どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年4月23日(月)新発売のカップ麺、ベースフード「即席カップ麺 BASE FOOD quick コク旨濃厚 ソース焼きそば」の実食レビューです。
隠れ栄養失調の救世主!? 累計販売食数50万食を突破した世界初の「完全栄養食」にカップ焼そばタイプ新登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
BASE FOOD quick コク旨濃厚ソース焼きそば
「BASE FOOD(ベースフード)」とは、DeNA出身の橋本舜さんが当時28歳で創業した「ベースフード株式会社」のオリジナル商品で、世界初となる完全食のパスタ「BASE PASTA(ベースパスタ)」を2017年2月22日に販売。同じく世界初となる完全食の冷凍パン「BASE BREAD(ベースブレッド)」を2019年3月4日に発売し、テレビや雑誌などのメディアにも盛んに取り上げられている今話題の「完全栄養食」です。
どんな栄養が必要なのか、どんな食事が正しいのか、なにを食べたらいいのかわからない——そんな人のためにも「健康をあたりまえに」というコンセプトを掲げ、現代人に必要な “からだにいい×おいしい×かんたん” を兼ね備えた1食で1日に必要な栄養素の1/3を主食(パスタ・パン)だけで摂ることができる完全食を製造・販売しているのですが、その即席カップ麺タイプが今回の「BASE FOOD quick」。
2018年4月10日(火)に世界初の完全栄養即席カップパスタ「BASE PASTA quick(ベースパスタ クイック)バジル香るジェノベーゼ」と「(同)濃厚えびクリーム」をベースフード公式サイトとナチュラルローソンで発売しているのですが、2019年は趣向を変えてカップ焼そばタイプの「BASE FOOD quick(ベースフード クイック)コク旨濃厚 ソース焼きそば」とカップまぜそばタイプ「(同)花椒しびれる 台湾まぜそば」が発売されました。
「BASE FOOD quick」の特徴は、他のシリーズと同じく “1食で1日に必要な栄養素の1/3が摂れる完全食” であること。そして即席カップ麺らしく熱湯3分で調理可能という点や雑穀入りの “もちもち生麺” を使用していることが公式ウェブサイトでアピールされていたのですが、1食で1日に必要な栄養素のうち一般的にネガティブとされる炭水化物や脂質、熱量(カロリー)については基準値(1日分)の1/3以下、それ以外の必要な栄養素の推定値は基準値の1/3以上。
「ソース焼きそば」「台湾まぜそば」どちらの味も2019年夏頃(予定)までの期間限定商品、今回もベースフード公式サイトとナチュラルローソンで販売されているのですが、私の行動軒内にはナチュラルローソンが1軒もないので公式サイトから購入しました(※このあと詳しく書きますが地味に高いです‥w)。
ちなみにベースフードは企業間コラボも積極的に行っていて、 “すごい煮干しラーメン” で人気の「ラーメン凪」では一部の店舗で「BASE RAMEN すごい煮干し」という「BASE PASTA」を使用したメニューを展開。「食べログ ハンバーガー百名店 2018」に選出されたハンバーガー店「Burger Mania(バーガーマニア)」では、「BASE BREAD」をバンズに採用した「REIWA Burger(レイワバーガー)」を開発したことでも話題になっています。
三軒茶屋で1986年に創業した老舗イタリア料理店「ペペロッソ(PepeRosso)」でも「BASE PASTA(ベースパスタ)」を使用した「TAGLIOLINI CACIO E PEPE(タリオリーニ カッチョ・エ・ペペ)」というメニューが提供されているのですが、この「ペペロッソ」で総料理長を務める今井和正さんがパスタソースの開発に携わり、レシピの提供なども行なっているそうですね。
