どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年7月31日(月)新発売、エースコックのカップ麺「CoCo壱番屋監修 スパイスの刺激 辛旨カレー焼そば」の実食レビューです。
とび辛スパイスで夏の暑さも吹き飛ぶ辛さ!? コクの黒、刺激の赤。湯切りタイプは “スパイスカレー” をイメージ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
CoCo壱番屋監修 スパイスの刺激 辛旨カレー焼そば
CoCo壱番屋(ここいちばんや)とは、愛知県一宮市に本社を置く壱番屋(Ichibanya Co., Ltd.)運営のカレー専門店で、愛称はココイチ。1978年(昭和53年)1月にオープンした1号店を皮切りに、破竹の勢いで勢力を広げ、後に『世界最大のカレー専門店チェーン』及び『一週間で最も多く一杯単位で販売されたカレー』のギネス世界記録を樹立するなど、たしかな実力で不動の地位を確立しています。
今回の新商品「CoCo壱番屋監修 スパイスの刺激 辛旨(からうま)カレー焼そば」は、ココイチ秘伝の “とび辛スパイス” を使用したカップ焼きそばで、エースコックとCoCo壱番屋が共同開発。さらに刺激の赤と対比を描くコクの黒「CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 深コクカレーラーメン」も同時に展開し、異なるスタイル(汁あり・汁なし)を組み合わせることで、ラインナップの強化を図ってきました。
あらためまして「とび辛スパイス」とは、店舗の卓上にも設置してあるココイチ秘伝のスパイスで、主な原材料はブラックペッパー・唐辛子・でん粉・チリパウダー・陳皮・カレーパウダーなど。それらを絶妙な配合でブレンドした、カレーの辛さを微調整するためのアイテムで、有料の辛さレベル(1辛〜10辛)を調節する際にも使われている、ココイチを語る上で外せない存在。
ちなみに店舗で辛さが選べるシステムは、通称 “とび辛システム” と呼ばれており、卓上の「とび辛スパイス」は無料、お店で辛さを指定したら有料となっているのですが、その理由は役割の違い。ただ「とび辛スパイス」を足すだけでは粉っぽくなってしまうため、辛さの指定が入ったときは “とびからスパイスにオイルを加えて半練り状にし、カレーと共に加熱してから提供する” という手間賃が掛かります。
そんな「とび辛スパイス」をカップ麺に使っている! というのが「CoCo壱番屋監修 スパイスの刺激 辛旨カレー焼そば」のステータスなんですけれども、エースコックとCoCo壱番屋のコラボ商品は、現在を遡ること21年以上、2002年(平成14年)3月から続いており、その中から「とび辛スパイス」を使用したフレーバーを例に挙げると片手では足りません。
たとえば直近だと、2022年(令和4年)11月28日発売の「タテロング CoCo壱番屋監修 カレー専門店の和風カレーうどん」にも「とび辛スパイス」を使用していましたが、同年5月16日に「CoCo壱番屋 ビーフの旨み 黒カレーラーメン」及び「スパイスの刺激 赤カレー焼そば」(上記画像)をリリースしていたエースコック。
黒カレーラーメン ≈ 深コクカレーラーメンのコンセプトは “フォン・ド・ヴォー” の旨みを特徴とするカレーラーメン、赤カレー焼そば ≈ 辛旨カレー焼そばのコンセプトは “とび辛スパイス” の刺激を特徴とするカレー焼きそば、さらに「黒」と「赤」の色分けまで、もはや二番煎じであることは言い逃れできない状況なのですが、このブログで2022年版はレビューしていなかったなと。
いや、ちょいちょい食べてはいたんですけどね。ただ、ちゃんと「CoCo壱番屋」監修シリーズをブログで紹介したのは(ひとつ前のページでレビューした「CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 深コクカレーラーメン」を除くと)4年以上前だったので、久々に真っ直ぐ向き合ってみることにしました。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「焼そばソース」と「スパイス」の計3種。エースコックのニュースリリースには “ポークをベースにガーリックを利かせたカレーソースです。仕上げのスパイスで、「とび辛スパイス」の刺激的な辛さが食欲をそそる仕立てました。” との記載があるため、どのくらいの辛いのか、辛味の強さも気になるところ。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。パッと見はフツーなんですけど、しょうゆやウスターソースを練り込み、ソースとの一体感に配慮しています。ちなみに調理前の麺重量は90gなので、汁なしカップ麺の基準で見るとレギュラーサイズの商品に該当するのですが‥‥
2023年8月現在、即席カップめん業界におけるレギュラーサイズのメーカー希望小売価格は、エースコックを含む多くのメーカーが236円(税別)を基準としているのに対し、今回は大盛りサイズの基準となる271円(税別)に設定されているため、だいぶ割高に思える値段。もちろん量だけがコストパフォーマンスではないけれど、それなりの工夫やインパクトが問われます。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:CoCo壱番屋監修 スパイスの刺激 辛旨カレー焼そば 製造者:エースコック株式会社 製造所:兵庫工場(兵庫県たつの市神岡町東觜崎308) 内容量:119g(めん90g) 商品コード:4901071401597(JAN) |
