どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年5月11日(火)新発売、ファミリーマートのカップ麺「東京油組総本店 油そば たまごタレ付」の実食レビューです。
東京で話題の名店「東京油組総本店」監修のコンビニ限定カップ油そば “第4弾” は実店舗で人気の組み合わせ「スペシャルトッピングA」をイメージ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
東京油組総本店 油そば たまごタレ付
東京油組総本店(とうきょうあぶらぐみそうほんてん)とは、1983年(昭和58年)11月21日設立の株式会社サッポロ実業がフランチャイズ展開している油そば専門店で、2008年(平成20年)1月10日にオープンした東京都港区赤坂の1号店「赤坂見附組」を皮切りに、都内を中心に店舗を拡大。2021年5月現在の店舗数は、国内に36店舗、海外に3店舗を構える大所帯となっています(国内店舗「北千住組」は5月中旬オープン予定)。
今回の新商品「東京油組総本店 油そば たまごタレ付」は、即席めん業界最大手の日清食品株式会社と東京油組総本店の共同開発商品で、コンビニの中でもファミリーマートでしか買えない販路限定・数量限定のPB(プライベート)商品として企画。これまで2018年・2019年・2020年と3年連続で「東京油組総本店 油そば」を販売しているため、ご存知の方も多いのではないしょうか。
東京油組総本店監修のカップ麺「東京油組総本店 油そば」が初めて発売されたのは、まだサークルK・サンクスの店舗が存在していた2018年(平成30年)7月24日。当時の販売店は全国のファミリーマート並びにサークルK・サンクスの店舗が対象で、東京油組総本店の看板メニュー「油そば」を日清食品が商品化。
その初代からクオリティの高いノンフライ麺を採用していたのが特徴で、当時のカップ油そばといえばタレの味(しょうゆ)が濃い、塩気が強いなどの印象が強かったところ、かなりマイルドなタレを合わせていたのも個性的だったポイント。しかしながら油の量は容赦なく、すこしメリハリのなさが気になりました。
その続編として現れたのが2019年5月28日発売の二代目「東京油組総本店 油そば」で、商品名は初代から変わっておらず、クオリティの高いノンフライ麺も踏襲されていましたが、その質を下げることなく麺10%増量(従来の80gから90gに増量)を実現。さらにタレの構成を微調整することで、抑揚のなさを払拭し、このブログでは高評価の「★6」を記録。
2020年5月26日に発売された三代目「東京油組総本店 油そば」も麺量90gを踏襲しつつ、二代目と比較して若干ながらタレの酸味が強くなったように感じたものの、特に大幅なテコ入れは見られない(つまり改悪もない)再販だったので、引き続き高評価。そのため2021年も再販されるだろうとは思っていましたが、今回の「たまごタレ付」は “お店人気No.1トッピング再現” ということで、従来品にはなかった展開です。
「東京油組総本店」で提供されている「油そば」のトッピング(デフォルト)は、短冊切りのチャーシューに、メンマ、ネギ、刻み海苔とシンプルな構成で、無料の「すりニンニク」と「柚子こしょう」のほか、有料の単品トッピング(チャーシュー、ねぎゴマ、半熟たまご、メンマ、白ねぎ、焼のり、キユーピーマヨネーズ、パルメザンチーズ、油組スペシャル=食べるラー油)で自由にカスタマイズできるのも人気の秘訣。
さらに人気の組み合わせとして「スペシャルトッピングA(ねぎゴマ+半熟たまご)」と「スペシャルトッピングB(チャーシュー×2枚+ねぎゴマ+半熟たまご)」が用意されており、今回の四代目「東京油組総本店 油そば」は “スペシャルトッピングA” をイメージした商品。そのうえでノンフライ麺やタレの特徴など、従来(初代〜三代目)の魅力は受け継がれているのかどうか、そういった部分にも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れの「特製液体だれ」「たまごタレ」「きざみのり&ごま」の合計4袋。特製液体だれの量は多く、お湯を注いでから待っている間にフタの上で温めなければいけないのですが、たまごタレは “温めないでください” となっているので、調理の際は留意してください。
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺(油揚げ麺=140~160℃の油で揚げた麺、ノンフライ麺=80℃前後の熱風で30分以上乾燥させた麺)で、湯戻し時間は前回の2020年5月発売品(三代目)と同じ熱湯5分。さらに光沢のある見た目や内容量(めん90g)など、いまのところ目立った変更点は見られません。
