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新潟Komachi監修で8年ぶりに “長岡系” 復活「日本うまいもん 新潟長岡生姜醤油ラーメン」を食べてみた結果‥‥

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年10月3日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん 日本うまいもん 新潟長岡生姜醤油ラーメン」の実食レビューです。

ラーメン特集に定評がある地元の人気メディア『新潟Komachi』監修により「日本うまいもん」の “長岡系” 8年ぶりに復活!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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日本うまいもん 新潟長岡生姜醤油ラーメン

日本うまいもんとは、全国的な知名度は低くとも地元では誰もが知っている “ご当地めん” にスポットを当てたブランドで、それを全国に発信することを目的に発足。2022年10月現在は「青森津軽煮干しラーメン 激にぼ」「青森味噌カレーミルクラーメン」「吉田のうどん」計3品の即席カップめんを通年販売の定番フレーバーに位置付け、ご当地めんブームの活性化に貢献しています。

越後長岡を代表する花火の妖精 “ナッちゃん” を起用

今回の新商品「日本うまいもん 新潟長岡生姜醤油ラーメン」は、新潟で高い支持を得ている地域密着型情報誌『新潟Komachi』監修のもと、新潟4大ラーメンに数えられる長岡市発祥の「生姜醤油ラーメン」を再現した一杯で、実は過去にも「日本うまいもん」から長岡市発祥の生姜醤油ラーメンを展開しているのですが、直近でも8年以上前の話——。

新潟4大ラーメンとは、新潟市・三吉屋発祥「あっさり醤油」、燕三条市・杭州飯店発祥「燕背脂」、西蒲区・こまどり発祥「濃厚味噌」、長岡市・青島食堂発祥「生姜醤油」から構成されるカテゴリーで、定義したのはラーメン評論家の石神秀幸(いしがみ ひでゆき)氏。そこに三条市・東京亭あるいは大黒亭を発祥とする「三条カレー」を加え、現在は “新潟5大ラーメン” として知られています。

その一角を担う生姜醤油(しょうがじょうゆ)ラーメンは、長岡系ラーメンや長岡流ショウガ醤油ラーメン、青島ラーメンとも呼ばれ、1963年(昭和38年)の創業以来、現在も営業を続けている「青島食堂 宮内駅前店」が元祖。動物系はゲンコツ(豚の大腿骨)を中心に、チャーシューの煮汁などを加えた濃口しょうゆベースのタレを合わせ、文字通り生姜のキレをキリッと効かせているのがポイント。

生姜の風味が利いたコクのある醤油スープを再現

細かな特徴は店の個性によって変わりますが、発祥の店とされる「青島食堂」では数日かけて熟成させた自家製の中太ストレート麺を使い、トッピングにはチャーシューをはじめ、ほうれん草、メンマ、ナルト、ネギ、海苔を使用するのが王道のスタイル。もともとは長岡市内で主流だった「支那そば」にルーツを持ち、豚の臭みを消すために生姜を入れ始め、現在の生姜醤油ラーメンが確立しました。

さて、先に “実は過去にも「日本うまいもん」から長岡市発祥の生姜醤油ラーメンを展開している” と触れたように、古くは2010年(平成22年)10月4日に「新潟長岡系生姜醤油ラーメン」を、直近だと2014年(平成26年)3月10日に「新潟生姜醤油ラーメン」を発売している東洋水産なのですが、見落とがなければ「日本うまいもん」の長岡系は過去に2回のみ。

2010年発売品と2014年発売品には、当時の東洋水産が誇るナチュラルウェーブ製法のノンフライ麺を合わせていたのに対し、2022年発売品には “生麺ゆでてうまいまま製法(特許 第5719064号)” の麺を搭載ということで、これは2015年(平成27年)10月5日発売の「マルちゃん正麺(せいめん)カップ」が打ち立てた金字塔。

