どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年12月31日(月)新発売のカップ麺、日清食品「行列のできる店のラーメン 真鯛鶏白湯」の実食レビューです。
最新トレンドの味! 魚介系×鶏白湯のWスープ第2弾として、国産真鯛に濃厚な鶏白湯の旨味が際立つ “贅沢こってり” スープの新作が登場しました。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
行列のできる店のラーメン 真鯛鶏白湯
日清食品「行列のできる店のラーメン」シリーズは、行列に並んででも食べたい人気店の味を再現した商品というのがコンセプトになるのですが、「○○監修」や「お店の人気メニューを再現!」など、お店の名前やモデルになっているラーメンについては特に明記されていません。
調べてみると東京・新橋の「麺処 銀笹」や以前にカップラーメン化された錦糸町の「真鯛らーめん 麺魚」など、2016年〜2017年を皮切りに鯛だし系(鮮魚系)のラーメンがジワジワと流行っているようで、その中でも真鯛から取った出汁(だし)と鶏白湯を掛け合わせたWスープが最新トレンドの味なんだとか。
「麺魚」のメニューにある「濃厚真鯛らーめん」は、鯛9:鶏1のWスープ。またラーメン激戦区・池袋の中でもトップクラスとの評判で、ミシュランガイド東京でも2年連続ビブグルマンに格付けされている東京・池袋の行列店「麺処 篠はら」でも鯛出汁×鶏白湯の「特製 鯛白湯そば」というメニューが提供されているようです。大阪にも何店舗か鯛だしスープを提供しているラーメン店がありますし、実際けっこう耳にする機会が多くなってきたテーマですね。
前述したように有名店監修などの旨は記載されていませんが、今回のカップ麺にはスープに国産真鯛エキスを100%使用しているらしく、フタ上のイメージ写真でも普段より焼き目の強い肉具材や大振りにカットされた柚子皮やネギが目立ち、シンプルながらに高級感のあるデザインが採用されています。
冒頭にて「魚介系×鶏白湯のWスープ第2弾」と書きましたが、2018年8月20日(月)に発売された「行列のできる店のラーメン 海老鶏白湯」の続編にあたるらしく、前回はラーメンの二大トレンドとして注目されている「海老」と「鶏白湯」を融合させた一杯で、何と言ってもスープが絶品でした。
しかし、同シリーズの通年商品(レギュラー商品)として販売されている「行列のできる店のラーメン 和歌山」がリニューアルされた時(2018年3月26日)、ノンフライ麺の配合工程が見直されたのですが、それ以来なぜか麺の戻りが悪くなってしまったんですよね‥‥それも、笑えないくらい戻らない(※実は14回くらい買い直して検証したんですけど、すべて同じ状態でした)。
「海老鶏白湯」ではスープの美味しさに感激して高評価を付けましたが、今回はノンフライ麺の仕上がりも少し厳しめにチェックしながら値段も加味してカップ麺としての総合力を判定します。それでは、開封して中身を確認してみましょう。
カップ麺を開封
別添の小袋は「液体スープ」「粉末スープ」「かやく」の合計3袋構成で、粉末スープ・かやくは先入れです。先ほどノンフライ麺に対する懸念を挙げましたが、これ粉末スープを先入れしても大丈夫なんですかね? いや、大丈夫もなにも先入れして確かめますけど、同シリーズの「和歌山」では先入れの粉末スープを後入れしてもダメでした。
ちなみにフタの裏には、「日清謹製」「行列のできる店のラーメン 和歌山もぜひご賞味ください」という宣伝があります。前に聞いた話なんですけど、この「行列のできる店のラーメン」シリーズは和歌山のラーメンを忠実に再現するべく発足したシリーズらしいですよ。
麺はノンフライ麺で色は白っぽく、かなり光沢のある見た目が特徴となっています。すでに怪しい雰囲気‥w ところで今回のカップ麺「行列のできる店のラーメン 真鯛鶏白湯」は大晦日の日にリリースされたんですけど、行きつけのスーパーでは正月用品が優先され、どこにも売ってない状態でした。というわけで致し方なく、定価購入必至のコンビニ(ファミリーマート)で捕獲。
おそらく一般的なスーパーマーケットであれば税込300円以内に収まると思うのですが、コンビニで買うと税込311円のハイエンド商品に位置する高級カップラーメンです。
製品情報・購入価格
