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カップヌードルの “ザラ濃い„ 新味「魚豚(ぎょとん)」の説得力がヤバすぎた

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2025年8月25日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル 魚豚」(236円+税)の実食レビューです。

まるで、つけ麺!? カプヌが本気で “またおま系„ を商品化「ザラザラ追い魚粉」で仕上げる “ザラ濃い味わい„ 鯖節×豚骨の濃厚Wスープ爆誕!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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カップヌードル 魚豚

カップヌードル(CUPNOODLE)とは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、日本の即席カップめん市場において圧倒的な占有率を誇っている日清食品のブランドで、発売50年目に世界累計販売500億食を突破したロングセラー。多種多様なバリエーションはもちろん、遊び心あふれるプロモーションも含め、唯一無二のポジションを確立しました。

クセ旨の新作は鯖節×豚骨の濃厚Wスープ

今回の新商品「カップヌードル 魚豚」は、つけ麺の王道として知られる “魚介豚骨„ の味わいをカップヌードル流にアレンジした一杯で、数量・期間限定ではなく「クセ旨」シリーズの新たなラインナップとして加入した期待の新味。鯖節と豚骨を使用した濃厚Wスープに、別添の「ザラザラ追い魚粉」を加えると、魚介の旨みやザラザラとした質感が際立ち “つけ麺を食べているかのような味わいが楽しめる„ とのこと。マジかよ日清。

あらためまして「クセ旨」シリーズとは、昨年から分類され始めた「カップヌードル」のカテゴリーで、その当初から「味噌」「欧風チーズカレー」「辛麺」「担担」「ねぎ塩」計5品が在籍。このページでレビューする「魚豚」は、同シリーズの “新たなラインアップとして„ と公式が発表しているため、第6の通年フレーバーに該当するようですが、実食前に触れておきたいのが「つけ麺」の王道として知られる魚介豚骨の歴史。

つけ麺における魚介豚骨の歴史は、現在を遡ること約25年、2000年(平成12年)10月に創業した埼玉県川越市の名店「頑者(がんじゃ)」に端を発し、鰹節をベースにブレンドした「魚粉」を “ひとつの具材„ として使い始め、それまでの常識を覆します。当時は斬新すぎた自家製極太麺×濃厚つけダレ×魚粉の組み合わせは、マニアの間で忽ち話題になり、その影響を受けた専門店が続々とオープン。

頑者の「つけめん」

2008年(平成20年)頃には都内を中心に本格的な濃厚豚骨魚介つけ麺ブームが到来し、それをメインに提供する専門店が乱立した結果、あっちにオープンした新店でも看板商品は濃厚豚骨魚介つけ麺、こっちの新店でも濃厚豚骨魚介つけ麺——。いつしかラヲタ(ラーメンオタク)の間で「またお前もその味か‥‥」などと揶揄されるようになり、冒頭でも触れた “またおま系„ というラーメン用語が生まれました。

かくして語源はポジティブじゃないんですけど、つけ麺を考案した山岸一雄(やまぎし かずお)氏の孫弟子にあたり、数々の栄光を掴んだ「中華蕎麦とみ田」代表・富田治(おさむ)氏をはじめ、濃厚魚介豚骨つけ麺の普及に大きく貢献した「つけめんTETSU(てつ)」や「六厘舎(ろくりんしゃ)」などの存在もあり、現在はひとつのジャンルとして確立しています。

そんな濃厚魚介豚骨つけ麺の味わいをカップヌードル流にアレンジしたのが「魚豚」ということで、鰹節ではなく鯖節を訴求しているところや豚骨の強さについてはもちろん、またおま系を彷彿とさせる粘度の高さと濃厚さも重要なポイント。このジャンルをイメージした即席カップめんは過去に数え切れないほどありましたが、筆者が把握している限り、カップヌードルの定番フレーバーとして商品化された前例はありません。

