どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年新発売、日清食品のカップ麺「日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛 とろろ昆布そば」の実食レビューです。
これまでにない組み合わせ!? 味と量が “ちょうどいい” どん兵衛の高コスパ部門「あっさりおだしがおいしい」シリーズに「とろろ昆布そば」登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛 とろろ昆布そば
日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、即席カップめん市場の和風どんぶり型うどん・そばカテゴリーにおいて圧倒的な占有率を誇る「日清のどん兵衛」対比 “あっさり” とした味わいと “約7〜8割の内容量” を特徴とするシリーズで、お手頃な販売価格も消費者に支持されているポイント。
今回の新商品「日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛 とろろ昆布そば」は、イオングループ各店にしか売ってない、特定の販売チャネルでのみ購入できる季節限定のフレーバーで、華やかな旨み広がる「梅わかめうどん」を同時に展開。販売価格は98円(税込105.84円)に設定されているため、オープン価格の商品にも引けを取らないラインに立っています。
正式な発売日は公表されていませんが、2023年3月13日に実施された「あっさりおだしがおいしいどん兵衛」計3品(きざみ揚げうどん / 揚げ玉そば / 肉だしうどん)のリニューアルに合わせ、NB(ナショナルブランド)の新商品「旨辛チゲうどん」を全チャネルで販売。それとは別にPB(プライベートブランド)の季節限定品を展開することで、ラインナップの強化とシリーズの活性化を狙っている様子。
具材に “とろろ昆布” を使用した「日清のどん兵衛」といえば、2001年(平成13年)9月上旬にリリースされた冷凍食品「冷凍 日清のどん兵衛 きつねうどん」に始まり、即席カップめん商品での導入事例は現在を遡ること20年以上、2003年(平成15年)3月17日に発売された東日本(地域中部以東:北陸を除く)限定のスポット品「日清のどん兵衛 京風きつねうどん」が最も古く——
2009年(平成21年)12月21日に初代「日清のどん兵衛 年明けうどん」が登場して以降、どん兵衛×とろろ昆布といえば「年明けうどん」が定番化していたのですが、2019年(令和元年)12月16日発売品から廃止となり、2022年12月19日発売品「日清のおめでどん兵衛 年明けうどん」で待望の復活を遂げたのは記憶に新しいところ。
しかし、思い返せば「日清のどん兵衛」において蕎麦(そば)×とろろ昆布の組み合わせは思い当たる節がなく、念のため冷凍食品やチルド商品も調べてみたところ「日清のどん兵衛 とろろ昆布うどん 関西だし 1人前」はヒットしたのですが、歴代どん兵衛の中に「とろろ昆布うどん」は存在しません。
同時発売品の「梅わかめうどん」には「年明けうどん」で定番となっている個包装の “梅干” を、片や「とろろ昆布そば」には2022-23年版の「年明けうどん」で満を持す復活を遂げた “とろろ昆布” で個性を付けていることから、余剰資材の処理が目的と捉えられなくもないけれど、それならそれでSDGs(持続可能な開発目標)の観点から高く評価できる施策。
日清食品の公式ウェブサイトに製品情報は掲載されていませんが、イオンリテールやマックスバリュ、ウエルシア薬局など、コンビニのミニストップを除くイオングループ各店での取り扱いは確認済み。もちろん売ってない場合もあるかとは思いますけど、普段から常時「あっさりおだしがおいしいどん兵衛」を販売している業態・店舗ブランドであれば、さほどエンカウント率は低くないでしょう。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れ「粉末スープ」と「かやく(とろろ昆布)」の計2種で、とろろ昆布の小袋は「日清のおめでどん兵衛 年明けうどん」(2022年12月19日発売品)と完全に同じデザイン。実は待望の復活を機に “とろろ昆布シートの形状が変わった” ので、それも完全に一致するようであれば、やはり——。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。ちょっと画像では分かりにくいのですが、中央に凹み(たまごポケット)があるため、使用している金属枠は「日清のどん兵衛 天ぷらそば」と同じなのでしょう。しかし、麺の重量は「日清のどん兵衛 天ぷらそば」(めん72g)対比15g少ない量で、原材料の構成も同じではありません。
メーカー希望小売価格は公表されていませんが、ウエルシアでの販売価格は98円(税込105.84円)だったので、おそらくイオングループ各店で共通の設定と思われます。どん兵衛の販売価格は店舗によって区々ですが、よほどのセール期間でもない限り、税込105円で入手することは難しいため、コストパフォーマンスの高さに期待したいところ。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のあっさりおだしがおいしいどん兵衛 とろろ昆布そば 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:68g(めん57g) 商品コード:4902105281277(JAN) |
