どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年3月新発売、日清食品のカップ麺「日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛 梅わかめうどん」の実食レビューです。
イオングループ限定の高コスパどん兵衛!? これくらいが “ちょうどいい” あっさりおだしがおいしいシリーズにノーアナウンスのPBフレーバー登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
あっさりおだしがおいしいどん兵衛 梅わかめうどん
日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、即席カップめん市場の和風どんぶり型うどん・そばカテゴリーにおいて圧倒的な占有率を誇るブランドで、現在はバリエーションに富んだ即席カップめんタイプを基幹とし、チルド製品や冷凍食品、お椀で食べるシリーズなど、さまざまな商品で幅広い顧客のニーズに応えています。
今回の新商品「日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛 梅わかめうどん」は、突如としてイオングループ各店に現れたフレーバーで、私が立ち寄ったウエルシア薬局では「日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛 とろろ昆布そば」も並べて販売されていたのですが、製造者である日清食品の公式ウェブサイトに製品情報は掲載されていません。
日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛とは、通常の「どん兵衛」よりも “あっさり” とした味わいに、なおかつ内容量を約7〜8割に減らして “レギュラーサイズでは多すぎるけど、ミニでは足りない” といったユーザー層に向けたシリーズで、2023年3月現在は「きざみ揚げうどん」「揚げ玉そば」「肉だしうどん」を通年販売品に位置付けており、もちろん公式ウェブサイトに製品情報も存在します。
けれども実際に販売されているのに、メーカーが製品情報を公表していないことがある。それはつまり ——稀に例外もありますけど—— 販売チャネルを限定したPB(プライベートブランド)商品であることを意味するため、ひとまず概要を確かめようとGoogleの検索エンジンに「日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛 梅わかめうどん」のJANコードを叩き込んでみたところ、まさかのヒット数は1件。
どこにいてもスマホ1つでお買い物!イオン東北ネットスーパー(イオン山形南店)ご担当者様、ありがとうございます。購入店舗のウエルシア薬局はイオングループに属しているため、ひとまずイオングループ専用の商品であることは間違いないと思うのですが、イオン東北ネットスーパーの商品ページを開いてみると商品画像の部分は “NO IMAGE” となっている状態。
「日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛 とろろ昆布そば」(JAN:4902105281277)の検索結果も同様で、詳しい情報はネット上に出回っていなかったのですが、2023年3月13日に実施された「日清のあっさりおいしいどん兵衛 きざみ揚げうどん」及び「同 揚げ玉そば」及び「同 肉だしうどん」のリニューアル発売、並びに「同 旨辛チゲうどん」の新発売と図ったように重なるタイミング。
ウエルシア×どん兵衛といえば、2022年12月5日〜2023年2月5日までの期間中、1回の会計で「どん兵衛」ブランド商品の合計金額が300円(税込)以上になると「T-POINT」50ポイントプレゼント! とかやってたし、そのちょっと前に「どん兵衛」と「日清焼そばU.F.O.」のペット・ベット(ペットのベット)が当たるキャンペーンもやってたし、そのパイプもあっての企画ですかね。
同じイオングループの系列店でもコンビニ(ミニストップ)での取り扱いは確認できていませんが、イオンリテールやマックスバリュでの取り扱いは確認済み。あっさりおだしがおいしいシリーズはコストパフォーマンスの高さも魅力となっているため、そういった部分にも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」に、後のせ「梅干」の計2種で、梅干はウェッティなガチめのヤツ。どん兵衛における梅干といえば、毎年恒例となっている「日清のおめでどん兵衛 年明けうどん」に欠かせないトッピングで、直近だと数年ぶりに “とろろ昆布” が復活したのは記憶に新しいところ。そして「梅わかめうどん」の同時発売品は「とろろ昆布そば」‥‥まさかね。
かやくは最初から容器の中に入っている状態で、麺はレギュラーサイズの「どん兵衛 きつねうどん」(めん74g)よりも少ないのですが、それも「あっさりおだしがおいしいどん兵衛」の特徴的なポイント。あきらかに縮れが強めの形状は、数年前の「どん兵衛」を彷彿とさせます。
メーカー希望小売価格の設定は公表されていませんが、ウエルシア薬局での販売価格は98円(税込105.84円)ということで、盛り上がりを見せているハイクラス系の真逆を行く商品。もはやオープン価格のカップ麺といっても過言ではないラインなんですけど、本物の梅干を個包装で別添しているあたり、赤字覚悟のサービス品なのか、それとも——。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛 梅わかめうどん 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:73g(めん60g) 商品コード:4902105281260(JAN) |