ザラザラ魚粉の実力や如何に——。

BIGシリーズだとスープの濃度をセーブしてくる傾向があるブランドですが、レギュラーサイズだと遠慮なく濃厚に仕上げてくれる印象が強いので、ちゃんと “クセになる旨さ„ なのかどうか、お手並み拝見と参りましょう。

開封

フタ上に「追い魚粉」を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、ザラザラ演出の決め手となる「追い魚粉」1パックのみで、魚粉の内訳は開示されておらず、原材料名にも “魚粉„ としか記載されていません。それ以外の成分を配合している可能性もありますが、これまでに見たこともないほど特殊な原材料は使用していない模様。

香りの掴みはバッチリ

かやくは “謎肉„ こと味付豚ミンチ、ネギ、玉ねぎ、赤唐辛子で、ネギと玉ねぎは見た感じFD(フリーズドライ)加工。いずれも新開発の具材ではないけれど、多種多様なカップヌードルの中でも珍しい取り合わせです。そして香り。魚介を中心に骨格が太く、この時点で濃厚さに期待できるファーストインプレッション。

メーカー希望小売価格は236円(税別)なので、レギュラーサイズのカップヌードルにおける標準的な値段。販売店はコンビニを中心に、スーパーマーケットやドラッグストア、ディスカウントストアなど、多くのルートが対象となっているため、どこにも売ってない‥‥! みたいな状況には陥りにくいと思います(もちろん地域にもよりますが)。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:カップヌードル 魚豚
製造者:日清食品株式会社
製造所:+A 関東工場(茨城県取手市清水667-1)
内容量:85g(めん60g)
商品コード:4902105289327(JAN)
発売日:2025年8月25日(月)
実食日:2025年8月27日(水)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:236円(税別)
購入価格:254.88円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型レギュラー
容器材質:紙
湯量目安:300ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(追い魚粉)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、香味調味料、ポーク調味料)、スープ(豚脂、糖類、魚粉、ポーク調味料、小麦粉、でん粉、クリーミングパウダー、食塩、粉末しょうゆ、にぼし調味料、チキン調味料、ガーリック調味料、酵母エキス)、かやく(味付豚ミンチ、ねぎ、たまねぎ、赤唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、カラメル色素、増粘多糖類、香料、炭酸Ca、酸味料、グリセリン脂肪酸エステル、かんすい、トレハロース、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、レシチン、チャ抽出物、シリコーン、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

約3mm幅の太麺を搭載

麺はカップヌードルらしい形状の油揚げ麺で、湯戻し時間も3分と標準的。たとえば「完全メシ」用に開発された大豆食物繊維入りのノンフライ麺など、なかには変わったパターンも存在しますが、同ブランドの油揚げ麺は大きく分けて約2mm幅の通常サイズと約3mm幅の太麺が存在し、今回は後者。原材料名の構成は既存の「味噌」や「担担」と完全に一致するため、それらと同じ油揚げ麺を適用しているのでしょう。

めっちゃいい香りヤバい

別添の「追い魚粉」は後入れなので、それを取ってから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。上記の画像は仕上げに「追い魚粉」をトッピングして混ぜずに撮影したものですが、調理方法には “追い魚粉を入れ、よくまぜてできあがり„ との記載があるため、小袋を投入した後、しっかりと混ぜ合わせてください。

というわけで、謎肉を筆頭にカップヌードルらしい佇まいではあるものの、かなり魚粉の香りが強く、同時に豚骨の存在感も拮抗する様は、なるほど “つけ麺„ を想起させる調理直後。はたして実際の味わいも香りのイメージを崩さない出来栄えなのか、ここから先は「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(85g)あたり
カロリー:417kcal
たん白質:10.2g
脂  質:21.3g
炭水化物:46.2g
食塩相当量:4.8g
(めん・かやく:2.3g)
   (スープ:2.5g)
ビタミンB1:0.19mg
ビタミンB2:0.23mg
カルシウム:175mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:417kcal(めん・かやく:335kcal)(スープ:82kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

