どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年9月6日(月)新発売、日清食品の爆裂インスタントラーメン「日清爆裂豚道 強ニンニク醤油ラーメン」の実食レビューです。
即席麺とは思えないワシワシ極太麺と “クサ旨でクセ旨” な豚スープが “爆裂” ウマい!? 強(きょう)ニンニクを体感せよ——。日清爆裂シリーズに「二郎インスパイア系」が初登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、即席袋麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
爆裂豚道 強ニンニク醤油ラーメン
日清爆裂(にっしんばくれつ)とは、突き抜けた刺激×個食袋麺をコンセプトにした新ブランドで、2021年3月29日発売の激辛袋麺「日清爆裂辛麺(からめん)極太激辛ラーメン」及び「同 韓国風 極太大盛激辛焼そば」を皮切りに発足。それを日清食品は “個食袋麺のニューノーマル” と定義し、第4次激辛ブームが到来している現在の市場に投下したところ、瞬く間に多くの支持を集めました。
今回の新商品「日清爆裂豚道(ばくれつぶたどう)強ニンニク醤油ラーメン」は、前述の「爆裂辛麺」2品に続く「日清爆裂」の新作で、即席麺とは思えないワシワシ食感の極太麺に、これでもかとニンニクを効かせた “クサ旨” で “クセ旨” な豚スープが特徴とのこと。それを日清食品は “ガッツリ系ラーメン” と表現しているのですが、いわゆる「二郎インスパイア系」の袋麺とみて間違いありません。
二郎インスパイア系とは、東京都港区三田に本店を置く「ラーメン二郎(じろう)」に強く影響されたラーメン店及び商品の総称で、ある種の社会現象を巻き起こしている現在。コンビニラーメンやインスタントラーメンに波及しているのは言うまでもなく、直近だとSB食品が「にんにく背脂(魅惑のアブラ・欲望のにんにく)」という調味料をリリースして話題になるなど、その勢いは加速するばかり。
以下の呼び分けについては諸説あるものの、当初は「ラーメン二郎」として営業していた店が諸事情で屋号を変えた場合を “二郎系” といい、その系譜にない店は “二郎インスパイア系” に分類され、しかしながら大量のヤサイを盛り付けたり、豚(ぶた)と呼ばれる肉塊をトッピングしたり、マシマシなどのコールでアブラやニンニクを無料で増量できるなど、いくつか共通する特徴が存在します。
そんな二郎系・二郎インスパイア系のラーメンをモチーフにした日清食品の商品といえば、背徳の極みで話題をさらった「日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」をはじめ、その流れを汲んだラーメンキット「豚園(ぶたぞの)背脂醤油豚ニンニク」に、同社のチルド事業からも「行列のできる店のラーメン 最強のラーメン 背脂豚骨醤油 2人前」をリリースするなど、さまざまな関連商品を展開。
ほかにも有名店とコラボした「千里眼監修 冷しまぜ麺 2人前」や「まぜ麺の達人(ぶぶか監修)背脂にんにくまぜそば 2人前」に、まさかの「ラーメン有名店コラボ鍋つゆ 千里眼監修 濃厚 にんにく豚骨醤油」など、ここぞとばかりに二郎インスパイア系のブームに乗っているのですが、意外にも “即席袋めん” 単体で硬派な商品を出してきたのは日清爆裂シリーズ(爆裂豚道)が初めて。
実は2021年9月20日に「日清豚ラ王 アブラ、ニンニク、ショウユ 2食パック」という「豚ラ王」シリーズ初の袋麺が発売される運びとなっており、踊る極太麺×こってり豚骨醤油スープ×アブラ増し袋を踏襲しつつ、鍋でも電子レンジでも調理可能な “2WAY仕様” となっているのですが、前述のように「日清爆裂」は “個食袋麺” であることがセールスポイント。
単身世帯の増加や女性の就業率が高まっていることを背景に、一人で食事をする機会が増え、なおかつコロナ禍でニンニクの需要も急上昇している現在。一人でも簡単に調理できる二郎インスパイア系のインスタントラーメンは、昨今の顧客層にピッタリとハマるカテゴリーなので、このページでレビューする「爆裂豚道」の発売は完璧なタイミングといえるかもしれません。
開封
今回の「爆裂豚道」に別添されている小袋は、後入れの「粉末スープ」と「オイル」の合計2袋。パッケージのイメージ写真(調理の一例)には、分厚いチャーシューを筆頭に、もやしや刻みニンニクをトッピングしているのですが、即席カップ麺のように具材(かやく)は入っていないので、必要な場合は各自で準備しなければいけません。