生麺うまいまま製法(特許 第5153964号)とは違う

個人的にナチュラルウェーブ製法のノンフライ麺も大好きだったんですけど、それはさておき現 “生麺ゆでてうまいまま製法” は基礎クオリティが高く、しかしながらスープを選ぶ側面も備えているため、生姜の効き目も然る事乍ら、スープと麺が違和感なく噛み合っているのかどうか‥‥というのも評価する上で重要な要素になります。

開封

特製油は「トイ・ボックス」監修の一杯と同じデザイン

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」「特製油」「焼のり」の計4種。特製油の小袋は「トイ・ボックス 醤油ラーメン」(2022年7月11日発売品)で猛威を振るったオイル(植物油+鶏脂)と共通のデザインですが、こちらは鶏脂ではなく豚脂をメインにしているようなので、その存在感にも期待したいところ。

けっこう加水率が低そうなビジュアル

麺は油で揚げずに乾燥させた「生麺ゆでてうまいまま製法」の平打ち麺で、厳密にいうと “ノンフライ麺ではない” のですが、大きく分けるとノンフライ麺にカテゴライズされます。というのも通常のノンフライ麺では麺を蒸す工程が入るところ、こちらは文字通り麺を茹でてから乾燥させる特殊な技法を用いているため、それが理由。

というわけで、調理前から本格さに期待できる展開なのですが、メーカー希望小売価格は288円(税別)と強気な値段。販売店は全国の量販店や一般小売店が対象なので、特に販路が限定されているわけではないものの、2022年10月現在、コンビニで購入した場合の税込価格は311円、スーパーやドラッグストアでの販売価格も250円以上が相場になりそうです。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん 日本うまいもん 新潟長岡生姜醤油ラーメン
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)
内容量:123g(めん70g)
商品コード:4901990372688(JAN)
発売日:2022年10月03日(月)
実食日:2022年10月05日(水)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:スーパー
商品購入価格:267円(税込)
希望小売価格:288円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:450ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(液体スープ・特製油・かやく・焼のり)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、大豆食物繊維、植物油脂、乳糖)、添付調味料(ポークエキス、しょうゆ、植物油、豚脂、香味油脂、香辛料(しょうが、にんにく、こしょう)、砂糖、野菜エキス、酵母エキス)、かやく(焼豚、メンマ、なると、のり、ねぎ)/ 酒精、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、かんすい、炭酸カルシウム、レシチン、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、増粘多糖類、香料、香辛料抽出物、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

THE・中華そば的な構成

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、ほうれん草は入っていませんが、丸い焼豚を筆頭に、メンマ、ねぎ、そして1枚のナルトが雰囲気を盛り上げてくれるラインナップ。また焼き海苔が別添されているのも嬉しいポイントで、そちらは食べる直前にトッピングします。

調理後の雰囲気は悪くない

かやくを入れたら熱湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「液体スープ」と「特製油」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら「液体スープ」と「特製油」を加えて混ぜ合わせ、最後に「焼のり」を添えたら出来上がり。湯気に乗って漂う上品な生姜の香りも然る事乍ら、動物系の密度も丁寧で、調理後の印象は悪くありません。

しかし、前述のようにコンビニで購入した場合の税込価格は311円、スーパーやドラッグストアでの販売価格も平均250円を超えるであろう本格志向の商品なので、雰囲気の再現度も然る事乍ら、値段との釣り合いも意識しつつ「めん」「スープ」「かやく・のり」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(123g)あたり
カロリー:390kcal
たん白質:12.9g
脂  質:11.2g
炭水化物:59.4g
食塩相当量:6.6g
(めん・かやく:1.7g)
   (スープ:4.9g)
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.36mg
カルシウム:172mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:390kcal(めん・かやく:292kcal)(スープ:98kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

どっちかといえば煮干し系のスープに合わせたいタイプ

2.0

発売当初の「正麺カップ」で猛威を振るった “生麺ゆでてうまいまま製法” の麺は、現在よりも平均的に加水率が高く、箸で持ち上げた際のカップ麺とは思えない重量感には驚いたものですが、2021年9月6日に実施されたリニューアルで仕様を変更。従来よりも加水率を下げ、粘りよりも反発性を重視した麺組織に変わりました。