最適解

5.0

つけ麺の専門店で提供される麺といえば、濃厚なスープ(つけ汁)に負けない極太麺のイメージが根強くありますけど、あくまでも今回の「魚豚」は「カップヌードル」の派生品。ブランド的には太麺の約3mm幅でも平均的に見て厚みはないため、つけ麺の印象からは程遠い形状です。ただ、これが「魚豚」のスープと相性ばっちり。

しっかりとスープを絡め取ってくれる麺

スープの特徴については次の項目で触れますが、もしも「カップヌードル」や「シーフードヌードル」などに使っている約2mm幅のパターンを採用していた場合、埋没していたであろうことは想像に難くありません。ぶっちゃけ約3mm幅の太麺でもスープに押され気味だったんですけど、おかげで「魚豚」の個性が際立ち、なおかつブランドのアイデンティティも守られている、とても前向きなバランス感。

ちなみに約3mm幅の太麺は、関東工場(茨城県取手市清水667-1)製造だと比較的に内部の気泡が大きく、加水率も低めで粗い印象。しかしながら関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1)製造の場合、つるみのある滑らかな口当たりやキメの細かさが目立っている、なかなかに興味深い差が生じているため、ふと思い出したら意識してみてください。

スープ

おいおいマジかよ‥‥

7.0

小袋の名称が “追い魚粉„ となっているように、土台のスープにも魚介が仕込まれているのですが、よくあるカツオが主体の魚介豚骨ではありません。それとは異なるサバ節の旨みとニボシのエキスが魚介の主軸を担い、まったりとクリーミーな味わいの豚骨と滑らかに調和している、追い魚粉を入れる前の段階からすでに完成形といっても過言ではないほどハイレベル。この味を崩すなんて勿体無い‥‥などと、惜しみながら別添の「追い魚粉」を加えてみた結果——。

少量でも効果覿面

いよいよカツオに傾倒するのかと思いきや、なんのこれしき魚介の表情は引き続きサバが強く、まったりとクリーミーな豚骨感も健在。むしろ魚介が明瞭になったことで豚骨の輪郭もクッキリと際立ち、丸みを帯びた旨みの中をスッとニボシが泳いでいる、こんなにも高水準なスープが「カップヌードル」のブランドで、しかも236円(税別)という標準の価格帯で楽しめるのかと。

また魚粉の粒子が極めて細かいので、ザラザラのアプローチについても実に上品。いわゆる削り粉のような筋はなく、出汁(だし)にはない摩擦を舌に生みながら、けっして悪目立ちすることはありません。とろみを強める小麦粉と増粘剤を併用してはいるものの、ネトネトしたテクスチャーは皆無に等しく、自然に炊き出し感を表現している点も含め、おもわず唸ってしまいました。

かやく

魚粉も具材と思えば上等

5.0

味付豚ミンチは「カップヌードル」で定番の謎肉なので、ジャンクさフルスロットルのアイテムになりますが、先述のスープに違和感なくフィット。FDネギも柔らかく、魚粉の上品な口当たりを邪魔しない存在感。玉ねぎは東洋水産、エースコックらが得意としている歯触りと風味が強いADタイプのほうが——などと、実食前は考えていたのですが、FDならではの繊細な甘みがアクセントに効果的。

唐辛子に関しては驚くほど目立っていなかったので、これを柚子皮に変えたら完璧だったんじゃないかと。そのように感じた節もありますが、別添の「追い魚粉」も一つの具材と解釈すると、充分に納得できるラインナップではあります。

総評

6.5

鯖節を魚介の主軸に据えた個性も然る事乍ら、まったりとした豚骨のコクも想像を超えた水準にあり、カップヌードルならではの油揚げ麺や謎肉も違和感なく調和。しかも通年販売の定番商品ですよ? 優秀、超優秀。

総評は★7にするかギリギリまで迷ったんですけど、彩り以外の効果が得られなかった赤唐辛子が柚子皮に置換されたら——。そのような希望を含め、上記に定めました。でもでも、これ本当に完成度高いです。限りなく★7に近い評価だと捉えてください。【author・taka :a(大石敬之)】

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