麺は油で揚げたフライ麺で、日清食品のニュースリリースでは “日清食品史上最上級の太さ” をアピール。2021年9月20日発売予定の「日清豚ラ王 アブラ、ニンニク、ショウユ 2食パック」も二郎インスパイア系をテーマにした商品ですが、鍋でも電子レンジでも調理可能な踊る極太麺(ノンフライ麺)を搭載しているようなので、そこが「爆裂豚道」との大きな違い。
1食あたりのメーカー希望小売価格は150円(税別)なので、これについては日清爆裂シリーズ第1弾「爆裂辛麺」2品と同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は162円に固定されているのですが、スーパーマーケットやドラッグストアなども販売店の対象なので、コンビニ以外の店舗であれば、だいたい税込130円前後が相場になるかと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清爆裂豚道 強ニンニク醤油ラーメン 販売者:日清食品株式会社 製造所:札幌日清株式会社(北海道千歳市上長都1042) 内容量:111g(めん95g) 商品コード:4902105269725(JAN) |
発売日:2021年09月06日(月) 実食日:2021年09月12日(日) 発売地域:全国 取得店舗:ネット通販サイト(日清食品グループ オンラインストア) 商品購入価格:162円(税込) 希望小売価格:150円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:即席袋めん 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:500ml ゆで時間:5分 小袋構成:2袋(粉末スープ・オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、サイリウム種皮、大豆食物繊維、チキンエキス、チキン調味料)、スープ(豚脂、食塩、糖類、粉末しょうゆ、たん白加水分解物、クリーミングパウダー、ポーク調味料、植物油脂、香辛料(胡椒、にんにく))/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸Ca、カラメル色素、かんすい、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
パッケージ裏面の「おいしい作り方」には、もやし約200〜250g(1袋分)を電子レンジで加熱しておくように指示があり、加熱時間の目安は600Wで3分ほど。別添の「粉末スープ」と「オイル」は器に入れておき、それとは別の鍋で熱湯を沸かしたら、麺を茹でること5分間。時間になったら器に麺の茹で汁だけ移し、先に入れておいた粉末スープとオイルを溶かします。
それからスープに麺を入れて馴染ませて、もやしをトッピングしたら出来上がり。作り方の最後には「※お好みで焼豚・刻みニンニクなどを加えてお召し上がりください」というアドバイスが記載されていましたが、逆に「※もやしを入れなくても、おいしく召し上がれます」との文面もあったので、ひとまず上記の状態でレビューすることにしました。
湯気の香りは追いニンニクでドーピングしなくても大丈夫なくらい、調理後もとい調理中からニンニクの主張が明確で、例の豚臭い香りは「豚ラ王」に一歩及ばずといったところ‥‥いや、でもクサいですねw はたして袋麺でも “二郎インスパイア系” らしさが楽しめるのか、もやしとの相性にも注目しつつ「めん」「スープ・オイル」の特徴を解説し、即席袋麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(111g)あたり |
カロリー:484kcal たん白質:9.8g 脂 質:18.2g 炭水化物:70.3g 食塩相当量:8.2g (めん・かやく:2.4g) (スープ:5.8g) ビタミンB1:0.46mg ビタミンB2:0.61mg カルシウム:197mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:484kcal(めん・かやく:408kcal)(スープ:76kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「豚園」の流れを汲んだ油揚げ麺