ちなみに2020年5月発売品のファミリーマート通常価格は239円(税込258円)だったのに対し、今回は250円(税込270円)ということで、税込あたり12円もの値上げが行われています。カップ麺としては高めの部類に入りますが、従来の商品にはなかった「ねぎゴマ+たまごダレ付」に進化しているため、価格を調整しないとトレードオフが生じるおそれがある、その事情を踏まえれば納得できない額の値上げではありません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:東京油組総本店 油そば たまごタレ付 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:142g(めん90g) 商品コード:4902105266083(JAN) |
発売日:2021年05月11日(火) 実食日:2021年05月11日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:270円(税込) 希望小売価格:250円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(特製液体だれ・かやく・たまごタレ・きざみのり&ごま) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、植物性たん白、チキンエキス、卵白)、たれ(豚脂、しょうゆ、卵黄ソース、醸造酢、糖類、香味調味料、香味油)、かやく(味付豚肉、ねぎ、味付メンマ)、ふりかけ(ごま、のり)/ 加工でん粉、かんすい、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、ソルビトール、香料、酒精、乳化剤、グリセリン、焼成Ca、カロチノイド色素、増粘剤(キサンタンガム)、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、香辛料抽出物、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、原材料名の表示は「味付豚肉、ねぎ、味付メンマ」と前回から変わっていませんが、ネギは大きめの斜め切り(フリーズドライ)からコストの低い輪切りネギ(エアドライ)に変更しています。さきほどファミリーマート通常価格の変更について触れましたが、具材のラインナップも調整せざるを得なかったようですね。
あとは熱湯を注いで5分間、待っている間に「特製液体だれ」の小袋を温めて、湯切りの後に加えたら「たまごタレ」と「きざみのり&ごま」をトッピングして出来上がり。たまごタレの小袋には “たまごタレを入れた後、「きざみのり&ごま」を最後にふりかけて-・” と記載してあったので、その順番も念のため注意しておきたいポイント。
ちなみにパッケージ(フタの上)を正面に見て「右」が “最初の開封口” となっており、左は熱湯を捨てるときに利用する湯切り口なので、間違えないように注意してください。それでは、引き続き歴代商品との違いに注目しつつ「めん」「液体だれ・たまごタレ」「かやく・きざみのり&ごま」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(142g)あたり |
カロリー:605kcal たん白質:9.4g 脂 質:29.7g 炭水化物:75.0g 食塩相当量:5.5g ビタミンB1:0.26mg ビタミンB2:0.34mg カルシウム:207mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく前回と同じノンフライ麺
東京油組総本店の実店舗で使われている麺は、サッポロ実業が有す1945年(昭和20年)創業の老舗製麺所・サッポロ製麺と共同開発したオーダーメイドの自家製麺で、麺が味を大きく左右する「油そば」の中核を担う存在。ちなみに実店舗では麺の量が選べるのですが、並盛り(160g)、大盛り(240g)、W盛り(320g)すべて同一価格となっており、そのパフォーマンスも自家製麺の為せる業。
それを再現しているノンフライ麺は、丸刃で切り出された平打ち麺で、ほとんど縮れのないストレート状。大豆食物繊維やチキンエキスを練り込んでいるのが日清食品のノンフライ麺らしく、さらに植物性たん白や卵粉を加えた構成は、前回のノンフライ麺とも共通するポイント。もちもちとした粘り気は控えめで、しかしながら食べ始めの強靭なコシは凄まじく、表面から中心部にかけてギュッと詰まった歯応えの強さが魅力的。
油で揚げた麺と違い、小麦本来の風味が楽しめるのもステータスで、アブラたっぷりのタレを相手に “クドさを感じにくい” のもポイント。次に解説するタレの中には大量のアブラが含まれているので、これが油揚げ麺だった場合(それはそれで美味しいと思うけど)この本格的な仕上がりと洗練さは実現できなかったと思います。ただ、すこしほぐれにくかったで、湯切りする前に “かるく箸で麺をほぐしてから” 湯切りしてみてください。
液体だれ・たまごタレ
従来の魅力はそのままに卵黄のコクで満足感UP!!
