どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年1月21日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん あんかけきつねうどん」の実食レビューです。
マルちゃんの和風どんぶりカップ麺シリーズから寒い季節に嬉しいカップうどんが新登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
マルちゃん あんかけきつねうどん
「和風丼カップ麺シリーズ」とは、東洋水産(マルちゃん)の専売特許と言っても過言ではない “色分けカップ麺” の総称で、「赤いきつねうどん」や「緑のたぬき天そば」「黒い豚カレーうどん」「白い力うどん」などが所属しているのですが、季節に合わせた変わり種の和風カップ麺も定期的にリリースされています。
今回の新商品「あんかけきつねうどん」の発売に合わせ、レギュラー商品「紺のきつねそば」がリニューアル発売されたのですが、これまで「東向け」「西向け」と東西で味が分かれていたのに対し、東洋水産のコーポレートサイトを確認してみたところ、製品情報が削除されていました(2019年1月24日現在)。
そして新しく現在掲載中の製品情報(紺のきつねうどん)は販売エリアが「全国」となっていたので、どうやら今回のリニューアルより東西で分けられていた味を全国で統一したようです。さて、新商品の「あんかけきつねうどん」は読んで字の如く “餡掛け風のきつねうどん” だと思うのですが、ちょっと新鮮味を感じますよね。
「きつねうどん」とは‥‥これに関しての詳しい説明は不要かと思いますが(笑)、大阪で生まれて全国に広がった定番のうどんメニューです。地域による差があるかもしれませんけど、私の住む関西の兵庫県では、きつねうどんを餡掛けにする文化はありません。餡掛けにするなら鶏ひき肉を使い、生姜をガツンと効かせます。
また(ちょっとややこしいんですけど)、刻んだ油揚げを使い、生姜を効かせた餡掛けうどんを京都では「たぬき」というのですが、一枚揚げを使った「きつねうどん」を餡掛けにする、というのは人生で初めての経験かも。一見すると普通にありそうなメニューなんですけど、まさに “ありそうでなかった” うどんかもしれません。
フタの開け口には “生姜を利かせたとろみあんかけつゆ” とあるので、「いっそのこと油揚げを刻んで『たぬき』にしてくれw」などと思ってしまったりもしたのですが、それはさておき同社の「きつねうどん」といえばロングセラーブランド「赤いきつねうどん」を真っ先に思い浮かべられた方も多いでしょう。
「赤いきつねうどん」は北海道、東日本、関西、西日本と4種類の味に分けられているのですが、今回の「あんかけきつねうどん」は全国共通の味となっています。実食前の現在、どちらかというと関西風に仕上がっていると想像しているのですが、果たしてどうでしょうか。
開封
小袋の構成は、ちょっと量が多めの「粉末スープ」と仕上げのタレ(だし醤油)っぽい雰囲気の「液体スープ」で、合計2種類の小袋が別添されています。粉末スープは先入れ、液体スープは後入れとなっているので、調理の際は留意いたしましょう。どうやら先入れの粉末スープに “とろみ成分” が含まれているようですね。
容器の中には事前に大きな油揚げ(きつね)、かまぼこ、油揚げうどんが入っているお馴染みの構成で、開封した瞬間から甘辛い油揚げの香りが漂ってくる、段階のイメージは「赤いきつねうどん」と大差ありません(たまごは入っていませんが)。油揚げの味付けも東西で違っていて、西は甘口、東は醤油ちょっと強めで甘辛く仕上げてあります。
東洋水産の変わり種(期間限定)のカップ麺は、グループ会社の「株式会社酒悦(しゅえつ)」房総工場で製造されていることも多いのですが、製造所は群馬県館林市赤生田本町にある自社工場(関東工場:製造所固有記号「M1」)となっていました。さて、とろみは「あんかけ」らしく強いのか、溶け残りがないように気をつけて調理していきましょう。
製品情報・購入価格
製品名:マルちゃん あんかけきつねうどん 販売者:東洋水産 製造所:関東工場(製造所固有記号[M1]) 内容量:94g(めん66g) 発売日:2019年01月21日(月) 実食日:2019年01月24日(木) JANコード:4901990362313 希望小売価格:180円(税抜) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:どんぶり型レギュラーサイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:350ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(粉末スープ・液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、乾燥酵母、卵白)、かやく(味付油揚げ、かまぼこ)、添付調味料(砂糖、でん粉、食塩、しょうゆ、粉末かつおぶし、こんぶエキス、香辛料、たん白加水分解物、ねぎ、植物油)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、酒精、レシチン、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、カロチン色素、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・ゼラチンを含む) |
【アレルギー表示】小麦・卵・乳成分・大豆・ゼラチン |
実食開始
先入れの粉末スープは “麺の上にあけ” と書いてあったので、可能な限り油揚げを奥に追いやり、手前にある麺の上に開封しました。いつも油揚げの上にバサッと入れていたのですが、どうやら麺の上に――というのが正しい作り方みたいです。そんなに大した問題ではないと思いますけど、今回は餡掛けがテーマなので、念のために意識しておいたほうがいいかもしれません。