製品名:行列のできる店のラーメン 真鯛鶏白湯 製造者:日清食品 製造所:関東工場(製造所固有記号[A]) 内容量:110g(めん70g) 発売日:2018年12月31日(月) 実食日:2019年01月02日(水) JANコード:4902105245866 希望小売価格:290円(税別) 発売地域:全国(全チャネル販売) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:3袋(粉末スープ・かやく・液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉、食塩、植物油脂、チキンエキス、しょうゆ、卵粉、大豆食物繊維)、スープ(豚脂、しょうゆ、ポークエキス、チキンエキス、糖類、真鯛エキス、食塩、クリーミングパウダー、チキン調味料、香辛料、植物油脂)、かやく(味付鶏肉、ねぎ、ゆず皮)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、増粘多糖類、酒精、かんすい、炭酸Ca、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
【アレルギー表示】小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆 |
実食開始
さて、言われるがままに粉末スープを開封しましたが、魚臭ッ! とか鶏臭ッ! みたいな癖は皆無に等しく、鼻腔に届いたのはホワイトペッパーに粒子の細かいブラックペッパーなど、胡椒(コショウ)系の香りだけだったので、真鯛出汁と鶏白湯は液体スープに凝縮されているようです。
かやくの小袋も先入れですが、液体スープを先に入れると麺が戻らないので(そうじゃなくても心配なのに‥)、必ず熱湯を注いでから4分後にノンフライ麺をほぐし、きちんと粉末スープを溶かしてから投入してください。小袋にもアドバイスが記載されているのですが、液体スープの小袋は待っている間にフタの上で温めましょう。
で、液体スープを投入した瞬間‥すごいですよ。生臭いわけではないんですけど、いい意味で鯛クサイ。たとえばフレーク状の鯛ほぐし身とか炊きたての鯛めしとか、とにかく身の旨味を凝縮しているような香りで、なおかつ少し炙ったように芳ばしい‥早くも香りからして強烈な濃度が伝わってきます。あ、事前の粉末スープにはトロミ成分(それも、かなり強力なやつ)が含まれていたので、念入りに混ぜてから液体スープを投入してください。(推奨混ぜ時間:最短30秒以上)
さて、完成です。パッケージと違うぞーw ちなみに具材は全力でかき集めているのですが、写真に収まっている分で全部です。ゆずは小さい、ネギも言うほど多くない、鶏肉も特別な感じには見えない‥‥でも心配していた麺のほぐれにくさは気にならず、熱湯4分でスムーズにほぐれました。ここがイチバンの不安だったんですけど、しっかり “ノンフライ麺は改良されていた” ので、それについては安心していただいて結構です。
ちなみに先ほどファミリーマートで購入したと書きましたが、その後にローソンやセブンイレブン、ミニストップなどのコンビニも覗いてみたところ、私の行動圏内(兵庫県)ではファミリーマートでしか売ってる店がありませんでした。別にファミマ限定とかではないと思うのですが、もしかするとコンビニでは営業の関係でファミリーマートが積極的に取り扱っているのかもしれません。それでは、実際に食べてみましょう。
1食(110g)当たり
カロリー:393kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:393kcal(めん・かやく:286kcal)(スープ:107kcal) |
めん
しなやかでコシのある中細ストレート麺。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
熱湯4分(追加待機なし)で抵抗なくほぐれたので、これはと思い実際に食べてみると同ブランドの「和歌山」やシリーズ前回の「海老鶏白湯」のノンフライ麺とは別物で、4分待って粉末スープを溶かす(とろみが確認できるまで念入りに)、液体スープを馴染ませる(だいたい計5分前後)‥で、ばっちり食べ頃です。
しなやかな質感が印象的で、少し中心に芯を残すような食べ始めの適度な硬さも程よく、またエッジの効いた角刃の口当たりで濃厚なスープに負けない存在感を放っています。しかし、麺自体の存在感は寄り添い型の姿勢にあって、かなりスープのリフト性能が高く、やや麺がスープに押され気味ではあったものの、孤立することも完全に埋没することもありません。
