どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年12月12日(月)新発売、明星食品のカップ麺「みかさ監修 ソース焼そば(六代目)」の実食レビューです。
行列の絶えない焼きそば専門店「みかさ」監修カップめんに進展開!? 2022年はシリーズ初の “たまごタレ付” にバージョンアップ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
みかさ監修 ソース焼そば 2022
みかさ(神保町やきそば威風みかさ)とは、1984年(昭和59年)に熊本県山鹿市で開業した粉もんの店「お好み焼 あたりや」にルーツを持ち、2013年(平成25年)12月から東京都千代田区神田神保町に総本店を置いている都内でも珍しい “やきそば専門店” で、毎日製麺している自家製生めんと濃厚なソースを特徴とし、あまりの人気から行列の絶えない名店として知られます。
今回の新商品「みかさ監修 ソース焼そば」は、やきそば専門店「みかさ」監修のもと、同店で人気を博す「神保町やきそば(ソース)」の味わいを再現した汁なしカップ麺で、メーカーは東京都渋谷区に本社を置く明星食品。みかさ監修カップめんシリーズ第9弾に該当する新作で、そのうち「ソース焼そば」の商品化は6度目になるのですが、これまでと大きく違うのは “たまごタレ付” という部分。
みかさ監修のカップ麺が初めて発売されたのは、現在を遡ること5年以上、2017年(平成29年)10月16日の話。第1弾は「ソース焼そば」からのスタートで、2018年10月8日・2019年10月7日と3年連続「ソース焼そば」をリリースしていたのですが、2020年4月13日にシリーズ初となる「塩焼そば」を展開し、バリエーションを強化。
続けて同年9月に「ソース焼そば」を、2021年2月8日に「塩焼そば」を、同年9月6日に「ソース焼そば」を、2022年3月21日に「塩焼そば」を‥‥といった具合に上半期と下半期で「ソース焼そば」と「塩焼そば」を交互にリリースしているのですが、たまごタレ付の「ソース焼そば」はコラボ第9弾にして初の試み。
ちょっと特殊な作り方(詳しくは後述)を推奨している濃厚Wソースと極太麺については第1弾から一貫して変わっていないようですが、あの「ソース焼そば」に “たまごタレ付” ‥‥間違いない!!(鼻息)というのも「みかさ監修 ソースやきそば」は、このブログで超絶高評価となる★8を叩き出した逸材なので、めちゃくちゃ期待しながらの開封です。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は “すべて後入れ” で、味の決め手となる「香味ソース」と「旨とろソース」に、その味わいを深める「たまごタレ」と「ふりかけ」の計4種。ソースの小袋は “みかさ専用” の特注デザインで、力の入れ様が伝わってきます。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は第1弾から変わらず5分となっているのですが、それと比較して若干ながら細くなっています。ただ、即席カップめん業界は日進月歩の世界。さまざまなバリエーションの麺を保有している明星食品も例に漏れず、常に進化を続けているため、ここも注目したいポイント。
ちなみに今年3月21日に発売された「塩焼そば」のメーカー希望小売価格は230円(税別)でしたが、今回の「ソース焼そば」は278円(税別)ということで、値上げ率は20%以上。2022年6月1日出荷分からの価格改定により、明星食品は自社の即席袋めん・即席カップめん・即席カップスープの製品価格を6〜12%アップしているのですが、それ以上の値上げなので、それも意識しながらレビューします。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:みかさ監修 ソース焼そば 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:172g(めん130g) 商品コード:4902881454605(JAN) |
発売日:2022年12月12日(月) 実食日:2022年12月17日(土) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア 小売価格:278円(税別) 購入価格:278円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:770ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(香味ソース・旨とろソース・たまごタレ・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、でん粉、香辛料、卵粉、香味調味料)、ソース(ソース、糖類、豚脂、卵黄ソース、食塩、デミグラスソース、しょうゆ、ソース加工品、香味油、カレー粉、醸造酢)、かやく(キャベツ、チャーシュー)、ふりかけ(アオサ、混合削りぶし(かつおのふし、いわしの煮干し、さばのふし)、香辛料、紅しょうが)/ 加工デンプン、カラメル色素、炭酸カルシウム、調味料(アミノ酸等)、かんすい、増粘剤(増粘多糖類、加工デンプン)、香料、酸味料、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、pH調整剤、炭酸マグネシウム、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・いか・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・もも・りんごを含む)※本品製造設備では、かにを含む製品を生産しています。原材料のアオサは、えび・かにが混ざる漁法で採取しています。 |