発売日:2023年07月31日(月) 実食日:2023年08月01日(火) 発売地域:全国 小売価格:271円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:690ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(焼そばソース・かやく・スパイス) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、ウスターソース)、ソース(植物油脂、ウスターソース、たん白加水分解物、豚脂、ポークエキス、カレー粉、果糖ぶどう糖液糖、食塩、ガーリックペースト、乳化油脂、酵母エキス)、かやく(大豆加工品、ねぎ、人参)、スパイス(香辛料、カレー粉)/ 加工でん粉、ソルビット、調味料(アミノ酸等)、酒精、炭酸Ca、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、香料、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、カラメル色素、甘味料(カンゾウ)、微粒二酸化ケイ素、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、肉そぼろ風に見える具材は大豆加工品。あとはネギとニンジンの組み合せなので、あまり個性的とはいえません。ただ、今回はココイチ秘伝の別添「とび辛スパイス」がステータス。
かやく以外の小袋は後入れなので、それを麺の上に空けてから熱湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「液体ソース」を温めながら待つこと3分。時間になったら湯切り口を作り、戻し湯を捨て「液体ソース」を全体に絡めてから「スパイス」をトッピングして完成です。見た目に派手さはないけれど、スパイシーな香りが食欲を刺激してくるファーストインプレッション。
そんなカレーの香りも然る事乍ら、けっこうウスターソースの匂いも強く、家庭的な印象が並行した調理直後。その兼ね合いと辛さレベルにも注目しつつ「めん」「ソース」「かやく・スパイス」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(119g)あたり |
カロリー:496kcal たん白質:10.0g 脂 質:20.2g 炭水化物:70.0g (糖 質:67.0g) (食物繊維:3.0g) 食塩相当量:4.3g ビタミンB1:0.50mg ビタミンB2:0.50mg カルシウム:352mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
オーソドックスで悪くない
同時発売のカップラーメン「CoCo壱番屋監修 ビーフの旨み 深コクカレーラーメン」には “熱湯4分の中太ストレート麺” を採用していましたが、こちらに搭載されているのは “縮れの強い丸刃の油揚げ麺” で、かなりソフトな口当たり。オープン価格の廉価版ほどではないけれど、まったくもって高級感は伝わってきません。
ただ、表面はソフトな口当たりで、噛むと適度な弾力が楽しめる、この感覚は即席カップめん特有の魅力といっても過言ではないベクトルを歩み、けっして高級感はないけれど、悪い意味で安っぽいと思わなかったのは “後述するソースやスパイスと麺の相性がバッチリだった” から、というのが大きな理由。
メーカー希望小売価格が大盛り製品での基準となっている271円(税別)なのに、実際の麺重量はレギュラーサイズである、という部分には不満が否めないけれど、エースコックの揚げ油に由来する特有の芳ばしさも含め、取り合わせに違和感は覚えません。また発売の時期的にクソあつい日々が続いていたこともあり、大盛りじゃなくて助かったw などと、コスパは扨措き量的には程よかったです。
ソース
コクの黒よりもコク深いw
黄色みがかったオイルには、カレーの風味が穏やかに溶け出し、動物系はポークエキスが支え、果糖ぶどう糖液糖で丸みを持たせながら、それを適度なガーリックペーストのキレとカレー粉のスパイス感が調えている、なんとも家庭的で落ち着くタイプのカレー味。なかでも家庭的だと感じた要因に大きく影響していたのは「ウスターソース」の存在で、フルーティな酸味が絶妙にマッチ。
はたして「カレーハウスCoCo壱番屋」らしい味なのかと聞かれたら、もっぱら10辛のビーフカレーばかり注文している筆者にとっては “馴染みのない味” と答えざるを得ないところはありますけど、誰が食べても美味しいと思えるテイストで、コクについては同時発売品の「深コクカレーラーメン」よりも深いと感じました。というわけで、正直このままでも充分に成立しているのですが‥‥
かやく・スパイス
「とび辛スパイス」でココイチらしさ加速
かやくの大豆加工品は、文字通り大豆を主原料としているため、見た目こそ肉っぽいものの、食感や風味に肉らしさはありません。ただ、例の粗悪なスポンジ肉そぼろと比較した場合、こちらはクニュッとした歯応えがクセに感じで、慣れると価値が見出せるアイテム。
熱風乾燥のネギについては “とりあえず放り込みました感” が否めないけれど、麺がソフトな口当たりだったので、それと対比を描くジャキジャキとした歯触りも悪くありません。ニンジンはコリコリとした歯応えが強く、こちらはカレー味のソースと相性抜群でした。そして、ココイチらしさをイッキに高めてくれるのが「とび辛スパイス」の複雑なアクセント。
香辛料中に「とび辛スパイス」を54%使用している、つまり46%はエースコックのオリジナルで、なおかつスパイスの原材料名は “香辛料、カレー粉” となっていることから、全体を占める割合のうち「とび辛スパイス」の使用量は半分以下かもしれません。ただ、きちんと「とび辛スパイス」特有の粉っぽさを感じる配合で、けっこう刺激的。
もちろん激辛クラスではないけれど、集中的に掛かっている部分は中辛ないし “辛い食べ物が苦手な方にとっては辛口” かもしれないレベル。しっかりと香辛料の複雑さも伝わってくるのですが、大阪発祥のスパイスカレーよろしく個性的なスパイスに振り切っているわけではなく、しかしながら本格さをブーストさせることにおいては充分すぎる存在感でした。
総評
同時発売品の「黒カレーラーメン」は、ボテッとスープの粘度が高く、真夏の喫食を想定するとシチュエーションを選ぶかも‥‥などと感じたのですが、こちら「辛旨カレー焼そば」は夏に嬉しい刺激とスパイス感、さらに汁なしカップ麺というカテゴリーも相俟って、今の季節にピッタリな一杯。
ぶっちゃけ二番煎じ感が否めないところはありますし、せめてメーカー希望小売価格を「スーパーカップ1.5倍」と同じ240円(税別)に抑えられなかったのかと、値段に関する不満で星の数ひとつ減らしましたが、黒・赤どっちがオススメかと聞かれたら「赤」と答えます【author・taka :a(大石敬之)】