ちなみに同じようなコンセプトを掲げて2019年3月27日(水)に発売された日清食品の完全栄養食パスタ「All-in PASTA(オールインパスタ)」と「BASE PASTA(ベースパスタ)」の関係ですが、それについてベースフードの代表取締役・橋本舜さん曰く “弊社は商品コンセプトの提供や委託製造の受託を含め、日清食品のAll-in PASTAと関わった事実はない” とのこと。
袋麺もカップパスタも企業間コラボもベースフードがパイオニアですし、今回のカップ焼そばタイプ(ソース焼きそば)及びカップまぜそばタイプ(台湾まぜそば)の完全栄養食もベースフードが世界初。日清食品のAll-in PASTA(オールインパスタ)はレビューしているのですが、ちょっと麺の仕上がりやコスパ的に難ありだったので、その違いも意識しながら食べてみます。
開封
パッケージを正面に見て左上(「たんぱく質 30.1g」の横)に「OPEN」と書かれた開封口があるんですけど、けっこう頑丈な包装で外国のカップ麺っぽいというか、そもそもカップ麺らしくない雰囲気のスリーブですね。その開封口がある側面に調理方法が記載してあって、 “焦がしソースがやみつきに” と味の特徴をアピール。
裏面には先ほど画像を載せた各種栄養素が記載されているのですが、ちょっと注目したいのが「賞味期限」。商品が届いたのは今日(2019年5月11日)の午前だったんですけど、賞味期限は2019年7月7日と一般的なカップ麺と比較して短め。おそらく今年1月に製造したものではないと思うので、そもそもの賞味期限が短めに設定してあるのかも——(※一般的なカップ麺は製造日から6ヶ月保存可能)
などと疑問に思いつつスリーブを開封すると、懐かしの不幸な事故(通称「ペヤングだばぁ」)が再発しそうな昔のペヤングと同じフタもプラ製の角型容器が現れ、その中に「めん」「ソース」「マヨネーズ」「ふりかけ」が入っていたのですが、これ “乾麺じゃない” ですね。包装の上から触ると常温保存が可能なのか不安になるほど柔らかくて、ちょっと驚きました。
で、驚きなのは麺だけでなくプライス(お値段)も——カップ麺タイプではない「完全食 BASE PASTA(焼きそば / 台湾まぜそば)」には「おためしセット(税込980円)」があったのに、カップ麺タイプは “お試しセットがない” ので、公式サイトからネット通販経由で購入すると6個単位(税込3,540円)から購入可‥‥(苦笑)
せめて同時発売品の「台湾まぜそば」と3個ずつの計6個セットだと嬉しかったんですけど、最小注文単位が1種類につき6個からなので、税込3,540円×2+送料500円(常温)で税込7,580円でした。ちなみに1個あたりの希望小売価格は税込590円と書いてあったので、ナチュラルローソンでも税込590円でしょうか。
ちなみに日清食品のオールインワンタイプになっているカップ版「All-in PASTA(オールインパスタ)」は税抜600円(税込648円)なので、それと比較したら税込600円以下は安く感じますけどね。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:即席カップ麺 BASE FOOD quick コク旨濃厚 ソース焼きそば 販売者:ベースフード株式会社 加工所:株式会社e-パック(岐阜県各務原市蘇原栄町4-2-1) 内容量:149g(めん122g) 商品コード:4589749920146(JANコード) 発売日:2019年04月23日(月) |
麺の種類:かんすい不使用・非油揚げ麺 スタイル:完全栄養の主食・カップ焼そばタイプ 容器材質:プラ 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:4袋(めん・ソース・マヨネーズ・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦全粒粉、小麦たんぱく、大豆粉(遺伝子組換えでない)、もち粉、米ぬか、小麦胚芽、チアシード、米酢、調味酢、海藻粉末、粉末油脂、酵母、サトウキビ抽出物、真昆布粉末 / 調味料(無機塩)、酒精、加工でん粉、栄養強化(V.C、V.E、ナイアシン、パテトン酸Ca、V.B1、V.B6、V.B2、V.A、葉酸、V.D、V.B12))、添付調味料(水あめ、ウスターソース、砂糖、トマトケチャップ、植物油脂、食塩、しょうゆ、乾燥オニオン、濃縮りんご、乾燥ガーリック、スパイスミックス、酵母エキス / カラメル色素、酸味料、香辛料抽出物)、マヨネーズ(食用食物油脂、醸造酢、卵、食塩、砂糖、香辛料 / 調味料(アミノ酸))、ふりかけ(あおさ)、(一部に小麦・大豆・りんご・卵) |
