わせる” のが作り方のコツ。調理後は繊細に漂う葱油と黒酢の香りに、スッと通る花椒の清涼感も心地よく、規格外の幅広麺も相俟って本格的。

ちなみに製造所は太平食品工業の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、念のため辛さと痺れの強さにも注目しつつ「めん」「たれ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(98g)あたり
カロリー:392kcal
たん白質:10.7g
脂  質:13.3g
炭水化物:57.4g
食塩相当量:4.5g
ビタミンB1:0.33mg
ビタミンB2:0.58mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

(添付調味料を加える前)

もはや反則レベルというか反則かもしれないw

8.0

サンヨー食品のカップめん史上もっとも幅の広い特製ノンフライ麺は、長い即席カップ麺の歴史を振り返ってみても最大級に幅の広い至宝の逸品で、そこまで厚みのないピロピロとした形状に反し、もっちりとした粘りのある弾力が楽しめる優れもの。そして、もうひつ注目したいのが1本あたりの長さ。

ちゃんと熱湯4分で適切に戻ります

ちょっと上記の写真では伝わりにくいのですが、1本あたりの長さは平均1mもとい個体によっては1m以上の長さに切り出されているため、それも「ビャンビャン麺」の再現度を高めているポイント。微妙な厚みの違いによるランダムな口当たりも面白く、台に生地を打ち付けて作る手打ち風の臨場感を可能な限り表現した、一度食べたら忘れられないほど衝撃的な仕上がり。

これまでにもランダムな縮れを施した “手打ち風めん” に、断面を見ると左右の厚みが異なる “刀削風麺” ほか、それらを組み合わせた “3種の混合麺” など、個性的な麺を数多く生み出してきたサンヨー食品だからこそ為し得たといっても過言ではない、とても素晴らしい出来栄えでした。最近は爪を隠していましたけど、本気を出したときのサンヨー食品には、ある種の恐怖さえ感じます。

たれ

黒酢の絶妙な酸味と葱油の芳ばしさが本格的

7.0

まずは特製調味だれ(液体)単体の味を確認してみたところ、目立っていたのは醤油、葱油、黒酢の3項目で、熱したピーナッツ油を彷彿とさせる芳ばしさは意識されていません。しかし、ピーナッツ油とは異なるベクトルにある葱油の芳ばしさは味わい深く、熟成して丸みを帯びた黒酢ならではのコク深い酸味が本格さをブースト。

花椒も絶妙な効かせ方

特製スープ(粉末)には糖類をはじめ、人工的な旨み成分など、全体のインスタント感を強めてしまう要素も含まれますが、それ以上に目立っていたのが花椒の清涼感と粉末醸造酢。唐辛子の辛さレベルはピリ辛の枠を出ず、花椒の痺れも目立って強くないけれど、それだけに特製調味だれの魅力を損なうことなく本格さの底上げに成功しているようなバランス感は見事。

粉末醸造酢は前述の黒酢とは違う、やや酸味のカドを立たせた酢を粉末化させているのですが、おかげで特製調味だれの黒酢に適度な輪郭を持たせ、糖類の甘さを適度に中和し、最後まで食べ飽きない工夫になっていました。味の路線としては日本人向けの優等生なタイプですけど、面白味がないわけではありません。

具材

特製ノンフライ麺と添付調味料の本格さを思えば納得のコスト配分

3.0

かやくの味付肉そぼろは、同社の縦型カップ麺でも頻繁に使われているスパイシーな味付けの肉そぼろで、味・食感ともにジャンクなタイプ。ネギも安価な熱風乾燥の青ネギですし、輪切り唐辛子も飾り付け程度の存在に過ぎず、値段に見合った内容とはいえません。けれども今回は特製ノンフライ麺と本格的な添付調味料の出来が素晴らしかったので、ぜんぜん気にならなかったです。

総評

7.5

かつてないほどのインパクトを実現していた史上最大級幅広麺の臨場感も然る事乍ら、黒酢・葱油・花椒を絶妙なバランスで配合した特製調味だれ&特製スープの味わいも本格的で、非の打ち所が見つかりません。強いて挙げるなら具材の頼りなさが “非” になりますけど、なんのこれしき食後は値段以上の満足感が得られ、胸がイッパイになりました。

メーカー希望小売価格を考慮して、ほんの少し総評から差し引いているのですが、即席カップめん史上に残る逸品です。なかでも「史上最大級幅広麺」は体験しておかないと損するレベルなので、探してでも試してみてください(※2022年4月14日現在、コンビニ大手4社の中では「ファミリーマート」と「ミニストップ」での取り扱いを確認済み)【author・taka :a(大石敬之)】

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