粉末スープを開封した瞬間から生姜の香りがフワッ‥と上がってきて、けっこういい感じの雰囲気ですよ。ちなみに容器側面にある製品情報欄下にも “粉末スープにはトロミ成分が入っておりますので――” と注意書きがあるように、できるだけ粉末スープを狙いながら熱湯を注ぎましょう。
さて、とろみ成分の溶け残りがないように、よくかき混ぜなければいけないのですが、ちょっと大きな油揚げが邪魔ですねコレ‥w かなり混ぜにくかったので、いったん容器の外(フタを剥がして裏返したところなど)に油揚げを避難させてから混ぜると混ぜやすかったです。液体スープに生姜は含まれておらず、だし醤油っぽい成分ですね。
それでは、実際に食べてみましょう。油揚げを退けてから1分以上かき混ぜ、それから液体スープを入れて1分ちょっと混ぜ続けたのですが、どんどんトロミが強くなったので、面倒でも徹底的に混ぜたほうがいいと思います。粉末スープは意外と全体に馴染みやすいというか、特定の部分がダマになる‥などのトラブルはありませんでした。
1食(94g)当たり
カロリー:396kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) エネルギー:396kcal(めん・かやく:348kcal)(スープ:48kcal) |
めん
コシと弾力のある、なめらかな太めのうどん。
(出典:東洋水産「ニュースリリース」)
原材料名は「赤いきつねうどん」と同じですし、体感的にも大幅な差はありません。つゆが餡掛け=保温性能が高い+大きな油揚げでフタされているので、かなりアツアツ温度が持続されることに‥と思いきや、念入りに混ぜすぎたか程よい適温をキープ(笑)。此れと言って特別に伸びるのが早いとか、そういうこともなかったです(※調理時間による差はあるかも)。
麺の重量は「赤いきつねうどん」(74g)と比較して少なめの66gとなっているのですが、この66gというのは和風カップ麺うどん部門の変わり種で平均的な数値ですね。不思議なことに「日清のどん兵衛」も同じ仕様となっているので(たとえばカレーうどん系は定番品でも66gなど)、もしかすると規格サイズなのかもしれません。
いわゆる10分どん兵衛できるような耐久力はないので、それと比較して柔らかめの食感になるのですが、餡掛けという題材を思うと柔らかめの食感もオツですね。これに関しては人それぞれ好みがあるかと思いますが、先進的な「日清のどん兵衛」にも、またレトロで伝統的な「赤いきつね」にも特有の魅力があり、どちらも捨てがたいなと思っています。
つゆ
昆布と鰹のだしをベースに生姜を利かせたとろみのあるあんかけ風和風つゆ。
(出典:東洋水産「ニュースリリース」)
まず最も目立っていたのは砂糖の甘みで、嫌味な甘さではなかったんですけど、全体で見るとノッペリしているというか、ちょっと味の輪郭がボヤけているような嫌いがありました。東か西かと聞かれたら西寄りのテイストで、醤油が控えめ甘さが強めという点においては個人的に好みではあったものの、出汁がマルちゃんにしては軽いかもしれません。
粉末かつおぶしや昆布エキスなどが含まれているのですが、ちょっと取って付けたような味でアレ? って。粉末スープの中に生姜が含まれていたので、たしかに生姜の香りは漂ってくるのですが、あくまでも粉末の限界を感じてしまいます。わりと冷めてからは塩気が立ってボンヤリとした印象は解消されたのですが、これについての感想に実用性はないでしょう。
とろみも比較的に強めですが、パッケージにあるシズル感満載のレンゲから寸止めショットを真似ようとトライしてみたものの、わりと早く流れて「あぁぁ〜‥‥‥」みたいなw とろみに対しての期待値は様々かと思いますが、個人的に餡掛け=つゆは知らず知らずのうちに麺を食べているだけでなくなっていた、くらいが基準なので、ちょっと物足りなかったです。
と、ここまで自分で読み返してみながらネガティブだなぁ‥と思ったのですがw ぜんぜん結果的にイマイチとかではないですよ。粉末スープ・液体スープのみだと頼りなさが否めなかったものの、甘辛い味付油揚げをジュワッと絞り、つゆ全体に味を行き渡らせてやると絶妙に美味しかったので、ぜひ実食の際は油揚げの甘辛い味付けを活用してください。
かやく
味付油揚げ、かまぼこ、ねぎ。
(出典:東洋水産「ニュースリリース」)
つゆの醤油が控えめだったので、その関係か味付油揚げは少し醤油を濃いめに感じたのですが、けっこうジュワッと後味が甘く、分類するなら比較的に関西寄りかもしれません。コンビニ限定の「2枚入り」みたいなパサつきもありませんし、なんだったら普段の赤いきつねよりもジューシーな食感に思えました。
もちろんサイズもレギュラー商品と大差なく(コンビニ限定の「2枚入り」はサイズが小さい)、絶妙な甘辛い味付けが優しい餡掛け風にマッチしていたし、当然ながら食べ応えは抜群。油揚げの甘辛い味付けがあったからこそ全体の旨味も濃くなっていたのですが、その引き換え的に並行する混ぜにくさを解消するため、いったん外に逃がしてやる工程が必要になります。
そう考えると圧倒的に刻み揚げのほうが手間なく調理できると思うのですが、あんかけうどんに大きな一枚油揚げという提案には新鮮味を感じました。あとは粉末スープに仕込んである小さな乾燥ネギ、かまぼこも「赤いきつねうどん」と同じなので、そこから「たまご」を抜いた構成ですね。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
つゆの味が取って付けたような軽さというか、そこまで強烈に生姜が効いているわけでもなければボンヤリとした印象も気になってしまったんですけど、甘辛い味付油揚げをギューッと箸で挟んだり押したりして、つゆに旨味を行き渡らせるとベストバランスでした。とろみは及第点ですが、チューブの生おろし生姜とかあると安心かもしれません。
とりあえず今回のカップ麺を美味しく食べるポイントとして、液体スープを入れる前に油揚げを容器の外に逃がしてから徹底的にかき混ぜる、油揚げを容器の中に戻したら油揚げの味付けをつゆ全体に行き渡らせる、というのが要になってくるように思えました。実食の際は、ちょっと意識してみてください。