【アレルゲン情報】小麦・大豆・りんご・卵(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載)※本品製造工場ではそば、ごま、山芋を含む製品を生産しています。 |
実食開始
麺が入っている袋の中には「脱酸素剤」と一緒に「酸素検知剤」が入っていて、開封前の酸素検知剤はピンク色。これが写真のようにピンク色だったら酸素なし(0.1%以下)なんですけど、もし薄紫〜紫色、濃い青〜紺色になっていると酸素あり(0.3%以上)なので、もし万が一にも開封前に紫色だったら注意してください。
やはり麺は生タイプのテクスチャーで打ち粉(白い粉)がまぶしてあり、けっこうツンとした香りが強く、だいぶニオイは独特です。色も焦げ茶色の濃いビジュアルで、調理時間は茹でずに熱湯3分なんですけど、打ち粉付きの麺‥‥お腹壊さないか心配w(※開封後しばらくすると脱酸素剤の色が写真のように紫に変わりますが、実際に調理する際は開封後すぐに捨てたほうが誤飲の危険性もなく安全です)。
容器の裏側には「チューパ」のマークがあったので、この黒い容器は食品容器総合メーカー「エフピコチューパ株式会社」製。大きな字で「電子レンジOK」と頼もしく書いてありますが、スリーブには「※発煙の恐れがありますので電子レンジ調理はおやめください」とあったので、電子レンジ調理はダメみたいですね。
湯切りしてから麺とソースを混ぜ合わせ、お好みでマヨネーズ・ふりかけをかけたら出来上がり——なんですけど、湯切りの際は例の “だばぁ” に注意が必要なのと容器の底が地味に “熱い” ので気を付けてください。それでは、ソースの “焦がし” にも注目しながら「めん」「ソース」「マヨネーズ・ふりかけ」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(149g)当たり |
熱量:443kcal(カロリー)、たんぱく質:30.1g、脂質:15.4g(n-3系脂肪酸1.1g、n-6系脂肪酸4.2g)、炭水化物:48.0g(糖質:39.3g、食物繊維:8.7g)、食塩相当量:2.5g、亜鉛3.8g、カリウム:2034mg、カルシウム:273mg、クロム:3.6μg、セレン:16.0μg、鉄:5.7mg、銅:0.8mg、マグネシウム:224mg、マンガン:3.2mg、モリブデン:62.9μg、ヨウ素:84.5μg、リン:423mg、ナイアシン:12.3mg、パテトン酸:3.6mg、ビオチン:21.1μg、ビタミンA:381μg、ビタミンB1:1.0mg、ビタミンB2:0.8mg、ビタミンB6:1.0mg、ビタミンB12:1.2μg、ビタミンC:289mg、ビタミンD:2.5μg、ビタミンE:4.7mg、ビタミンK:73.2μg、葉酸:200μg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
麺はアレルギー物質(27品目)不使用のグルテンフリーヌードルなどを手がけている創業70年以上の製麺会社「小林製麺」(岐阜県岐阜市)で製造されているのですが、さまざまな栄養素に加えて「小麦全粒粉」やスーパーフードで話題になった「チアシード」、「真昆布粉末」などが練り込まれている “かんすい不使用” の雑穀麺。なので正確には中華麺ではありませんが健康指数は高く、特に全粒粉の芳ばしさがいいですね。