発売日:2023年3月中旬 実食日:2023年3月18日(土) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア薬局(Welcia) 小売価格:98円(税別) 購入価格:105円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:340ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(粉末スープ・梅干) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、大豆食物繊維、デキストリン)、スープ(糖類、かつおぶし調味料、食塩、粉末しょうゆ、植物油脂、たん白加水分解物、ゆず皮、こんぶ粉末)、かやく(調味梅干、揚げ玉、わかめ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、炭酸Ca、増粘剤(アラビアガム)、乳化剤、香料、微粒二酸化ケイ素、酒精、酸味料、カラメル色素、pH調整剤、ビタミンB1、野菜色素、酸化防止剤(ビタミンE)、トウガラシ抽出物、甘味料(スクラロース)、チャ抽出物、ベニコウジ色素、ビタミンB2、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・大豆を含む)※梅干の種が尖っている場合がありますので、ご注意ください。 |
実食開始
別添の「粉末スープ」は先入れで、商品名にもあるように “おだし” の香りが心地よく、その中にスッと通る柑橘系の清涼感も印象的。原材料名には “ゆず皮” の文字があるため、香料だけの演出ではありません。ゆず皮を使ったら無条件で高級感あふれる味になるわけではないですけど、税込105円のカップ麺とは思えない上品さの演出には充分です。
梅干は後のせ仕様なので、粉末スープを溶かしながら内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと5分。時間になったら軽く混ぜ合わせ、梅干をトッピングしたら完成です。わかめと揚げ玉が膨張したこともありますが、おかげで寥々(りょうりょう)たる雰囲気は皆無に等しく、調理後のファーストインプレッションは悪くありません。
また熱湯を注いだ瞬間、ゆず皮の清涼感が鮮明になり、わかめに由来する磯の情景や揚げ玉の芳ばしさ、加えて梅の甘酸っぱい差し色など、いやはや想像以上に深みのある香りに驚きました。というわけで、引き続きコストパフォーマンスの高さにも注目しつつ「めん」「つゆ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(73g)あたり |
カロリー:319kcal たん白質:5.5g 脂 質:12.6g 炭水化物:46.0g 食塩相当量:3.7g (めん・かやく:1.4g) (スープ:2.3g) ビタミンB1:0.36mg ビタミンB2:0.14mg カルシウム:108mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:319kcal(めん・かやく:299kcal)(スープ:20kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
漠然とエモーショナル
あっさりおだしが-・ではない「日清のどん兵衛 きつねうどん」と比較して、それよりもメーカー希望小売価格が圧倒的に安い「あっさりおだしがおいしいどん兵衛」シリーズは内容量を約7~8割減らしている、という事情については前述しましたが、違うのは内容量だけではありません。
たとえば通常の「どん兵衛」に配合されている「植物性たん白」や「こんぶエキス」「糖類」は不使用で、そこそこ縮れも強く、まるで発展途上の頃に向かって逆再生しているような、売上No.1ブランドの派生品なのに旧世代感あふれるエモい食感と口当たりが魅力的。そして、もうひとつ注目すべきは “従来の「あっさりおだしがおいしいどん兵衛」と比較してデキストリンを追加している” こと。
2023年3月13日のリニューアルから「あっさりおだしがおいしいどん兵衛 きざみ揚げうどん」のパッケージに “新 さらにもっちりしたうどんになりました。” との記載があり、それまで配合していなかったデキストリンを追加しているため、今回の「梅わかめうどん」に使われている油揚げ麺は最新版。もっちり感アップというか強付きが増した感じですけどw なんかホッとするクオリティでした。
つゆ
あっさりだけど安っぽくない
シリーズ名に “あっさり” とあるように、実際のテイストも想像を裏切らないほど‥‥いや、想像している濃度によっては薄いと感じるレベルの “あっさり” なので、カップ麺の大量消費ユーザーは物足りなさを感じてしまうかもしれないけれど、味の濃さを理由にカップ麺を敬遠されている方にとっては(おそらく)ほどよい塩梅。そして、もうひとつのキーワード “おだし” も忘れてはいけません。
魚介は鰹節由来の調味料を中心に、昆布の旨みが脇を支え、粉末しょうゆは香り付け程度。ゆず皮は目視できるサイズではなく、粒子の細かいパウダー状に砕いてありますが、おかげで梅干とは異なるベクトルの酸味が心地よい、なんというか漠然と京都っぽいというか、タイプとしては完全に関西風で、なおかつ “おだし” を語る上で欠かせないのが「わかめ」と「揚げ玉」の存在です。
かやく
梅干の使い方で表情は大きく変わる
わかめは多めに入っているように見えますが、実際のところ主張は慎ましく、ゆず皮の清涼感や土台の “おだし” を阻害しない程度に、それでいて磯の風味が昆布の旨味と共鳴する絶妙な加減。揚げ玉の量も多くないので、特有のコクで全体のコクと風味を高めつつ、胸焼けするようなクドさを感じることはありません。
梅干は田舎の婆ちゃんがアグレッシブに漬けたショッパめタイプではなく、スーパーなんかで市販されている甘酸っぱい味付けですが、それでも梅干。しっかり潰して全体に馴染ませると、一瞬にしてイニシアチブを握るくらいの力は充分に備えています。そのため最初は梅干を入れずに “あっさり” を楽しんでから、少量ずつ潰して自分好みの濃さに調節してみてください。
総評
ちょっと「年明けうどん」の二番煎じ的な部分もありましたけど、商品名にもなっている「あっさりおだしがおいしい」の文字通り、あっさりとしながらも深みのあるテイストで、しかしながら梅干を崩すと分かりやすく、普段あまりカップ麺を食べないライトユーザー層はもちろん、小腹が空いたときの夜食や飲みの〆(しめ)にもオススメの一杯。
特定のグループ専用に開発されたPB商品は、おおむね販売価格が統一されているため、取り扱いのあるイオングループ各店であれば98円(税別105円)で手に入る費用対効果の高さも魅力的。季節限定のスポット品=おそらく夏には消えてしまうと思うので、気になっている方は早めに確保しておいてください【author・taka :a(大石敬之)】