実食開始
かやくは最初から容器の中に入っている状態で、カップ焼きそばといえばのキャベツに、チップ状のチャーシューとシンプルなラインナップ。めん130gの大盛り製品ということもあり、やや具材のボリューム感は控えめにおもえますが、Wソース+たまごタレ+ふりかけの別添を思えば納得できなくもない部分。——で、ここからが重要なポイント。
別添の小袋は “すべて後入れ” なので、4つの小袋を取り出してから熱湯を注ぎ、フタの上で「香味ソース」「旨とろソース」の小袋を温めながら待つこと5分(この際 “たまごタレは温めない” )。時間になったら湯切りし「香味ソース」を全体に混ぜ合わせ「旨とろソース」と「ふりかけ」をかけた後、仕上げに「たまごタレ」をかけて “混ぜずに” お召し上がりください。
これは外装フィルムやフタ上の調理方法にも書かれている公式推奨の作り方なので、ちょっと面倒でも必ず守ってください。というわけで、引き続き費用対効果的な部分も意識しつつ「めん」「香味ソース・旨とろソース」「かやく・ふりかけ・たまごタレ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(172g)あたり |
カロリー:765kcal たん白質:10.3g 脂 質:32.6g 炭水化物:107.6g 食塩相当量:6.6g ビタミンB1:1.24mg ビタミンB2:0.34mg カルシウム:198mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
安心と信頼の極太麺
第1弾〜第3弾の「ソース焼そば」では “むっちり” とした粘りの強さを最重要視していたのに対し、2020年4月発売の「塩焼そば」以降、可能な限り気泡を外に押し出した感じというか、中心部にかけてギュッと詰まっているような力強い食感を打ち出すようになり、それは今回の六代目「ソース焼そば」も例に漏れず。
店舗の自家製生めん(手ごねちぢれ麺)は、北海道産小麦を100%使用した多加水麺で、2日間じっくりと熟成させてから茹で上げるのも特徴的なポイント。それと比較して油揚げ麺の限界を感じる部分はありますが、油揚げ麺だからこそのジャンクな芳ばしさが不躾に幅を利かせることはなく、むしろ調理感に寄与しているといっても過言ではないくらい。
また後述するソースと油揚げ麺ならではの甘さが好相性で、まったくネガティブではありません。明星食品はノンフライ麺に強いので、それに切り替えることも難しくないと思うのですが、あえて油揚げ麺を採用しているのでしょう。もちろんノンフライ麺で食べてみたい気持ちもありますけど、結果的に油揚げ麺だからこその魅力を再認識することになるかもしれません。
香味ソース・旨とろソース
液体ソース×液体ソースは「みかさ」監修ならでは
全体に馴染ませる「香味ソース」は、果物に由来するフルーティな甘味に、野菜の旨みが溶け込んだコク、それとは対を成す強めの酸味とカレー粉を彷彿とさせるスパイシーさも印象的で、味わいとしては濃厚でありながらもシャープなタイプ。この “ほんのりカレーっぽい” というのは、初代「ソース焼そば」から継承されている特徴で、これだけでも大盛りの麺を持て余すことなく完食できそうです。
しかし、もうひとつの「旨とろソース」も忘れてはいけません。こちらは香味ソースよりも高粘度で甘さが強く、キャベツや香味野菜などを鉄板で炒めたような、全体の調理感を高めることに寄与している芳ばしさも見どころ。また混ぜないことを推奨しているため、味がダイレクトに伝わってくるのも大きな魅力。
けっこう濃いめの味に仕上がりますが、ぐわっと旨みが濃い感じなので、闇雲に塩気が強いわけではありません。初代から少しずつマイナーチェンジを繰り返しつつ、けっして初心は忘れていないため、あいかわらずファンの期待を裏切らない仕上がりだなと、あらためて感激しました。
かやく・ふりかけ
たまごタレで従来よりもワンランク上の味わいに
かやくのキャベツとチャーシューは特筆して高級なタイプではなく、量も多いとはいえないけれど、みずみずしくて甘みの強いキャベツは濃厚ソースと相性抜群で、チップ状のチャーシューも適度に肉っぽさが楽しめるタイプ。最近の即席カップめん業界といえば大豆たん白加工品(フェイクミート)が横行していますが、それを使わなかったのも評価できるところ。
ふりかけも量が多いわけではないのですが、3種の混合削り節(かつお節、いわし煮干し、さば節)に、アオサと紅生姜の組み合わせで、それとは別にスパイシーな香辛料を使っているのも見所。少量でも効果は覿面で、全体の臨場感が大幅にアップします。
そしてニューフェイスの「たまごタレ」は、だし醤油っぽい風味などは添加されていない、卵黄のコクを真っ直ぐ演出してくれるペーストで、この部分が口に飛び込んでくると驚くほどにマイルド。もしも「一平ちゃん夜店の焼そば」よろしく特製マヨ(からしマヨネーズ)を別添していた場合「みかさ」監修の魅力を邪魔しかねないというか、逆に平凡で在り来たりな感じになっていたかもしれません。
それを防ぐために、メーカー希望小売価格が大幅に上がることになったとしても「たまごタレ」を選択したのであれば、正しく英断だと思います。
総評
というわけで、2022年6月の価格改定以上に思い切った値上げを実施していましたが、麺と濃厚Wソースの満足度を据え置いたまま「たまごタレ」で新たな価値を生み出している、まさに順当な進化といっても過言ではありません。前述のようにマヨネーズを別添しなかったのも正解で、値段以上の満足感が得られました。
2022年12月現在、コンビニで購入した場合の税込価格は300円になりますが、税込300円オーバーのカップ麺も珍しくない昨今。むしろコンビニで税込300円なら安いとさえ感じる仕上がりから、多くの方にオススメしたい一杯なので、初見の方も積極的に試してみてください【author・taka :a(大石敬之)】