ねっとりダマになったような生茹でっぽい食感だったので、ほとんど歯切れの良さは楽しめませんが、もっちもちの弾力で食べ応えがあり。最初は気になったニオイも気にならず、麺自体の風味も全粒粉の芳ばしさが圧倒的に優勢で、栄養素特有の苦味もありません。このネットリした食感が人を選びそうですが、全粒粉やチアシードのプチプチ感は面白く、これなら抵抗なく毎日でも食べられそう——と、私は素直に思いました。
ちなみに麺だけ単体で販売されてる「BASE PASTA」には「スパゲッティ」と「フェットチーネ」の2種類あるのですが、おそらく今回の麺は「BASE PASTA(スパゲッティ)」の生パスタと軸は同じだと思います。まず原材料名が一言一句まったく同じですし、パッケージの裏面に記載されている栄養成分表示の下に「1食分 “ゆでる前” の値」という備考があったので、これも茹で調理に対応しているようですね。
ソース
原材料の含有量トップ3が「水あめ、ウスターソース、砂糖」となっているのですが、中でも水飴の主張が強く、まぁとにかく “強烈に甘い” ‥‥それもフルーツ由来のフルーティでナチュラルな甘さではなく、もう全力で水飴! 砂糖! みたいな。もし軽い虫歯とかになっていたら、その部分が確実にズキズキ痛むと思います。
ベースフードの公式ウェブサイトには “焦がしソースの香ばしい香りが特徴の焼きそばです。香味野菜の甘みとうまみをぎゅっと凝縮し、屋台の鉄板で炒めたかのようなコクのあるあじわいが特徴” と紹介されていて、たしかに焦がしっぽい芳ばしさを一瞬は感じたんですけど、もうホントに甘さが暴力的で‥w けっこう自分でも甘いソースが好きなほうだと自覚しているのですが、この甘さは正直かなり厳しかったです。
ちなみにソースの製造者はベースフードではなく北海道の「株式会社デリカ」(北海道小樽市銭函3丁目514-15)となっているのですが(銀色の小袋にグレーの文字で読みにくい)、デリカは業務用たれ専門メーカーで、そこにソースの製造を委託しているようですね。ソース1袋あたりのカロリーは52kcal、糖質は8.3g、食塩相当量は1.9gとなっているのですが、虫歯じゃないのに歯が疼くような甘さは人を選ぶかもしれません。
マヨネーズ・ふりかけ
普段、カップ麺を評価するときは「めん」「添付調味料」「具材」の3項目に分けて解説しているのですが、今回のカップ麺にはキャベツなどの固形具材は入っていません。ちなみにパッケージの表には「青のり」と記載されているのですが、原材料名は「ふりかけ(あおさ)」——
どちらも “アオサ目” ではあるものの、物によって青のりはアオサの10倍くらい値段が高いので、このあたりどうなのかと。ただ、かなり量が多かったので結果的には好印象だったんですけどね。そんなアオサの香りもさることながら、強烈に甘いソースを誤魔化してくれたのがマヨネーズの酸味。
小袋の絶妙な位置に製造者が書いてあったんですけど、千葉県柏市にある「東味(とうみ)株式会社」(千葉県柏市高田1113)に委託しているようです。天下のキユーピーほど酸味に輪郭はありませんが、卵のコクが控えめでテイストが軽く、その軽さが激甘ソースを緩和してくれていました(とはいえ3:7の割合で甘さが優勢でしたけど)。
総評
★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3+)
麺の食感については湯切りではなく茹でて調理すると印象が変わってくるかもしれませんが(あと5食ありますし「台湾まぜそば」もあるので検証します)、その麺が思っていたよりもぜんぜん悪くなくて驚きました。6個単位からしか購入できないのと強烈に甘いソースは要改善ですけど、日清食品の「All-in PASTA」よりも今回の「BASE FOOD quick」のほうが印象はよかったです。
税込590円は正直ちょっと高いけど、栄養バランスに優れた「完全栄養食」という付加価値は大きいですし、ソースさえ甘すぎなかったら値段込みで★4は付けていたと思います。私は健康に配慮した製品にポジティブなので、個人的には★4でも差し支えなかったのですが、ソース‥w(※くどいようですけど本気で甘いです)。ただ、全粒粉の芳ばしさやチアシードの食感も面白かったので、とても印象に残る個性的なカップ麺でした。