加水率は低め

それは「日本うまいもん 新潟長岡生姜醤油ラーメン」も例に漏れず、箸で持ち上げた際の感動的な重量感は鳴りを潜めてしまったのですが、従来よりも加水率を下げたことにより、スープの幅が広がったのは大きなメリット。今回は複数のパターンを保有している “生麺ゆでてうまいまま製法” の中でも比較的に加水率が低く、適度な反発性と内側から弾けるような歯切れのよさが印象に残ります。

しかし、あまりアシのある質感ではないため、後述するスープとの相性についてはベストといえないのが正直なところ。また源流の「青島食堂」然り、現地の長岡生姜醤油ラーメンに使われる麺は、やや加水率を高めに仕上げている店が多いため、単純にスープとの相性はもちろん、再現度の観点から見ても加水率の低さが引っ掛かりました。

スープ

ちょっと優等生すぎやしませんか?

2.5

まずは「液体スープ」だけの状態で味わってみたところ、ほんのり生姜のアクセントが漂ってくるのですが、キレを覚えるほどではなく、あくまでも上品に。たしかに生姜の存在は感じるものの、それを全面的に主張させているようなスープではありません。

動物系はクセのないポークエキスを中心に、焼豚ダレを彷彿とさせるコクは控えめで、液体しょうゆ特有のフレッシュな風味は嬉しい項目だった反面、もうちょっと生姜のキレは強めても‥‥というか、風味のベクトルが粉末なんですよ。たとえば粉末の生姜湯っぽいというか、そっち系の生姜風味。

多めのオイルは好印象

おろし生姜をメインにつかっていれば、もっと印象に残ったのに‥‥などと思いつつ、次に「特製油」を馴染ませてみたところ、豚脂による動物系のコクも然る事乍ら、香味野菜に由来する芳ばしい風味も印象的。ただ、それでも生姜のキレや臨場感に物足りなさを覚えたので、もっと個性を強調する感じのデフォルメを意識して振り切ったほうが伝わりやすかったのではないでしょうか。

かやく・のり

麺とスープの仕上がりを思うとレトルトが欲しかった

2.0

丸い焼豚は大口径カップの中においても目立つくらいに大判ですが、風味と食感は成型肉特有の人工的な項目が目立つタイプ。メンマは風味が強かったので、ルーツになっている「支那そば」を彷彿とさせるような、ノスタルジックさを深めることに寄与しているものの、サイズは端材みたいな個体ばかり。

ノスタルジックさでいえばナルトも欠かせない存在で、雰囲気を高めてくれているのですが、麺とスープが値段以上に本格的というわけではなかった分、欲を言えばレトルト調理品のメンマを入れてほしかった‥‥などと。ただ、焼き海苔の別添はいいですよ。

スープに沈めて味変に使おう

しっかりとスープに沈めてから麺を巻くようにして食べると、味変的に楽しめるだけでなく、スープで感じる物足りなさを幾分か満たしてくれるかと。ただ、おろし生姜の別添とかあると間違いなく印象は激変しますけどね。

総評

2.0

麺とスープの相性については好みの問題もあるかと思いますけど、もうすこし加水率を上げたほうが馴染む感じだったことに加え、やや加水率の高い麺を使っている専門店が多い現地の嗜好を踏まえると、今回の麺は違うのではないか‥‥というのが正直な意見。またスープについても生姜の存在感に物足りなさを覚えるなど、万人ウケを狙い過ぎて個性が伝わりにくい印象を抱きました。

麺については個人で改造する術が(ほとんど)ないので、どうしようもない項目になりますが、スープについてはチューブの生おろし生姜ちょい足しアレンジで雰囲気かなりアップすると思います【author・taka :a(大石敬之)】

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