一部の端っこ(二箇所ほど)は写真のように結束していたのですが、この部分も特に硬くて食べにくいということもなく、きちんと熱湯4分でも大丈夫なように改良されていました。繊細な小麦の風味に少し加水率が低くて歯切れの良い低加水食感が食べやすく、でも麺量70gで少ないとは思わなかったし、きちんと値段相応のクオリティと存在感をキープしながら主役のスープを立てるバランスは印象がよかったです。
スープ
国産真鯛エキス100%使用のコク深い旨みと香ばしい風味が凝縮した真鯛スープに、濃厚な鶏白湯を合わせた “贅沢こってり” なWスープ。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
鶏白湯といっても鶏の癖は見られず、むしろ豚脂やポークエキスのほうがチキン系の原材料よりも含有量が多くなっているのですが、とんこつスープとは面持ちが違いますし、何と言っても体感的に先行するのは真鯛エキスの旨味。それも骨から取った出汁というよりも、身の旨味を凝縮しているようなテイストなんです。
中骨を長時間炊き出したような少し生臭いくらいのスープを想像していたんですけど、味は液体スープを開封した時の香りそのままというか、たとえば鯛のほぐし身をふんだんに使ったフレーク系(半生タイプ)のふりかけ? と言ったらチープに聞こえるかもしれませんがw とりあえず生臭いスープではありません。
もちろん一見して明白に鯛なので、そもそも魚が苦手な方にはオススメできませんが、身の旨味を凝縮したような淡白な味覚とは掛け離れている濃厚な旨味、それも焼き身や少しアラを焦がしたような芳ばしさも並行します。鶏白湯とは少し違うけど、動物系の旨味も重心が低いので、ぽってりとした高粘度スープも不自然ではありません。かなり甘味も強くて驚いたのですが、それも鯛の甘味と思える濃度の高さは記憶に残るレベルで、さすが国産真鯛エキス100%は伊達じゃないと感じさせてくれました。
かやく
炭焼きチキン、ネギ、ゆず角切り。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
コンビニ限定商品ではありませんが、希望小売価格は税別290円の高級カップラーメンなので、ちょうど正月シーズンにあわせてのリリースですし、ここは奮発してドドーンといつもの厚切焼豚を入れてほしかったところ‥ではあるものの、スープの濃度を思えば納得せざるを得ません。
パッケージでは濃いめの焼き目が付いていた炭焼チキンは「チキンラーメン」の変わり種や「カップヌードル しお」に入っている定番具材と大差なく、そんなにネギも多くありませんし、ゆずだって小さな欠片。たしかに角切りではあるのですが、どの具材もパッケージのイメージ写真は誇張に思えました。
しかし、ソフトな食感の鶏肉は素直に美味しく、これを食べることによってスープの印象が鶏白湯に傾く効果があり、ゆずも爽やかな柑橘系の風味が濃厚なスープに映え、小さいながらに効果的でした。というわけで結果的に印象は悪くなかったんですけど、パッケージの写真もうちょっと大人しくしないとギャップが大きいですよねコレw
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
【上出来! スープの真鯛が絶品】
値段のわりに具材が貧弱だったことにコストパフォーマンスの悪さを感じてしまった反面、不安だったノンフライ麺は見事に改良されていたし、ど濃厚な真鯛推しスープは実に高級感にあふれ、麺や具材よりもスープにウェイトを置いている方であれば、かなり満足度の高い一杯になると思います。それに‥‥
このスープは白ご飯との相性が激ヤバですよ!! 麺よりもスープが引き立ちます。なにも残ったスープに白飯ダイブさせる必要はありませんが、半ライス感覚で白ご飯片手に今回のカップ麺を食べてみてください。白ご飯とあわせることで濃いめのスープが程よく中和されるので、鯛の旨味や芳ばしさ、繊細な風味が麺を食べたりスープを直接飲んだりする時よりも際立ちます。
白ご飯と今回のスープをあわせた時の主観的な満足度を★の数で表すとするならば、もう余裕で★7ですね。まるで濃厚な鯛雑炊のような、しかしながら動物系の旨味でラーメンの締めでしか味わえないようなテイストだったので、この組み合わせを再び楽しむために高くても何個か買い置きしておきたいくらい、このカップ麺には白ご飯がマスト。満足度、跳ね上がります。とにかくスープの鯛が濃厚なので、鯛が好きなら試す価値大ですよ。