二郎インスパイア系のラーメンを提供している店舗では、麺にオーションと呼ばれる日清製粉の強力粉(灰分0.52±0.04%の2等粉)を使う傾向があり、サイズは極太に切り出しながらも加水率は下げ、ごわごわ・わしわしとした力強い無骨さを打ち出しています。また麺を茹で上げる際、店内に充満するムワッとしたニオイにも魅力を感じるのですが、それはさておき「爆裂豚道」の油揚げ麺もイイですよ。
「豚ラ王」シリーズに使われている “踊る極太麺” と違い、油揚げ麺特有の風味が常に並行するのですが、啜り上げたときの躍動感や噛み締めたときのコシ、なかでも後者の弾力についてはノンフライ麺に見紛うほど。サイリウム種皮や大豆食物繊維を練り込んでいるのが特徴で、これは前述の「豚園」と同じ手法かつ原材料名も完全に一致するのですが、それをサイズアップしたような仕上がり。
あいかわらず粘りが強いので、もうすこし加水率を低めに調整してほしいものの、それについては後発される「豚ラ王」の袋麺に期待でしょうか。ちなみに麺を茹でる際の注意点として、無理に箸でほぐすのではなく、麺を入れてからは “ほとんど触らない” のがポイント。無理にほぐすと麺のコシと美味しさが落ちるので、強火のまま3分くらい見守った後、かるく1回ほぐすだけで大丈夫です。
スープ・オイル
ガーリックパウダーの威力がハンパない
味を決める要素は粉末スープだけなので、生おろしニンニクや液体しょうゆ特有の臨場感は楽しめず、きわめてインスタント的な仕上がり。ただ、5.8gという高めの食塩相当量が示しているように、けっこう食塩のキレは鋭くて、生おろしニンニクとは違うガーリックパウダーのインパクトは特筆すべきレベル。
なまじクオリティの高いノンフライ麺を合わせていた場合、スープのチープさが浮き彫りになりそうな骨組みですが、だからこそ油揚げ麺であることが功を奏し、麺から滲み出る芳ばしい風味とコクが旨味に寄与。あえてインスタントラーメンらしさを残しているような、いい意味でスナック的な味わいです。
しかし、別添の「クセ旨オイル」で風味を強化。たとえば例の豚臭いニオイなど、さすがに「豚ラ王」の “アブラ増し袋” に匹敵する存在とはいえないのですが、豚脂(ラード)を主成分とした動物油脂が中心のオイルなので、粉末スープだけでは表現できないコクを打ち出していました。でも、それ以上にニンニクのインパクトがスゴい‥‥w
ちなみに調理方法には「お湯‥‥500ml」と書いてあったので、わざわざケトルで熱湯を沸かした後、そこから500mlだけ鍋に移し、再度沸騰させて麺を茹でたところ、なかなか濃いめの味(もやしをトッピングするならベストな塩梅)に仕上がりました。水から調理する場合は、念のため550mlを目安にしたほうが安全かもしれません。
もやし
もやしのシャキシャキ感がたまらない
行動圏内のトライアルで購入した1袋25円の格安もやしなので、こだわりの品種とかではないのですが、シャキシャキとした歯触りが日清食品史上もっとも太い極太麺と対比を描き、なおかつ鼻に抜ける香りとニンニクを効かせたスープとの相性も抜群。味・見た目ともに二郎インスパイア系の雰囲気を高めることに寄与していたので、やはり今回の「爆裂豚道」には必須のアイテム。
ちなみに極太麺をヤサイの下から引っ張り上げ、麺と野菜の位置を入れ替える食べ方を「天地返し」といい、これを行うことで麺が圧倒的に伸びにくくなるだけでなく、もやしの水分が濃いめのスープを適度に中和。もやしの風味がスープに滲み出ることにより、それっぽい雰囲気もアップするので、余裕があれば「天地返し」にもトライしてみてください。
総評
たとえば既存の「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」や「豚園 背脂醤油豚ニンニク」と比較して、かなりインスタントラーメンサイドの味にデフォルメされているのですが、悪い意味で安っぽいわけではありません。あえて適度にインスタント感を残すことで、背伸びしない仕上がりを目指したような、袋麺だからこその魅力と二郎インスパイア系のインパクトを上手く融合した商品だと思います。
もやしとの相性は間違いなかったので、ひとまず必須なのですが、さらに好きなトッピングをカスタマイズして楽しめるのも袋麺のステータス。定番の茹でキャベツに、刻みニンニクやショウガはもちろん、豚の角煮、フライドガーリック、食べるラー油、粉チーズ、カレー粉、揚げ玉、マヨネーズ+かつお節など、ちょい足しアレンジも楽しんでみてください【author・taka :a(大石敬之)】