たまごタレ(卵黄ソース)を除く「特製液体だれ」の原材料は “豚脂、しょうゆ、醸造酢、糖類、香味調味料、香味油” とシンプルすぎるほどシンプルな構成で、実際の味わいも然り。しょうゆベースのタレよりもアブラの量が多く、それも動物油脂の豚脂(ラード)をベースにしているため、容赦なくコッテリとしているのですが、濃口醤油のキレと醸造酢の酸味で全体がピンボケしないように配慮。
前回のタレと比較して味が濃くなったように感じたのですが、あいかわらず “食塩は不使用” なので、やみくもに舌を刺してくるような塩気に対する不安はありません。この仕上がりであれば、前回・前々回の商品が好きだった方も同じように満足できるはず‥‥いや、それ以上の満足感を与えてくれるのが「たまごタレ」の存在。
日清食品の卵黄ソース(卵黄ペースト)には、だし醤油の風味や燻製の香りを添加したタイプなど、いくつかのパターンがあり、卵黄のコク以外の要素も備えているのがポイント。今回の「たまごタレ」は “だし醤油っぽい風味をプラスした” タイプだったので、卵黄を彷彿とさせるマイルドなコクはもちろん、膨よかな出汁(だし)の旨みが奥行きを広げつつ、味が薄くなることはない、むしろ “より濃厚な味わい” が楽しめました。
かやく・きざみのり&ごま
ごまのアクセントはニューフェイス
あいかわらず味付豚肉は安っぽいハムみたいなチャーシューチップで、メンマも多くはないけれど、後者は独特の風味が硬派なタレにベストマッチ。ネギは前述のように熱風乾燥の輪切りネギに変わってしまいましたが、フリーズドライ(凍結乾燥)の具材にはないシャキッとした歯触りがアクセントに効果的で、意外と悪くありません。
刻み海苔は前回と同様にタレを引き立て、初参加の煎り胡麻も芳ばしい風味と食感が心地よく、2つのアクセントが加わることで満足度が大幅にブースト。かなりガラッと印象が変わるので、たまごタレを加える前、たまごタレを加えた後、さらに刻み海苔&胡麻を振りかけて‥‥と、段階的に使えば味の変化が楽しめますし、これだけでも充分な量だと思います。ただ、ネギも「ふりかけ」だと嬉しかったかな。
総評
油揚げ麺と比較して大幅にカロリーが低いノンフライ麺を使用した商品にもかかわらず、カロリーは605kcalで、なおかつ脂質も29.7gと強烈な数値が表しているように、あっさり系の汁なしカップ麺ではありません。けれども初代〜三代目「油そば」と同じく洗練されたノンフライ麺に、強烈な量のアブラと絶妙な醤油・醸造酢のバランスは申し分なく、さらに “ネギごま+たまごタレ” で従来の商品と明確に差別化。
それに伴いファミリーマート通常価格も値上げされましたが、なんのこれしき。きちんと満足度もアップしていた仕上がりから、このクオリティで税込270円なら高くありません。今回も数量限定商品なので、従来の「東京油組総本店 油そば」が好きだった方はもちろん、油そばビギナーの方にもオススメしたい、本格的で高品質な一杯です【author・taka :a(大石敬之)】