発売日:2023年3月上旬 実食日:2023年3月19日(日) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア薬局 小売価格:98円(税別) 購入価格:105円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:340ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ)、スープ(糖類、食塩、かつおぶし調味料、粉末しょうゆ、魚粉、オニオン調味料、ねぎ、たん白加水分解物、デキストリン、香辛料)、かやく(とろろこんぶ、かまぼこ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、カラメル色素、炭酸Ca、香料、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、チャ抽出物、ビタミンB1、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部に小麦・そば・乳成分・さば・大豆を含む)※とろろ昆布に昆布の小欠が混入している場合がありますが、品質には問題ありません。 |
実食開始
別添の小袋は2つとも先入れで、ねぎ入りの粉末スープは香りの主張が強く、淡さを売りにしていた「梅わかめうどん」とは完全に別物。でもって “とろろ昆布の形状” なんですけど、以前の「年明けうどん」では四角いシート状だったのに、2022年12月発売品から丸いシート状に変わったので、ここまで一致すると「年明けうどん」に使われていた資材という認識で問題ないでしょう。
後入れの小袋は別添されていないため、ゆっくりと内側の線まで注ぎ、フタをして待つこと3分。時間になったらフタを剥がし、よく混ぜ合わせたら完成です。そういえばフタって全部剥がしちゃう派? それとも容器から完全には剥がし取らずに食べる派? などと急に興味深くw ——はい、それはさておき大きな天ぷらや梅干などは入っていませんが、とろろ昆布の量が多めなのは好印象。
香りも極端に安っぽいわけではなく、調理後のファーストインプレッションは悪くありません。繰り返すように販売価格は税込105円の商品なので、引き続き費用対効果にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(68g)あたり |
カロリー:312kcal たん白質:7.4g 脂 質:13.6g 炭水化物:40.0g 食塩相当量:4.9g (めん・かやく:1.6g) (スープ:3.3g) ビタミンB1:0.19mg ビタミンB2:0.21mg カルシウム:116mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:312kcal(めん・かやく:292kcal)(スープ:20kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おいおい税込105円のクオリティじゃねぇぞ‥‥
原材料名の構成から察するに、おそらく既存の「あっさりおだしがおいしいどん兵衛 揚げ玉そば」と同じ油揚げ麺だと思うのですが、2023年3月13日リニューアル以前よりも明らかに縮れが弱く、ほぼストレートといっても過言ではありません。それこそメーカー希望小売価格が214円(税別)の「天ぷらそば」に使われている、真っ直ぐな蕎麦と遜色ないほどに。
あっさりおだしが-・ではない「どん兵衛」の蕎麦には “かつおぶし粉末” や “糖類” を練り込んでいるのに対し、こちらではカットされているのですが、それを省いた際の原材料名は「どん兵衛」と完全に一致。それなりに配合を調整している可能性は無きにしも非ずではあるものの、適度なコシや歯切れ・喉越しに至るまで、少なくとも税込105円で販売されるカップ麺のクオリティではありません。
熱湯3分きちんと待っても部分的にサクッとしていたので、そこに「日清のどん兵衛」との差を感じたのですが、追加で1分ほどケアすれば戻りムラも解消。縮れの弱さも然る事乍ら、しなやかで上品な質感に、値段以上の満足感が得られました。麺の量は少なめですけど、実際そこまで気にならなかったです。
スープ
既存の「揚げ玉そば」と同じかな?
まだリニューアル後の「あっさりおだしがおいしいどん兵衛 揚げ玉そば」を実食していない状態でのレビューなので、断言できないところはあるものの、試しに「とろろ昆布そば」の原材料名と比較してみた結果、魚粉の内訳(かつお、そうだかつお、いわし)を省くと完全に一致。
同時発売品の「梅わかめうどん」は関西風(京風)の淡い味付けだったのに対し、こちらは関東風のキリッとした味わいで、商品名は “あっさりおだしがおいしい” となっていますが、出汁(だし)の濃さを筆頭に味気なさはありません。むしろ想像していた以上に濃くてビックリしたんですけど、醤油や食塩の攻撃性に物を言わせているわけではない、魚粉の濃さと甘みの兼ね合いがクセになる感じでした。
かやく
とろろ昆布単体は高く評価したいけど‥‥
粉末スープは関東風と触れたばかりですが、とろろ昆布を使った麺料理(うどん、そば)といえば関西のイメージが強く、とろろ昆布のポテンシャルを最大限に引き出すためには、やはり粉末スープも関西風のほうが‥‥などと関西人の私は思ってしまったんですけどw 好みの問題ですかね。ただ、全体的にトロミが増すことで、食べ応えアップに寄与。
かまぼこの枚数は、1枚だったり、2枚だったり、3枚だったり、個体差で変動すると思うので、運試し程度に数えてみてください。ちょっと物足りないと感じた方は、ここにフレッシュな刻みネギと揚げ玉ちょい足しアレンジで満足感が跳ね上がります。
総評
昨年末に発売された「日清のおめでどん兵衛 年明けうどん」の「梅干」と「とろろ昆布」をメイン具材に据えた(使い回した)商品ということで、まるか食品の常套手段(ペヤングやきそば用のソースを「ペヨング」に使って再販する的な)を思い出してしまったんですけどw それはさておき税込105円という販売価格を加味すれば、けっして悪い企画ではありません。
値段を気にせずに満足度の高さを評価するのであれば、もちろん既存の「どん兵衛」に軍配を上げることになりますけど、同時発売品の「梅わかめうどん」は関西風の淡い味付けで、片や「とろろ昆布そば」は濃いめの関東風と棲み分けを図っている、そこにも日清食品の実績とセンスを感じました。どちらもイオングループ限定ですけど、コスパ重視の方は要チェックです【author・taka :a(大石敬之)】